パケット料金
cross氏のHPに寄稿
先日、僕は離婚した。
家事不得手な僕は、ハウスキーパーを雇うことにしたのだが…どこも高い。
しかし、一社だけはパケット料金で支払い可能と言うのだ。
すなわち、家にいても何もしなければ、料金は発生しない。
働いた時間だけ、料金を支払えばいいと言う。
僕は、早速、その会社に行き説明を聞いた。
「…えぇ、そうですね、偽りなく、働いた時間だけでけっこうです。
もちろん、365日24時間常駐ですよ。
料金はこんな感じで…」
その担当者が話すのは、料金の説明だった。
僕の給料からは、十分に払える額だった。
契約をしようとしたが、その前に確認することがあったのだ。
「その…どんな方が来てくれるのですか?」
「あぁ、それはこちらからお選びください。」
出されたのは、妙齢の美しい女性ばかり。
「では、こちらを。」
うん、僕の好みの顔だ。
「以上でよろしいですか?」
「あっ、いや、まだ…あの、その、夜のほうは…いいのですか?」
「えぇ、他に料金を頂くようなことはいたしません。
パケットにしたがってお支払いください。」
何と、あっさりと。

家に着くと早速、ノックの音がした。
写真の女性だ。
「はじめまして」
初対面で上がってるのか、彼女は何も返事をしなかった。
椅子に座らせて、話しかけ、彼女の色々なことを聞いてみた。
なにしろ、自分で選んだだけあって、一目で気に入ってしまったのだ。
そのようにして、夜が訪れ、僕は彼女と一夜をともにした。
次の日から、あまり、仕事をさせないようにした。
日常会話をし、夜はともに。

そして請求日…利用明細を見た僕は愕然とした。
気の遠くなる金額が、そこには記載されていた。
僕は、その会社に行き、説明を求めた。
「なぜ、こんな…!?」
「あぁ、ちょっと待って下さいね、記録を持ってきますから。
…お客様は、会話をさせていますね。その時間がかなりあります。
ほぼ、お客様が起きておられる間は、ずっと料金が発生してます。
それと、家事はあまりさせてないようですが…夜のほうが…」
そうだ、僕は遅漏だったのだ。
言葉を失った僕は、契約を解除し、料金の分割払い手続きをすることにした。

部屋に帰ると、誰もいなかった。
「とんだ散財をしてしまったものだ。パケット料金か…。」