31. ピロリ菌除菌

 

counter image

<術後5、6年目の検診>

2004年、2005年 無事に検診を終えました。病院は4年目から引き続きHTC(ヒューマントラストクリニック)です。また会社の定期健康診断も受け、こちらも異常なしでした。

<2年連続の失敗>

HTCでの検診は「胃カメラ」「エコー」「胸部X線」「血液検査」「骨密度検査」。そして胃カメラの際に採る生体による検査。これがピロリ菌の有無の検査に使われています。

胃カメラをとるのはもう10回を越えるのに、今年も失敗をしてしまいました。残渣です。できるだけ早めと、前日は夜8時前には食事をとりました。消化の良いものをと考えうどんにしたのですが、これが失敗の元。昨年は会社の食堂で、わかめうどんを食べてしまいました。その結果、残胃壁にわかめがこびりつき、見たい部分を見るのが大変でした。そういえば、この病院(HTC)にかかり始めたころ先生が、「わかめなど海藻類は膨らむので食事する場合には注意してくださいね」とおっしゃっていたのを思い出しました。
今年はそれに懲りて「天ぷらうどん」にしました。ところが今年も残渣が。幸い今年は天ぷらの衣がふやけて残っている状態だったので比較的簡単に取り除くことができました。

<ピロリ菌除菌> 

前述のとおり、ここHTCではさかんにピロリ菌の除菌を勧められます。昨年も検査では陽性反応が出ていました。S先生はさかんに除菌を持ち出します。なんとか「考えておきます」で逃れてきました。
今年、やはり見せていただいた結果は「真っ赤」でした。ピロリ菌がいなければ試薬の色である黄色いままのところが、明らかにほかの検体に比べて「真っ赤」になっていました。ところが今回はあまりピロリ菌除菌の話題はでてきません。検査を聞きに行く前から「今回陽性だと言われたら、除菌をお願いしよう」と決意していたので、薬を出してもらうこととなりました。

薬は次の三種類です。
・オメブラール錠20(20mg) 一錠
・クラリシッド錠200mg 二錠
・パセトシン錠250(250mg) 三錠
これらを朝、夕の食後(日に二回)服用します。費用は3割負担で2,560円。

薬局にて

薬剤師:先生から聞いていると思いますが、必ず最後まで飲んでください。途中体調が悪くなっても勝手に判断して中止しないで下さい。
わたしはいわかりました。朝は比較的同じ時間で食事をしているのですが、夜、夕食が遅くなることがあります。そんな場合にはどうしたらよいのでしょうか。
薬剤師:あまり長い間が食事の時間があくのであれば、12時間を目安に飲んでください。

病院で貰った「ピロリ菌と胃・十二指腸潰瘍Q&A」という冊子には次のように書いてあります。

 

病院で貰った冊子「ピロリ菌と胃・十二指腸潰瘍Q&A」には次のように書いてあります。

P.14 除菌療法の成功率はどれくらいですか?失敗したらどうするのですか?

正しくお薬を服用すれば、ピロリ菌の除菌は約90%の確率で成功します。
万が一、ピロリ菌の除菌に失敗した場合は、主治医と相談してその指示に従ってください。

P.15 除菌療法の注意点は何ですか?

確実にピロリ菌を除菌するために、指示されたお薬は必ず服用するようにしてください。(2種類の「抗生物質」と「胃酸の分泌を抑える薬」の3剤を同時に1日2回、7日間服用しください)
自分の判断で服用を中止すると、除菌に失敗して治療薬に耐性をもったピロリ菌があらわれることがあります。
※耐性:お薬に対して最近が抵抗性を示すようになり、その薬が効きにくくなること。
すべての治療が終了した後、4週間以上経過してから行うピロリ菌の検査(除菌できたかどうかの検査)は必ず受けるようにしてください。
また、副作用があらわれたと思ったら、主治医または薬剤師に相談してください。

P.16 除菌療法の副作用にはどんなものがあるのですか?

これまでに除菌療法のおもな副作用として以下の事柄が報告されています。
1)軟便、下痢
:便がゆるくなったり、下痢を起こしたりすることがあります。
2)味覚異常
:食べ物の味をおかしいと感じたり、にが味や金属のような味を感じたりすることがあります。
3)AST(GOT)の変動、ALT(GPT)の変動
:肝臓の機能を表す検査値が変動することがあります。

治療開始

結局、薬を出してもらってから1ヶ月半は治療にかかりませんでした。体調の良いときに、できれば会社へいっていない夏休みの時期か連休にひっかけて服用しよう、というつもりでした。

第1日:土曜日
朝食後服用。犬の散歩に出かける。やや吐き気がする。家に戻りトイレに入る。軟便。まさに除菌療法の副作用通り。昼食をとる。しばらくして腹痛、下痢。夕食後服用。

第2日:日曜日
やはりやや腹が痛い感じ。軟便。下着を汚しそうな予感があり不安。

第3日:月曜日、第4日:火曜日
平日なので会社へ。一日中、グレープフルーツジュースを飲んだ後のような気分。普段は朝コンビニでお茶を買って会社で飲んでいるのだが、月曜日は気分転換に、と買ったジュースが酸味系のジュースだったために、かなり口の中の酸味・苦味がきつく感じられた。やや軟便。下痢の不安はあるが、下痢には至らなかった。夜7時過ぎに軽い間食を取り、薬を服用。

第5〜7日:水〜金曜日
個人的に「夏休み」を取る。暑くてだるいのか、薬でだるいのか良くわからないが、相変わらず口の中は「グレープフルーツジュース」を飲んだ後のような気分。またやや軟便。しかし無事終了。

さらにその後:
9日目、もう薬は丸1日以上飲んでいないが、相変わらずグレープフルーツジュース状態は続く。

感想

患者が薬の服用を止める、という可能性を医師、薬局が懸念して、さらにご丁寧に冊子まで配られている理由は何か、よくわかりました。元気で生活して、特に困ったこともない状態でこのような薬を飲まされ、腹痛・下痢、味覚異常などの普段の生活に若干ながら支障を来たす治療であり、私の場合もはっきりとその副作用が出ました。自分の場合、「残胃がん」という可能性があるために、少しでもその可能性を取り除くために除菌をしたわけですが、あまり強い意思を持たない状態で医師の勧めでこの治療を受けることになったら…。きっと体調が悪いから止めました、なんてことになるのでしょう。

除菌の結果

結果が出るのは1ヵ月後。ぜひとも90%の中に入っていたいものです。

(このページここまで)