花束

     




   
「えっ?!これあたしにくれるって?どうしたんだい、いったい?
今日はあたしの誕生日でもなければ何かの記念日でもないだろ?」



「ふ〜ん、あんた結構恥ずかしい性格してたんだね?
『ただあたしにあげたかったから』なんてさ」



「あっ、赤くなってる!テレてんの?自分の女に花贈るだなんて
恥ずかしいことしておいて後から赤くなってどうするのさ?」



「それにしてもこっぱずかしい男だね、こんなデッカイ
薔薇の花束、どんなカオして買ったのさ?」



「あっ、何すンだい!誰もいらないなんざ言ってないだろ!
せっかくだから貰ってやるよ」



「あ〜ウソ、ウソウソ!『せっかくだから』じゃなくて嬉しいよ、ホント!
だから返して、返せったら、もうっ!」



「……ふう、あんた結構ヤな性格してるよね!……まあ前から
わかってたけど。ホントはあたしが嬉しがってるってわかってて
取り上げるなんざいじわるするなんてさ」



「素直じゃないあたしが悪いって?
ふんっ、そんなことハナからわかってたことだろ?
なのになんだい全部あたしのせいにしてわかりきったカオしちゃってさ!
元はといえば…ぅっ!…ぁんっ────」



「〜〜〜〜卑怯者!あんたはいつもそれなんだから!
ちょっとでも都合が悪くなるとそうやってキスしてごまかしてくるんだから!
あたしの口はそれくらいじゃ…!!、
…はぁ、また『口封じ』して、あぁん────」



「〜〜〜ばか。せっかくの花束つぶれちゃったじゃないか、
いきなりあたしごとぎゅっと抱き締めるから。
せっかく綺麗だったのに……」



「バカ!そんなわかりきったことお言いでないよ。
『薔薇の花よりあたしの方が綺麗』なんざ当然だろ!
……まあ、あんたに美辞麗句を並べてもらえるのは嬉しいけどね、
普段ゼンゼンって言う程めったにきけないから」



「そだね、どっかこの花に水をやれるトコに行こっか?
水やりゃつぶれた花も少しはマシになるだろうし。
でもねあんた?それってホントに『花』のため?」



「ふふっ、わかんない?ホントはあんたが『休みたい』んじゃないかと思ってさ。
『あたしと一緒』にベッドのあるところで添い寝して、ね」



「あっ、図星?ふふっ、ホントにからかいがいがある男だね、あんたは。
これじゃ一生厭きないよ。だからね、はい、これ持って───いいから持って!」



「もう一回言うよ?
『あたしはあんたに一生厭きないよ、ずっとあんたの側にいてもね』
───お解り?」



「ふふっ、やっとわかったって?
変なトコには妙に鋭いくせにこういうことにはドン臭いよね、あんたは。
あんたからもらった花束渡してプロポースするのって、
なんだか女としてもやってることとしても、
あべこべでごちゃごちゃしててヘンだけど、それでもいいよね?
だって『あたし』と『あんた』なんだもん。
ねっ、返事は?」



「何だい、そりゃ?!
『あたしから』のプロポーズじゃ気にいらないっていうのかい!
せっかくあたしが勇気振り絞って勢いだけで言ったのに」



「ああ、いいよ、わかったよ!ほら黙っててやるから言ってみな?
ちゃんと言えたら頷いてやるよ、
『あんたから』のプロポーズ、『イエス』って意味で───ね?」

 


                         THE END. 
    


     


 小説と言うよりも文字の羅列です。なんとなくセリフだけでまとめてみたかったので。
 さてここでクイズです。希理子の『相手』は誰でしょう?(笑)正解の方、もしくは日向を抱腹絶倒させる珍解答をしてくれた方にはリク権プレゼント!(……ウソです)

                     2001/8/13    日向 葵



 『相手』の予想は一緒に展示していたのがサクキリとサワキリだったので残りということで『小林』という意見が多かったです。実はホントは……やっぱり言うのは止めと来ましょう(笑)おそらく皆さんの想像を裏切ってると思いますよ?  《2001/9/23》

  

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