「はい、これ」
「何だ?大根にキャベツに人参……それに肉とか魚か?どうしたんだこんなに買い込んできて」
「だから誕生日プレゼントだよ。何が欲しいか聞いた時言ってたじゃないか、『生活の役にたたねぇもんなんかいらねぇ』って。だから今のあんたに一番必要だと思ったものを買ってきたんだ。だからこれ使ってお祝いしよ♪」
「『お祝い』ってな、俺に作らせる気で買って来たんだろ!」
「へー、あたしが作っていいのかい?」
「……………俺が作る」
「正直な反応だけど何だかハラ立つね。ヘラず口たたくんだったらとっておきのプレゼントはもうやらないよ」
「『あたし』とかいうんじゃねぇだろな?お前はもう俺の女なんだからプレゼントにはなんねぇぞ」
「……ちぇっ、安上がりで済むと思ったのに」
「お前なぁ……」
「うそうそ、もっといいものだよ。左手だして」
「えっ?なんだよ、いきなり」
「いいから手、出して」
「ほらよ、─────!!これって……」
「うん、『プロミスリング』ってヤツだよ。あんたが高校卒業したらあたしがおムコにもらってあげるから頑張って料理の腕磨いてな」
「──結婚しても俺に料理を作らせる気かよ」
「ふーん?『喰う為の足しにもなんないモンなんかいるか!』って言われるかと思ったけど受け取ってくれるんだ。ねぇ、うれしい?言って?あたしのこと愛してる?」
「……恥ずかしくて言えるか、バーカ!」