とうきょうらぷそでぃ
       

  


  

 我が輩は猫である。だからといって名前がないわけではない。

 エドデュアール・モンペリエ・ロクサ−ヌ3世という立派な名前があるのだが、人間と分類される

巨大な動物に何度そう名乗っても、誇り高き我らの言葉を介せぬあの連中は我が輩のことを『ノラ』

だの『デブ』だの失礼な呼称で呼んでくる。……まあ、それでも食事を与えてくれるのでそれぐらい

の非礼は見逃すことにしてはいるが。

 我が輩の住んでいるところは自然の豊かな緑豊かな山に囲まれた高地である。人間達はこの土地に

『八ヶ岳』と呼んでいるらしいが、ここから出たことも出ることもないであろう我が輩にはそのよう

なこと関係ない。常になにかに飢えている犬どもと違って誇り高き猫族である我が輩は自分の歩とい

うものを心得ており、その手に入っているものだけで充分満足することができるのである。

 ……って、この出だし何処かで見たって?気にしてはいけない。というか今回から我が輩はこの自

己紹介を改めねばならないのである。

 というわけでもういちど最初から自己紹介をするので慎んで聞いて欲しい。

 我が輩は猫である。だからといって名前がないわけではない。

 エドデュアール・モンペリエ・ロクサ−ヌ3世という立派な名前があるのだが、人間と分類される

巨大な動物に何度そう名乗っても、誇り高き我らの言葉を介せぬあの連中は我が輩のことを『ノラ』

だの『デブ』だの失礼な呼称で呼んでくる。……まあ、それでも食事を与えてくれるのでそれぐらい

の非礼は見逃すことにしてはいるが。

 我が輩の住んでいるところは自然などまったくない大都会のど真ん中である。どうやら『東京』と

いうところの中にある『仙川』というところらしいが、我が輩宛に郵便物があるはずもなく、別にそ

こがどのような名で呼ばれていようが我が輩には関係ないので『らしい』としか理解していない。

 ただ問題なのはこの仙川という土地に我が輩が自らの意思で移り住んだのではなくて、少なくとも

3代前からは住み着いていた八ヶ岳という土地から無理矢理拉致され、それも文字どおり『袋詰め』

にされて連れてこられたことである。

 その時のことを語る為には今から5日ほど前に遡らなければならない。その日、我が輩は午後の午

睡場としている『ガッコウ』とか呼ばれているやたらに大きな建物のところへ赴いていた。

 ガッコウには4日前から夏になるとやってくるやかましい連中が滞在していた。いつも4日で帰る

ので、その日に帰るのだろうと『一宿』はなかったが『4飯』ぐらいの恩はあったので、一応見送り

にいってやろうといつもより早い目に訪れたのだ。

 我ながら律儀な猫であると思わざるを得ないが、そう思ったことを我が輩はのちのち心底後悔した

のだが、もちろんそのときにはこれから我が輩の身に起こるであろうことなど予想出来たはずもな

く、まさに今から帰路に着こうとしている人間どものところに歩み寄った。

「デブシマ、おいで!」

 着いた早々そう呼び掛けてきたのは、オスばかりの集団をメスだてらに率いている『キリコ』とい

う名のメス人間である。人間としては極上のルックスを持ち、誰もがふりかえるほどの美貌を持って

いるが、『綺麗な花には棘がある』をまさに地で現すようなメスで、周囲のオス達はみな震え上がっ

ている。

 だがこのメス人間には類い稀なる特技があって我が輩ら猫一族を撫でるのがとても上手いのであ

る。このメス人間に撫でられていると本当にうっとりとしてしまうほど巧みに我が輩を撫でてくるの

だ。

 だから今回もこの呼び掛けは我が輩を撫でる為のものだと思い近寄っていったのだが、その瞬間に

信じられないことが我が輩の身に起こったのだ。

「やっておしまい!」

『?』

 何を言っているのだろうと我が輩はそのメス人間の方を仰ぎ見かけたのだが、次の瞬間には我が輩

の視界は真っ暗になってしまっていた。

「捕獲成功!」

 そうメス人間が高らかに宣言したときには我が輩はボストンバックとかいう手提げ袋の中に閉じ込

められていた。

 『何をするんだ!!我が輩を放せ!!』───そう抗議を続けたのだが、やはり猫語を人間が解す

るはずもなく自由が訪れる機会がない。

 ただ外からメス人間と我が輩を捕らえた実行犯がこのような会話をしていたのが聞こえてきた。

「ホントにいいんですか?!希理子先輩、勝手にネコなんて連れて帰ったりして」

「いいんだよ!デブシマだってあたしといる方が幸せに決まってるんだ」

「でも……」

「うるさいねぇ!連れて帰るったら帰るの!何か文句ある?!」

「いいえっ!!」

 声の感じと袋越しにかすかに嗅ぐことが出来た匂いから推測すると、このメス人間と会話している

オス人間は、確か『ナルセ』とかいう、メス人間が率いているオス人間たちの中でもっともこのメス

人間に苛められているオス人間だったはずだ。

 とにかく、こんな風にして無理矢理生まれ故郷の八ヶ岳から連れ出され、閉じ込められた袋から解

放された時には大都会『東京』に着いてからだった。

「またあんたは勝手に!」

 どうやらキリコというメス人間の母親らしいメス人間が我が輩の姿を確認するなり大きな声を張り

上げた。

「よりにもよってこんなに育ちきったネコ拾ってきてどうするつもりなの!」

 失敬な!『育ちきった』とはどういう言い方だ?!

 確かに我が輩は標準サイズより当社比2・5倍程大きいが、これが我が輩にとってベストなサイズ

であるのだからそこまで言われる筋合いはないのである。

 そもそも我が輩は誇り高き自由猫であるが故に家で人間にたかることで生を繋ぎ、食を確保してき

た猫に比べると格段に貧しい生活を強いられてきていたのである。それなのに身体を横にすくすくと

成長出来たのはすべて我が輩の自由猫として生きる為の才覚ゆえだ。他の自由猫たちが皆うらやまし

がるこの『だいなまいとぼでぃ』を『育ちきった』と言われるなど心外の極みだ。

 ───えっ、ここでの『育ちきった』は『太っていること』じゃなくて『成猫になってること』だ

って?

 これはこちらが失敬!ついつい普段から気にしていることであったから体重のことを言われたのだ

と勘違いしてしまった。

 まあ、その意味での『育ちきった』を指摘されるとたしかに我が輩は『育ち過ぎ』なのだろう。と

かく人間というものは 猫生経験を積んだものより幼気な子猫を好むことぐらい我が輩だって承知し

ている。勝手に人間が全生命体の頂点に立っていると思い込んでいる人間どもは、自分の思いどうり

に他の生命体をあやつりたがる傾向になる。その極みが『子供至上主義』なのだろう。

 あらゆる動物の子供だけが珍重され、大人になれば身勝手に捨てて新しく子供を手に入れる、捨て

られた『大人』の行き先は我が輩のように自由に生きるか『ホケンジョ』なるところに連れ込まれて

死を強要させられることのみだ。本当に人間の傲慢には虫酸が走る。

 ゆえにあんまり腹が立ったので爪でひっかいてやろうと身構えたのだが、キリコというメス人間の

母親は言葉では我が輩を邪険にするような物言いではあったが、我が輩を見下ろし見つめてくる瞳は

とてもやさしかった。

 そのギャップに驚いて目を白黒させていると、無理矢理風呂場に連れ込まれて全身を泡立てられ、

人間どものいうところの『綺麗』にさせられてしまった。

 猫やその他の動物は基本的に自分のだ液で全身を覆う毛を固めることに寄って病気になる菌の繁殖

を防ぐ、言い換えればそれが天然のバリアをつくり出して生活しているのだが、人間どもにとってそ

の重要さは理解されず、ただ『汚れている』とみなされてせっかく長年かけて作り上げてきたバリア

を破壊されてしまった。

 当然我が輩はこれまでの苦労を文字どおり『水の泡』にさせられてムカついたわけなのだが、その

あとにその母親メス人間は我が輩に豪勢な食事と快適な寝床を提供してくれたので、寛大な我が輩は

とりあえず許してやることにした。

 それからというもの我が輩はキリコというメス人間につれられて、八ヶ岳にあったのと同じような

『ガッコウ』というところとこの新しい住処を往復することを余儀無くされている。

 もちろん我が輩にはこの辺りの土地勘はなく、猫の足での移動範囲はたかが知れているから移動さ

せられる時は我が輩を拉致してくる時に使われたあのボストンバックである。

「ゴメンねデブシマ、今さあんまりお金ないんだ。もう少ししたらちゃんと移動用のキャリー用意す

るから当分これで我慢しておくれよね」

 本当はもちろんこんな狭苦しい、空気抜きの穴もないところに閉じ込められているなどということ

は最大級の屈辱なのだが、メス人間の声が本当に心苦しそうで、我が輩に対してすまないと本気で思

っているようであるからこれ以上何も言えない。

 そんな感じでいつも連れていかれるガッコウにはすっかり馴染みになってしまったいつもの面々が

バスケットボールとやらに興じている。

「またデブシマ連れてきたのか、希理子?」

 我が輩が狭苦しい袋から解放された早々心底イヤそうな様子でそう言ったのは若いのに何故だか頭

がハゲてつるつるに光っているオス人間である。

 このオス人間を見る度は我が輩は『いい医者といい薬紹介してやろうか?』などと思うのだが、所

詮猫語を解さぬ人間に言ってやったところで無駄足になるとわかっているので止めることにしてい

る。

 だけれど少なくとも我が輩より10周りは大きなドンガラをしているクセに、こんなにセクシーで

キュートな我が輩を本気で怖がっている様子が面白いので早速『挨拶』にいってやることにした。

「わっ、やめろ!やめさせてれ希理子!」

 ちょっとふくらはぎのところに顔を擦り付けてやっただけでこのオス人間は文字どおり飛び上がっ

て、次の瞬間にはカチコチになってその場でぶるぶると震えだしてしまった。

「情けないねぇ、こんなに大人しいコが怖いだなんてあんたどっかおかしいんじゃない?!」

 そういってゲラゲラ笑いつつもメス人間は我が輩をそっと抱き上げた。本当はもう少しこのオス人

間で遊びたかったのだが、のちのちの楽しみにとっておくことにして今日はこれでやめておいてやる

ことにした。

「希理子さん、そのコにお水あげた方がいいんじゃないですか?」

 そう言って声を掛けてきたのはいつもエビス顔のオス人間である。このメス人間の一番の配下でと

ても気がまわる優秀な人材である。

「そうだね、カバンの中じゃ暑かっただろうから。悪いけど水汲んできてくれる?」

「はい」

 すでに我が輩用の器まで準備してくれている用意周到さで、我が輩にとってはかなり不本意な言い

ようだが本当なら自分の猫の為の水なのだから自分で汲みにいくべきだというのに、エビス顔のオス

人間はイヤなカオ一つ見せずにテキパキと立ち去っていってしまった。

 そこに別のオス人間が現われた。

「そのブタ猫にゃぁ水なんか必要ねぇよ、ちょうどいい『袋詰めサウナ』になっててよかったんじゃ

ねぇの?」

 顔を見なくてもわかるこの口ぶり、ただよってくる異常なほどのフェロモン───こいつはたしか

サワムラとかいう名のオス人間だ。

「たしかに───っておい!そんなことしたらこのコ死んじゃうじゃないか!ブタ猫だなんてそれに

このコに対して失礼だろ!」

 いったん納得しておきながらその反論は信ぴょう性がないのだが、一応『飼い主』らしくかばって

くれたのだと思い嬉しかったのだが、次に出てきた言葉でそれが幻想であったことを我が輩はまざま

ざと思い知らされた。

「このコは『ブタ猫』じゃなくて『デブ猫』!『デブ猫』なの!」

 ……何がどう違うのかは日本語の微妙なニュアンスの難しさゆえに理解出来ないが、相変わらず失

礼きわまりないメス人間である。

「それより、このコの名前決まりましたか?」

 また別の方向から違う声が響いてきた。

「いつまでも『デブシマ』じゃ可哀想だから名前考えるっていったでしょう?」

 そう言って現われたのは『泣く子も黙る』の上級版『笑う子も泣く』ほど強面のオス人間で、確か

コバヤシという名だったと思う。

「うん!」

 その言葉にメス人間は自信ありげに頷いた。

 まだ短い付き合いだが、このメス人間がこういう風に根拠もなく胸をはる時はろくでもない場合が

多い。イヤな予感がしつつも耳をそばだてて我が輩への命名を聞いていると我が輩は心底驚かされ

た。

「このコね、今日から『エド───』」

 ───えっ、と思った。まさかこのメス人間、猫語を解し、我が輩の名前を理解していたのかと驚

いたのだが、続いた言葉でそれがやはり間違いだったことを思い知らされた。

「今日から『江戸川コニャン』にすることにしたから」

「・・・・・・・・・・・・・」

 そこに生まれたたっぷり10秒程の空白。我が輩にはどうして空白が生まれたのかまでは理解出来

ないが、とんでもない名前であることだけは周囲を取り囲んでいたオス人間達の様子からイヤという

ほど理解出来た。

「……まあ、希理子らしいんじゃないか?」

 ともあれその空白から一番に脱却出来たのはこの集団の中でおそらく一番の権力者であり、傍若無

人、天上天下唯我独尊を具現化したようなメス人間さえ従わせてしまうオス人間、サクライだった。

 ちなみに我が輩はこのオス人間が大の苦手である。表面上は人当たりよさげに笑っているが、どう

やらその内側はどす黒いものがうごめいているのがありありと伝わってくるのだ。

 これは生まれながらに野生の感が備わっている我が輩だからこそ感じることなのかも知れないが、

こんな恐ろしいオスと一緒にいて良く平気なものだと逆の意味でメス人間を尊敬せずにいられない。

 ともかくいつもメス人間の周りには人だかりが出来ている。その大半がメス人間がいないところで

は『恐ろしい』だの『悪魔』だの言っているのだが、実際はいつでも自分達の方からメス人間の方に

近寄ってきている。

 まったく人間という生き物は素直でない。好きなら好きとハッキリ言えばいいのだ。まどろっこし

いことこのうえない。中でもその筆頭がサワムラ、コバヤシ、そしてサクライという3人のオス人間

だ。

 この3人はメス人間のそばにいると異常にフェロモンが強くなる。全員がキリコに恋心を抱き、欲

情しているのだろう。それなのに減らず口を叩いたり、言葉足らずで怒らせたり、してはいけない突

っ込みをして機嫌をそこねたり、同じオスとして情けないことこの上ない。時には強引にせめ、押し

倒すぐらいの勢いがなければ恋など成就しないものなのだ!  

 ……………だがまぁそれが出来ない微妙な男心が理解出来ぬ我が輩でもない。強引に押しすぎれば

逆にキラわれてしまうことだってあるからだ。我が輩も昔となり街のマーガレットにそれでフラれ─

──あっ、余計な話をしてしまった。

 まあ、とにかく押しすぎるのは良くないが、このままでは自分のことに関してはかなり鈍感なメス

人間は自分に寄せられている想いに気付くことはまずないだろう。

「希理子さん、水くんできましたよ」

 そんなことをしている間に先程我が輩の為に水を汲みに行ってくれていたエビス顔のオス人間が帰

ってきた。

「あっ、ありがとう、今川!」

 メス人間が満面の笑みを浮かべてそのオス人間の帰りを出迎えた。

「ホントお前は気が利くよね!ホントお前っていう親切で優しい後輩がいてあたしは嬉しいよ」

「いえそんな───」

 少し照れくさそうに首を横に振りながら、そのエビス顔の男は首を横に振った。

「はい、デブシマ、お水だよ」

 そう言いながら我が輩専用の器になみなみと汲まれた水をこぼれても周囲を濡らさぬようにタオル

を敷きながら我が輩に向かって差し出してくれた。本当に気が利くオス人間である。このオス人間の

爪の垢を煎じてメス人間に呑ませてやりたいものだ。

 そう思いながら本当はただの水道水であるが、渇いたのどにはまさに甘露の水を飲み干している

と、何やら我が輩の方に向かって不穏な気配がただよっていることに気がついた。

 恐る恐るその気配がただよってくる方向に目をやると、サワムラ、コバヤシ、サクライといったメ

ス人間に特別な想いを寄せているオス人間達がこちらの方を睨んでいたのだ。

 何故我が輩がニラまねればならぬのだ?!と不審に思っていると、どうやらその視線の先は我が輩

ではなく我が輩に水を持ってきてくれたエビス顔の人間の方に向かっていた。

 それでこの不穏な───殺意にも似た視線の意味を理解した。あのオス人間達はこのオス人間に嫉

妬しているのだ。

 メス人間は滅多なことで人を褒めたりしないし、礼を言ったりもしない。それなのにあれほど褒め

そやされ、満面の笑みで出迎えられていたことに対して激しい嫉妬心を燃やしているのだ。

「美味しいかい?デブシマ」

 とりあえず我が輩はデブシマなどではない、という突っ込みは余所においといて、これほど強烈な

視線を浴びておきながら微塵も感じていない様子でニコニコ笑い続けているそのオス人間に我が輩は

驚きを隠せなかったのだが、やがて『練習』とやらを再開するということでオス人間達は体育館とや

らの中に舞い戻っていった。

「やれやれ」

 そこで初めてエビス顔のオス人間は言葉を漏らした。

「俺に嫉妬心燃やすヒマがあるんなら他にすることあると思うんだけどな」

 その言葉で我が輩は実はこのオス人間が先ほどの強烈な視線に気が付いていたのだと理解していた

のであるが、次にこのオス人間が漏らした言葉にそれ以上の衝撃を受けた。

「みんな知らないのかな?『将を得たくばまず馬を射よ』ってね」

 ──────えっ!

 驚いて顔をあげるとエビス顔のオス人間は何ごともなかったかのように自分の持ち場に帰っていっ

た。

 つまりは、つまりは、つまりは、だ──────やっぱりその意味を考えるのは恐ろしすぎるので

やめておこう。

 我が輩は猫なのだ、所詮頭が足らないと思われている非力な猫なのだ。あえてやぶに突っ込んで蛇

を出すよなことをしなくてもよいはずである、うん。

 とにかく我が輩は無意識に我が輩の飼い主となったメス人間を探した。案の定メス人間はこのガッ

コウとやらのなかで一番涼しいところを陣取って午睡を楽しんでいた。

 その姿を見て何処か安心し、我が輩もそこに行って休むことにした。

 膝の上に乗りかかり、寝るポーズをとると「暑いよ!」と口では言いながらも相変わらず巧みに我

が輩を撫でてくれた。

 最初は無理矢理連れてこられてイヤだっただけだったが最近はすっかりこの生活にも慣れてきた。

 本来猫族は刺激を好まない種族であるが、我が輩は猫族の中では変わり者らしく、この刺激的な生

活と環境がそれなりに気に入っている。

 少なくともこのメス人間とともにいれば飽きることはないし、こうやって巧みに撫でても貰える。

それだけで充分満足なのだ。

 とりあえず今回はこれで終わりにすることにするがまた何かがあれば報告すると約束しよう。何し

ろ刺激に飢えている我が輩であるからヒマなのだ。こちらでの友達も欲しいことだし、気が向けば相

手をしてやることにする。

 当方の連絡先は──────忘れた。とにかくこの『東京』という街の何処かに我が輩は居る。見

かけたら声を掛けて欲しい。

 そのときの呼び名は『デブシマ』ではなく『エドデュアール』もしくは『コニャン』で頼むぞ。




 

                             Fin.
 

    

     

 じゃじゃーん!リクエストは『3人衆が出てきて今ちゃん最強!』だったのですが、それに加えてみなさんのアイドル、『彼』が長年の沈黙を破って帰ってきました(笑)
 八ヶ岳だけで活躍してもらうには惜しいキャラなのでどうしても東京に、そしてできればサッポロにも行って欲しいと思っていましたのでこういう仕儀に相成りましたがいかがでしょう?
 この作品はもちろんリクエストをくださっていた響硝さまにお贈りしますが、響硝さまいります?

                        2002/04/05  日向 葵。

 リク企画しりーずです。というよりも『彼』のシリーズです(笑)エドデュアールはもしかしたら当サイトナンバー1人気キャラですので、これからも大事に書いていきたいです。この子がいると話も進むし(笑)             《2002/5/23》

 

  

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