○イヌワラビ類の仲間A
イヌワラビの仲間は多いので、@Aに分けて掲載します。
〔観察ポイント〕  この仲間の共通点は、2回羽状複葉で草質の柔らかいシダです。  観察時、@葉の形と毛の有無 A耳垂の大きさ B羽軸裏の毛の有無  C包膜の形 D葉柄基部の鱗片の色 の5点が重要なポイントになりますので、フィールドでよく見ておきましょう。  どれも人家近くや里山で見られるシダで、大阪では下記5種類と「イヌワラビの仲間」の5種類の10種類が基本種(親)となって雑種が数多くできます。見慣れると、葉身を見るだけでおおよその見当がつくようになります。

タニイヌワラビ サキモリイヌワラビ ヘビノネゴザ  オゼサトメシダ サトメシダ 


羽片は緑色〜鮮緑色のやや厚い草質で、最下部羽片の外側第1小羽片はやや小さくなる


羽片は緑色〜鮮緑色のやや厚い草質で、最下部羽片の外側第1小羽片はやや小さくなる


羽片は黄緑色〜緑色の柔らかい草質で、最下部羽片の外側第1小羽片はやや小さくなる


羽片は淡緑色の薄い草質でで、最下部羽片の外側第1小羽片はやや小さくなる



羽片は淡緑色の薄い草質で、最下部羽片の外側第1小羽片はやや小さくなる



耳垂はやや大きい
中肋表は無毛か短い刺



耳垂は大きい
中肋表は無毛か短い刺



耳垂はやや大きい
中肋表は無毛か短い刺



耳垂はやや大きい
葉表全体に毛が密生



耳垂は発達しない
中肋表は無毛



羽軸裏は無毛
(稀に分岐点に刺状の突起)


羽軸裏は無毛
(稀に分岐点に刺状の突起)


羽軸裏は無毛



羽軸裏に毛が生える



羽軸裏は無毛



胞子嚢群は中肋に接してつき、包膜は三日月形、鉤形が混ざる



胞子嚢群は中肋に接してつき、包膜は三日月形



胞子嚢群は中肋寄りにつき、包膜は長楕円形、鉤形で、辺縁は細裂する


胞子嚢群は中肋寄りにつき、包膜は長楕円形で、辺縁は僅かに細裂する


胞子嚢群は中肋寄りにつき、包膜は長楕円形、鉤形で、辺縁は細裂する


基部鱗片は、狭披針形〜披針形、茶褐色〜黒褐色



基部鱗片は、披針形、黒色〜黒褐色




基部鱗片は、線形、中央部が茶褐色、周りが淡褐色のツートンカラー


基部鱗片は、狭披針形、褐色〜茶褐色




包膜の辺縁は細裂
(基部鱗片は作業中)

 
山地の谷沿いで見られる  山麓の谷沿いで見られる  低山〜山地の明るい林床、石垣で見られる  山地の林床で極稀に見られる  山麓から山地の向陽の湿地で見られる