奥山雨山自然公園周辺

 奥山雨山自然公園は、上永楽池、下永楽池、助谷林道、湯谷など周辺の森林を含め、昭和59年(1984年)に完成し、遊歩道、ハイキングコースなどが整備され、熊取町民の憩いの場として、また小学校の野外教室としてよく利用され、子供達の明るい声が響き渡っている。

町営青少年教育キャンプ場周辺

和田新池沿いの道

 永楽ダム駐車場から阪和自動車道のトンネルを通り、大阪体育大学方面に向う途中の右にキャンプ場への案内板がある。右に折れ、直ぐの右に一直線に上るキャンプ場への道がある。
 民家、お寺を過ぎると耕作地となり、その耕作地の土手には、シケシダ、タチシノブ、トラノオシダ、コハシゴシダなどが見られる。和田山を背にして野外活動ふれあい広場と施設があり、和田山の山頂の道や自炊場が維持管理されている。
 施設の右に冬にはオシドリが飛来する東谷池への道が整備されており、周囲の山を映りだした水面は静かだ。左の斜面は乾燥気味で、ウラジロ、コシダ、ワラビ、オオイタチシダ程度しか見られない。池の土手の下は急斜面で、下の和田新池との間の谷筋に向って階段がついているが、扉で入れないようになっている。
 引き返して施設前の舗装道を海側に向って進むと、左に大きな別所池があり、右のくぼ地では、マルバベニシダ、フモトシダ、コハシゴシダ、オオベニシダ、テリハヤブソテツなどが見られる。
 道の戻り進むと、右前方に斜面が削られた痛々しい山の手前で右に下る道がある。昔からの道で下りきると、右下に池からの流れがあり、左は大きなコンクリートブロックが積重ねられている。
 道沿いは雑木で囲まれ、イヌケホシダ、ミドリベニシダ、オクマワラビ、オニヤブソテツなどが見られる。下って行くと左に流れが変わり、右の斜面は雑木が続く。その道沿いでは、ヤワラシダ、ヤマヤブソテツ、イノモトソウ、フモトシダなどが見られる。

和田側から見たキャンプ場への道

 暫らく進むと右の9号遊歩道起点の所で水の流れは右に変わり、和田山の奥からの水と合流する。上には堰堤があって周囲は湿気ているが、湿気を好むシダはなく、コハシゴシダ、フユノハナワラビ、マルバベニシダ、ホシダなどが見られる。
 そこからは日当たりのよい平坦な道の左に乾燥した斜面が、右下に和田新池が続く。途中、左のフェンスの奥に谷筋があり、ウラジロ、コシダが群生し、オオベニシダ、ヤワラシダ、フモトシダなどが見られる。
 池の土手を過ぎると、下り坂となり、右は粘土質の斜面で、右に池からの流れがある。その斜面では、ミツデウラボシ、ヒメイタチシダ、オオイタチシダ、トラノオシダ、オニカナワラビなどが見られる。
 川側に下りられる所があり、澄んだ水が浅瀬の中を流れ、川沿いでは、オオバノイノモトソウ、イノモトソウが多く、オクマワラビ、オオカナワラビ、シケシダ、ミゾシダなどが見られる。
 向こう岸に竹林があり、入ってみるとホソバイヌワラビ、ヒメイタチシダ、イノデ、シシガシラなどが見られ、奥の谷筋に道が続く。所々で崩れて廃道に近い状態で、谷筋を遡るとイノデが多く、リョウメンシダ、オニカナワラビ、シケチシダ、オオカナワラビなどが見られる。
 暫らく進むと、谷筋は終わり植林と雑木の明るい林となる。下草も生え緩やかな斜面が続き、ハリガネワラビ、ハシゴシダ、ナンゴクナライシダ、キジノオシダ、ヒロハイヌワラビなどが見られ、急斜面で進めなくなると、その斜面の上部一帯はウラジロが群生している。
 道まで引き返して進むと頭上に「つばさ丘」住宅地への高架の道が横切り、先は旧村の和田に通じており、途中から引き返して駐車場に戻る。
〔観察日〕09年5月25日(曇後晴)

下永楽池(永楽ダム)周辺

永楽ダム湖(下永楽池)

 下永楽池に造られた永楽ダムは、昭和40年(1965年)に着工し、昭和43年(1968年)に完成。このダムは見出川の上流に灌漑用水・上水道水を確保するために築かれ、熊取町の重要な用水源となっている。また大阪みどりの百選、水源の森百選などに選定されるなど緑豊かな自然と桜の名所となっている。
 永楽ダムの駐車場に車を停め、西側の遊歩道を秬谷方面に向かって進む。以前はゆったりと歩けたが、奥にある熊取町の環境センターへの清掃車や秬谷に抜ける一般車の往来が多く、車に注意しながら進む。車道の道幅は広く、左のガードレールの下に下永楽池が、右に急斜面が続き、全体的に平坦である。
 その右の斜面下では、ミドリベニシダ、オオイタチシダ、オオベニシダ、コハシゴシダ、ミツデウラボシなどが見られる。この下永楽池は、上流の上永楽池から流れ出る見出川をせき止めて造られたもので、池を一周できる遊歩道が整備され、その池沿いに桜が植えられている。
 右の斜面には枝谷が幾本あるが、どれも急勾配の谷筋で、岩がゴロゴロして近づけない。道を進むと左の池側の桜と、右斜面の雑木の木々が道上を覆って格好の日陰になっている。その道沿いでは、シシガシラ、エンシュウベニシダ、ナガバヤブソテツ、オクマワラビ、イノモトソウなどが見られる。

 
 西側の遊歩道

 右斜面では、上部までコンクリート吹付が施工されている所が続くようになり、日差しも強くなってくる。左の池側は急勾配に落ち込んでおり、木々の間から水面が見える。その急斜面では、ミゾシダ、タチシノブ、ウラジロ、ヤマイタチシダ、ナガバヤブソテツなどが見える。
 暫らく進んで行くと右斜面で吹付がない所があり、その斜面では、クマワラビ、ヒメイタチシダ、エンシュウベニシダ、ベニシダ、ノキシノブなどが見られ、20分程で東側(左)に折れる遊歩道と真直ぐの秬谷への道が分岐する所に着く。
 分岐点から左の幅広の全体的に平坦な遊歩道を進むと、左のガードレールの下の斜面は、下永楽池に向かって急激の落ち込み、右の急斜面の殆どにコンクリート吹付けが施工されて殺風景だ。少し残っている地肌の斜面では、コシダ、ホラシノブ、ナガバヤブソテツ、オクマワラビ、オオイタチシダなどが見られる。
 水を流す用水管のためのコンクリート製の支柱が右斜面に続き、途中、展望台への小道が急斜面を上って行く。暫らく進んで行くと、少し残された地肌の斜面下では、ヒメイタチシダ、スギナ、イノデ、タチシノブ、オオイタチシダ、オクマワラビなどが見られ、ダムサイトが見えてくる。ダムサイトから下を見ると、如何に高台に池があるのかわかる絶景が広がり、駐車場まで戻る。
〔観察日〕 97年10月24日(晴・曇)、00年11月23日(曇・晴)、01年7月1日(晴)、15年5月28日(晴)

上永楽池・奥池周辺

 
 下永楽池上流の見出川

 永楽ダムの駐車場に車を停め、西側の遊歩道を秬谷方面に向かって進み、東側の遊歩道と秬谷への道が分岐する所から真直ぐ秬谷への道を進む。
 左下に上永楽池からの流れ出た見出川が、右の斜面下にはコンクリートブロックの擁壁が続き、その擁壁が切れた斜面では、オオキヨズミシダ、ハシゴシダ、ヒメイタチシダ、クマワラビ、ノキシノブなどが見られる。
 左の川沿いに桜並木が続き、川の上は草木が覆っているので川中は見えない。よく日の当たる道を暫らく進んで行くと、渓谷の面影が残る川に下りる所があり、下りると川沿いでは、コユルギイノモトソウ、ナガバヤブソテツ、イワガネソウ、ハカタシダなどが見られる。
 道に戻り進んで行くと、左の川の上は木々が茂り、右の斜面下にコンクリートブロックの擁壁が続き、暫らく進んで行くと擁壁もなく自然の斜面となる。その道沿いでは、ヒメイタチシダが多く、オオイタチシダ、トラノオシダ、オクマワラビ、ノキシノブ、コシダなどが見られる。
 道沿いの木々は雑木のため、季節に合わせて花々が咲き、色も匂いも楽しませてくれる。ほぼ平坦な道を進んで行くと、道沿いでは、ヤマイタチシダ、オオベニシダ、ヒメイタチシダ、ナガバヤブソテツ、クマワラビなどが見られる。
 途中、左の川側に下る小道があり、川に下りると小さい岩の間を清らかな水が流れ、上流側も下流側も両岸から木々の枝が張っているので進めない。周辺では、イノデ、ミゾシダ、イワガネソウ、オクマワラビ、フモトシダなどが見られる。

 
 さくら橋を渡る

 道に戻り進んで行くと、さくら谷橋が見えてくる。その橋の手前の右斜面下では、ミサキカグマ、ナガバヤブソテツ、ヒメイタチシダ、クマワラビ、シシガシラなどが見られる。橋を渡って左の斜面横から川側に下りると、ナガバヤブソテツ、テリハヤブソテツ、ヤマヤブソテツ、マメヅタ、オオイタチシダなどが見られる。
 道に戻り進んで行くと、右のガードレール下を見出川が流れているが、手前に草木が茂って何も見えない。左の斜面では雑木が多く、その林下にエンシュウベニシダ、ホシダ、ヤマイタチシダ、ツヤナシオオイタチシダ、スギナなどが見られる。この辺りから道幅も広がり、ゆったりとしている。
 進んで行くと左の斜面下に石垣が続くようになり、その石垣にオオイタチシダ、ノキシノブ、タチシノブ、オクマワラビ、ヤマイタチシダなどが着生している。少し上り坂となり、上り切ると右が開け、上永楽池横に出る。
 上永楽池も見出川を堰き止めて造られた人工池で、その土手を通って雨山への登山道があり、池には釣り人が竿を出している。右の木々の間から上永楽池を見ながら道を進んで行くと、左斜面下の石積みは高くなり、その周辺では、ケブカフモトシダ、ヤマイヌワラビ、クマワラビ、オオバノイノモトソウ、コバノヒノキシダなどが見られ、右に道が分かれる。
 上永楽池と奥池には大きな落差があり、それを遮る土手上の道で、先は下大木林道近くの谷筋(後述)や下大木林道に通じている。その道を進むと、両側にパイプ製の柵が続き、左の奥池は小さく、右下の上永楽池は大きく、満々と水を湛えている。

 
 奥池横の小道

 土手を過ぎると道は右に折れるが、左の奥池沿いに小道がついている。その周辺では、ケブカフモトシダ、ヤマヤブソテツ、クマワラビ、オオバノイノモトソウ、フモトシダなどが見られる。
 奥池沿いの小道を進むと、左下の直ぐ下に池の水が迫り、右は斜面が続き、道沿いでは、エンシュウベニシダ、ミドリベニシダ、オオベニシダ、マルバベニシダ、ホホベニオオベニシダなどベニシダ類が多く、小道を進んで行くと杉林の谷筋に入る。小道は続き、入口付近では、コバノイシカグマ、ミゾシダ、シケチシダ、トウゴクシダ、フモトシダなどが見られる。
 右に奥行きのない谷筋が分かれ、そのアオキが茂る谷筋では、キヨタキシダ、ヤマイヌワラビ、コバノイシカグマ、ホソバイヌワラビ、エンシュウベニシダなどが見られ、先はウラジロが群生する急斜面となる。
 引き返して正面の谷筋の小道を進むと右斜面下に細い流れがあり、杉の植林の下にアオキなどの低木が生え、周辺では、オオキジノオ、タニイヌワラビ、トウゴクシダ、キヨスミヒメワラビ、ホソバイヌワラビ、サキモリイヌワラビなどが見られる。
 緩やかな上り勾配の小道を進んで行くと、中間地点では、ヒロハイヌワラビ、ハリガネワラビ、タニイヌワラビ、ハカタシダ、イノデモドキ、エンシュウベニシダ、オニカナワラビなどが見られる。
 さらに進んで行くと谷筋は狭まり、両斜面が迫ってくる。左斜面上の稜線の上に隣の谷筋にある熊取町の環境センターの塔が見える。

 
 奥池奥の谷筋

 正面も急斜面となり、その周辺では、フモトシダが群生し、コバノイシカグマ、マルバベニシダ、ウスゲフモトシダ、シシガシラなどが見られ、稜線近くまでウラジロが群生するようになる。ここから来た道を引き返し、奥池と上永楽池の間の土手を通って道に戻る。
 右の奥池を見ながら斎場への道を進んで行くと、左の斜面下はコンクリート擁壁が続き、その擁壁には、ヤマイタチシダ、ノキシノブ、コバノヒノキシダ、テリハヤブソテツなどが着生し、擁壁の上の斜面では、ワラビ、オクマワラビ、オオイタチシダ、ベニシダなどが見られる。右に熊取町環境センターへの道が分かれ、このセンターへの車の出入りは多い。
 左の折れて幅広の上り勾配の道が続き、途中、左斜面に東ハイキングコースの道が分かれ、その左の斜面下では、サイゴクベニシダ、コバノヒノキシダ、オオイタチシダ、シシガシラ、ワラビなどが見られ、右の熊取町営斎場に着く。神聖な斎場奥に谷筋があるので、お断りして谷筋に入れてもらう。
 杉の林床は全体に湿地で、最初右斜面下を流れていた細い川は中央部を流れ、アオキなど低木が多い。ぬかるんで消えそうな道を進んで行くと、オオキジノオ、ヤマイヌワラビ、ハリガネワラビ、カラクサイヌワラビ、トウゴクシダ、ヒメクラマゴケなどが見られる。藤の低木が多い所もあり、日が良く差し込んでいるので、光の濃淡が激しい。その周辺では、キジノオシダ、ホソバイヌワラビ、ヤワラシダ、シシガシラ、トウゴクシダ、オオキジノオなどが見られる。
 谷筋の幅は次第に狭まり、低木が多い林床の中を細い川が蛇行しながら流れている。暫らく進んで行くと、周辺では、イワガネゼンマイ、ヤマイヌワラビ、コバノイシカグマ、キヨタキシダ、キヨスミヒメワラビ、ケブカフモトシダなどが見られる。ますます谷筋が狭まり、アオキが行く手を阻むようになると、左斜面下に谷川が流れている。
 狭い谷川に下りて進んで行くと、倒木や両岸からの枝が多く、暫らく進んで行くと倒木で進めなくなる。その川沿いでは、イノデモドキ、タチシノブ、ホラシノブ、マメヅタ、ミゾシダなどが見られ、引き返して斎場を出て、駐車場まで戻る。
〔観察日〕 97年10月24日(晴・曇)、00年11月23日(曇・晴)、01年7月1日(晴)、15年5月28日(晴)

下大木林道近くの谷筋周辺

 
 右に下大木林道が分かれる

 上永楽池と奥池の間の土手上の道を通り、下大木林道などに通じる道を進む。車が通れる幅の地道で、右は急激に上永楽池側に落ち込み、左に斜面が続く。左の斜面下では、ホシダ、マルバベニシダ、タチシノブ、オオイタチシダ、ホラシノブなどが見られる。
 暫らく平坦な道を進んで行くと池が終った右に下大木林道(泉佐野市犬鳴川流域参照)が分かれる。そのまま真直ぐ進んで行くと、左斜面では、コシダ、ウラジロ、オオベニシダ、シシガシラ、ゼンマイなどが見られ、広場に出る。
 上永楽池の上流部の谷筋と左からの谷筋とが合流している所に広場があり、広く平らな地形から考えると、過って湿地だった所を埋めたことが伺える。先ず、左の谷筋に向うと左斜面下に木製の溝の中を水が流れ、木製の小さい橋を渡って左斜面上の道を進む。
 広く切り拓かれた谷筋は、まだ年月が経っていないようで、なだらかな傾斜に道が続く。平成23年〜25年製の奥池保安林保全緊急対策事業として木製の床固工が施工されているが、なだらかな水の流れのない谷筋にその必要性を感じない。
 入口付近では、コバノイシカグマ、オオキジノオ、ナガバノイタチシダ、マルバベニシダ、イワガネソウ、ヘラシダなどが見られる。谷筋は広く、丸太の間に小石を敷き詰めた床固工が施工されているが、水に浸れば何時まで丸太が腐らずに原型を留めるのか?素朴な疑問だ。
 左に枝谷があり、上って行くとオオキジノオが多く、ナガバノイタチシダ、ミゾシダ、シケチシダ、キヨスミヒメワラビ、オニカナワラビなどが見られ、急斜面で上れなくなる。

 
 広場左の谷筋

 道に戻り進んで行くと、斜面を切り崩して造られた道を補強するため緑のネットが張られ、その法面では、先駆者のイワヒメワラビが多く、オオバノハチジョウシダ、コバノイシカグマ、ヒメクラマゴケ、ゲジゲジシダ、ナガバノイタチシダなどが見られる。
 ほぼ平坦な道を進んで行くと、床固工が施工された所はなくなり自然な谷筋となり、道は細くなる。その道沿いでは、ホソバイヌワラビ、リョウメンシダ、ヤワラシダ、コバノカナワラビ、オオカナワラビなどが見られる。
 暫らく進んで行くと、伐採された木や放置された丸太が谷筋を塞ぎ、道も崩れた所が多くなってくる。その周辺では、イワガネゼンマイ、トウゴクシダ、オオキジノオ、キヨタキシダ、ヘラシダなどが見られ、ここから来た道を引き返し、広場に戻る。
 広場から真直ぐ谷川沿いの道を進んで行くと、自然林の中に平坦な幅広の道が延び、右端に谷川が流れている。入口付近では、ヤワラシダ、ミドリベニシダ、オオベニシダ、ゼンマイ、シシガシラなどが見られる。
 左の斜面は緩やかで、上って行くと林床では、オオキジノオ、ホラシノブ、ウスゲコバノイシカグマ、イワガネソウ、マルバベニシダ、オオハナワラビなどが見られる。
 道を進んで行くと桧林の中に道が続き、右下の小川は幅広となる。その道沿いでは、イノデ、ミゾシダ、ナガバノイタチシダ、イワガネゼンマイ、フモトシダなどが、川沿いでは、オオキジノオ、キジノオシダ、ヘラシダ、ホソバイヌワラビ、トウゴクシダなどが見られる。

 
 床固工が施工された谷筋

 こちらの谷筋にも平成23年〜25年製の奥池保安林保全緊急対策事業として木製の床固工が施工されているが、なだらかな谷筋にその必要性を感じない。木製の床固工のため人工的な谷筋を感じ、その道沿いでは、ゲジゲジシダ、オオカナワラビ、コバノカナワラビ、ヒメワラビ、シケチシダ、タチシノブなどが見られ、橋を渡る。
 左下に谷川が流れ、道幅が狭くなって山道となる。下草も生える道沿いでは、ミドリベニシダ、オオバノイノモトソウ、オニカナワラビ、イノデ、カラクサイヌワラビ、オオイタチシダなどが見られる。進んで行くと道が崩れてなくなり、川中に一端下りて進んで行くと、川は大きく蛇行する。左の急斜面には、コモチシダ、オオバノイノモトソウ、ヘラシダ、シケシダ、ヤマイタチシダ、ヤマヤブソテツなどが見られ、滝下に出る。
 少し引き返して斜面を上って先にある小道に戻り進んで行くと、道沿いでは、サイゴクイノデ、イワガネソウ、オオイタチシダ、ヒロハイヌワラビ、オオバノイノモトソウなどが見られ、滝上を通過する。ここからは、床固工の施工もなく、自然の谷筋となり、あちこちで崩れた所が目立つようになる。広い谷筋沿いに消えかけた道が続き、その周辺では、イヌガンソク、ヒロハイヌワラビ、ヘラシダ、ヤマイタチシダ、ミゾシダ、オオカナワラビなんどが見られる。
 左に枝谷があり、丸木橋が架かっているが、朽ちて渡れないので、一端川に下りた後、左の谷筋に取りつく。消えそうな細い道がついているが、少し先で進めなくなる。周辺では、ヤワラシダ、ヤマイヌワラビ、クマワラビ、オクマワラビ、ゼンマイなどが見られ、谷沿いの道に戻る。
 桧の植林と雑木が混ざった木々が茂って薄暗い所や明るく日が差し込み所など光りの濃淡が激しくなって目がついていけない。薄暗い所では下草も生えず、日が届くところでは、ハカタシダ、フモトシダ、ゼンマイ、タチシノブ、ミゾシダなどが見られる。
 左斜面上の細い道を暫らく進んで行くと渓谷の雰囲気の所もあり、周辺では、コバノイシカグマ、ナガバノイタチシダ、イノデモドキ、シケチシダ、キジノオシダ、オオカナワラビなどが見られる。途中、橋が崩れた先で、谷筋は二手に分かれる。どちらの谷筋も直ぐ先で進めなくなる。右の谷筋では、イノデモドキ、ベニシダ、ホソバイヌワラビ、フモトシダなどが、左の谷筋では、シシガシラ、オオイタチシダ、ヘラシダ、ミドリベニシダなどが見られ、来た道を引き返し、奥池横まで戻る。
〔観察日〕 97年10月24日(晴・曇)、00年11月23日(曇・晴)、01年7月1日(晴)、15年5月28日(晴)

湯谷〜芝生広場

 
 芝生広場への入口

 永楽ダムの駐車場から芝生広場に向かう。緑の木々に包まれた下永楽池は、満々と水を湛え、ホトトギスが鳴き、ウツギがあちこちで咲き誇っている。池から高田集落に向かって町道を暫らく下って芝生公園入口に着く。
 湯谷の流れは、町道下を通って左のフエンスが張られた斜面下に流れ落ちている。そのフエンスがなくなって所から細い道が引き返すようについており、笹をかき分けて入る。湯谷の流れが右下にあり、少し進むと湯谷からの流れのコンクリート製の暗渠があるので回り込む。周辺では、ホソバヤマヤブソテツ、オクマワラビ、イノモトソウ、ベニシダ、フユノハナワラビなどが見られる。
 左の斜面上に町道の白いガードレールが見え、右下の湯谷と左の池の間は小高くなって、下流側に向かってよく踏まれた細い道がついている。進んで行くと小道は池を巻くように左に折れ、斜面を上って先は町道に続いている。その周辺では、オオバノイノモトソウ、ヤマイタチシダ、ヒメワラビ、フモトシダ、テリハヤブソテツなどが見られ、来た道を引き返して町道に戻り、芝生公園への道に入る。
 湯谷沿いに舗装道が芝生公園に向かって緩やかな坂道を上って行く。右に急斜面が、左下に湯谷があり、その谷川との間に林床が続く。右の斜面下では、タチシノブ、シシガシラ、ハカタシダ、サイゴクベニシダ、コハシゴシダなどが見られる。左の谷川との間の林床では、コシダ、ホシダ、ヤブソテツ、イノモトソウ、オクマワラビなどが見られる。

 
 堰堤上の湯谷の流れ

 谷川に下りられる所があり、下りて下流側に進むと直ぐに木の枝などで進めなくなる。上流側に暫らく進んで行くと、昭和53年製の堰堤で進めなくなる。その川沿いでは、ホラシノブ、ミゾシダ、オオキジノオ、ハシゴシダ、ナガバノイタチシダなどが見られ、引き返して林床に戻る。林床では、ホソバヤマヤブソテツが多く、タチシノブ、ワラビ、イワヒメワラビ、ナガバヤブソテツ、キノクニベニシダなどが見られ、道に戻る。
 この間の道沿いでは、オニカナワラビ、シケシダ、オオベニシダ、ハカタシダ、オクマワラビ、ケブカフモトシダなどが見られる。堰堤の上流部は土砂が堆積して平坦な林床となり、その中を湯谷の流れがある。その砂利混ざりの林床では、オクマワラビ、セイタカシケシダ、トラノオシダ、オオバノイノモトソウ、キノクニベニシダ、サイゴクベニシダなどが見られる。
 道に戻り進んで行くと道下の蛇腹式の樹脂管を通して、右に谷川の流れが変わる。その上流部に小さな滝が見え谷沿いは草木で覆われ、左は急斜面が続く。その道沿いでは、ホシダ、コシダ、オオイタチシダ、タチシノブ、サイゴクベニシダなどが見られ、暫らく緩やかな坂道を上って行くと道案内板が立っており、左に道が分かれる。
 真直ぐは「もみじの広場コース」、左は「つつじの広場コース」で、先の芝生広場の手前で合流する。

 
 薄暗いつつじの広場コース

 ここから左の「つつじの広場コース」に入る。薄暗い植林の中を上り勾配の地道が続き、左は急斜面が、右下に谷川が見えるが水の流れはない。20年ほど前は、その谷川の上を笹が覆っていたが、木々の成長で薄暗くなって下草も生えていない。その道沿いでは、フモトシダ、イノデ、ナガバヤブソテツ、ハカタシダ、オクマワラビ、オオイタチシダなどが見られ、昭和55年製の堰堤を過ぎる。
 水が殆ど流れていない谷川にも大きな堰堤が三ケ所施工されおり、年月が経っても流れ出す土砂がなく、堰堤の上流部に土砂が溜まっていない。これも良き時代の公共事業に名を借りた垂れ流しの証か。
 堰堤にマメヅタ、ノキシノブが着生し、このコースでは堰堤の直ぐ上流部のみが湿気ているので、斜面を下って堰堤横に下りる。周辺では、ミゾシダ、シケシダ、ヒロハイヌワラビ、オニヤブソテツ、ホソバイヌワラビなどが見られる。谷川には水はなく、上流部は下草も生えていない茶色の世界が広がる。
 道の戻り進むと植林と雑木が混ざって薄暗く、杉も細く弱々しい。全体的に植林の管理が悪く、笹が疎らに生える道沿いでは、ホソバイヌワラビ、ミドリヒメワラビ、ヤワラシダ、フモトシダ、ベニシダなどが点々と見られ、堰堤を過ぎる。再び斜面を下って堰堤横に下りると、周辺では、シケチシダ、リョウメンシダ、ヤマイヌワラビ、ハカタシダ、ホソバイヌワラビなどが見られる。対岸の斜面上に大きな岩壁が連なっており、斜面を上って行くと、ホソバカナワラビが群生し、岩上にマメヅタ、カタヒバ、ヒトツバが着生している。

 
 道幅も狭まり、右下に溝が続く

 道に戻り進んで行くと、左の斜面上にロッククライミングをする人たちが見える。この一帯の斜面上部は岩壁が多いようだ。3番目の昭和59年製の堰堤を過ぎた所から斜面を下りると水が流れており、周辺では、ナガバノイタチシダ、オクマワラビ、タニイヌワラビ、ベニシダ、ホソバイヌワラビなどが見られる。
 道に戻り進んで行くと、直ぐ右下に溝程度になった水のない谷川が続き、谷筋も狭くなって岩も多くなってくる。その道沿いでは、エンシュウベニシダ、ヤマヤブソテツ、ナガバノイタチシダ、イワガネソウ、ヤマイヌワラビなどが見られ、岩上には、ヤマイタチシダ、マメヅタ、ウチワゴケ、コウヤコケシノブが着生している。
 進んで行くと谷筋は二手に分かれ、道が分岐する。左の道には電気道の鉄橋が架かり、真直ぐの道は芝生広場に続いている。先ず左の橋を渡って進むと右下に水のない谷川があるが、直ぐに急勾配の稜線の道となって鉄塔まで続いている。その道沿いでは、マルバベニシダ、オオベニシダ、ベニシダなど乾燥に強いシダしか見られない。
 次に真直ぐ芝生広場への平坦になった道を進むと、良く日が差し込みようになり、明るく緑の世界が広がる。右に水のない谷川があり、その道沿いでは、ミドリベニシダ、トウゴクシダが多く、ヤワラシダ、シケチシダ、ヒメカナワラビ、イワガネソウ、ハシゴシダ、ミヤコヤブソテツなどが見られ、暫らく進んで行くと右の「もみじの広場コース」に合流する。
 そこから直ぐ先にトイレや大きな休憩所があり、その奥に斜面を利用した芝生広場が広がっている。休憩所がある一帯には雑木の林床があり、木漏れ日が優しく差し込み、柔らかな腐葉土の上にフユノハナワラビ、シケシダ、オオベニシダ、ミドリベニシダ、ナツノハナワラビなどが見られる。

 
 もみじの広場コースを下山

 ここから先は、左の助谷自然の道・森の道コース、真直ぐの東ハイキングコースに分かれ、分岐点に道標が建っている。ここから「もみじの広場コース」を下山する。
 緩やかな幅広の地道の坂道を下って行くと、途中右に展望台への道が分かれ、左に斜面が、右は谷筋に向かって落ち込んでいる。左の斜面下に溝があり、その斜面下では、クマワラビ、オオベニシダ、ハカタシダ、オオイタチシダ、トラノオシダなどが見られる。
 左斜面に枝谷があるが、いずれも急勾配で人を寄せつけない。右に広い下り傾斜の芝生広場がある。以前は深い谷筋があった所で、奥の林下では、オクマワラビ、ハカタシダ、ミヤコヤブソテツ、ベニシダ、イノモトソウなどが見られる。よく日の当たる道に戻って下って行くと道は大きくS字状に下って行く。
 右下に谷川があり、左は斜面が続き、道沿いでは、ゼンマイ、オクマワラビ、ミゾシダ、リョウメンシダ、オオバノイノモトソウ、シケシダなどが見られる。やや緩やかになった坂道を下ってくと、道下の樹脂管を通って左に谷川の流れが変わる。
 右に上流側へ下りられる所があり、谷川に出る。清い流れがあり、少し谷川を遡ると周辺では、カラクサイヌワラビ、ナガバノイタチシダ、ミゾシダ、シシガシラ、オクマワラビなどが見られ、谷筋が狭くなった所で引き返して道に戻る。
 道を下って行くと左を流れていた谷川は右を流れるようになる。よく日が当たるので草木の勢いが良く、左の斜面も右の谷筋も草木が多い。道下の樹脂管を通って左に谷川が流れるようになると、谷川との間に狭い林床があり、下りて行くと周辺では、ヒロハイヌワラビ、ケブカフモトシダ、ハカタシダ、シケシダ、ハカタシダ、オオバノイノモトソウなどが見られる。
 道に戻り緩やかな坂道を下って行くと、道沿いでは、オオカナワラビ、オオイタチシダ、ハカタシダ、コバノヒノキシダ、シケシダなどが見られ、暫らく下って右の「つつじの広場コース」との分岐を通過し、そのまま下って湯谷から町道に出る。
〔観察日〕97年10月24日(晴・曇)、00年11月23日(曇・晴)、01年7月1日(晴)、15年6月10日(晴)、16年5月23日(快晴)

助谷林道

永楽ダムからの高田方面

 永楽ダムの駐車場に車を置き、ダムを渡り、町道を高田集落に向かって下る。左の桜並木側はダムからの水が流れる見出川に向って急激に落ち込み、右は岩壁やコンクリートの吹付のある急斜面が続く。その道沿いでは、テリハヤブソテツ、マルバベニシダ、オオベニシダ、オクマワラビ、ナガバヤブソテツ、ゼンマイなどが見られる。
 右の斜面に沿って蛇行する道が続き、急斜面の谷筋に架かる神楽橋を渡って暫らく進むと、道は大きく左に折れる。町道を下って行くと、右の斜面には雑木が茂り、その下では、ヒメイタチシダ、コユリギイノモトソウ、クジャクフモトシダ、サイゴクベニシダ、ミツデウラボシ、ハシゴシダなど30種類以上のシダが見られる観察の適地となっている。
 右の芝生公園入口を見送りさらに下って行くと、左下に芝生公園からの湯谷が勢いよく流れ下っている。その左側に金網が張られた所もあり、右の斜面には岩が多くなり、サイゴクベニシダ、オオイタチシダ、ヤマイタチシダ、タチシノブ、ホラシノブ、クマワラビなどが見られる。
 左の桜並木がなくなり、笹や雑木が目立つようになり、小屋を過ぎると、左下にダムからの見出川や耕作地などが見えてくる。下り切ると丘陵と丘陵の間の地形の中を見出川が流れ、耕作地が川の両側に広がり、民家が見えてくる。この道沿いの民家がある一部が高田地域だが、その他は久保地域だ。

 
 助谷林道入口

 民家の石垣には、フモトシダ、スギナ、ナガバヤブソテツ、イノモトソウ、イヌケホシダなどが見られ、右の民家の間に道がついている。助谷林道で、右下に谷川が流れ、坂道が奥に続いている。民家が建つ入口付近では、ヒメクラマゴケ、コバノヒノキシダ、ミゾシダ、ヤブソテツ、ゲジゲジシダなどが見られ、地蔵尊横を過ぎる。
 右下の谷川は深く、その谷川沿いに、コバノカナワラビ、イノデ、オオイタチシダ、ベニシダ、ヘラシダなどが見える。民家が途絶えると雑木や杉の林の中に地道が続き、右の谷川に下る道があり、谷川に出る。薄暗い谷川沿いでは、ミゾシダ、イワガネゼンマイ、ホソバイヌワラビ、シケシダ、コバノカナワラビ、シケチシダなどが見られる。
 道に戻り進んで行くと、左の斜面下にコンクリートブロックの擁壁が続き、その道沿いでは、テリハヤブソテツ、ナガバヤブソテツ、オニカナワラビ、ホシダ、オクマワラビなどが見られる。右下の谷川との間に林床があり、下りて林床に入ると、ミドリヒメワラビ、トウゴクシダ、オオバノイノモトソウ、アイアスカイノデ、シケチシダ、オクマワラビなどが見られ、谷川の先に石積みの堰堤が見える。
 対岸にも林床があるので、谷川を渡って対岸の林床に上がると、ケブカフモトシダ、オオカナワラビ、ヘラシダ、カニクサ、イノデ、コバノカナワラビなどが見られる。谷川を渡って元の林床に戻ると谷川沿いに竹と杉の林床が続いている。その林床では、オオバノアマクサシダ、ヒロハイヌワラビ、オクマワラビ、ホソバイヌワラビ、ベニシダなどが見られ、林道に戻る。

 
右下に谷川が流れる林道 

 左の斜面には雑木が生え、右の谷川沿いには、桧の植林が続く。その道沿いでは、ミツデウラボシ、オオカナワラビ、イワガネソウ、オオバノアマクサシダ、イワガネゼンマイ、ミゾシダなどが見られる。左に小道が分かれ、その先に林床がある。その林床では、リョウメンシダ、ケブカフモトシダ、オクマワラビ、オオカナワラビ、オオバノイノモトソウなどが見られる。
 道の戻り進むと右下に小さい滝が見え、その先に橋が見えてくる。橋の手前左に杉の林床があり、谷川沿いに緩やかに続いる。入口付近の林床では、オオカナワラビ、ホソバイヌワラビ、ナガバノイタチシダ、ヤワラシダ、カラクサイヌワラビ、ヤマイヌワラビなどが見られる。
 右の谷川の対岸に林道が林床と並行して上って行くのが見える。林床の上部では、ホソバイヌワラビが多く、テンリュウカナワラビ、オオバノアマクサシダ、セイタカシケシダ、コバノカナワラビ、ヒロハイヌワラビなどが見られる。右下の谷川に滝が架かり、アオキが茂るようになった所で引き返して林道に戻って橋を渡る。
 ここから林道は坂道となり、橋周辺では、ナガバヤブソテツ、コバノカナワラビ、オオバノアマクサシダ、ハカタシダ、アイアスカイノデ、ナガバノイタチシダなどが見られる。左の谷川の対岸に先程の林床が見え、右の斜面は緩やかだが薄暗く茶色の世界が広がって下草も少ない。
 緩やかな坂道を上って行くと左下の谷川との落差が増してくる。この辺りは薄暗く湿気が多い所で、その道沿いでは、ミゾシダ、ケブカフモトシダ、オオベニシダ、ホソバトウゲシバ、オオカナワラビなどが見られ、先程の滝を通過する。

 
 左下に谷川が流れる林道

 右の斜面に岩が混ざるようになり、左の谷川へは急激に落ち込み、大きな堰堤を過ぎる。堰堤の上流部は水が溜まり池のようになっている。日が差すようになった道沿いでは、ヒメイタチシダ、オオイタチシダ、オクマワラビ、ホシダ、ワラビなどが見られ、左に道が分かれる。
 分岐の道端に「左・助谷森の道、右・助谷自然の道」と表示された道案内標識が立っており、どちらの道も尾根まで上り切ると尾根道で通じ合っており、先は芝生広場まで通じている。その分岐手前の右斜面に水がしみ出しているコンクリート擁壁があり、その横に小道がついている。
 勾配のある斜面に杉が植えられ、手入れが今一つで大小の木が混ざっている。谷筋のように見えたが水の流れもない斜面が続き、ヒメイタチシダ、オオバノイノモトソウ、タチシノブ、ウチワゴケ、オオバノアマクサシダ、ホソバカナワラビなどが見られる。
 両側の斜面にはコンクリート製の土止めが施工され、道は左に折れてますます急坂となる。上って行くと幾分か大きな木が増えて日が差し込んでいる所もあり、上部はアオキなどの低木が茂るようになる。周辺では、ベニシダが多く、ナガバノイタチシダ、リョウメンシダ、ヤマイヌワラビ、ホソバイヌワラビ、オクマワラビなどが見られ、林道まで引き返す。
 分岐から助谷に架かる橋を渡って左の「助谷森の道」を進む。左の堰堤上の池が木々の間から見え、右に斜面が続き、その道沿いでは、ヒメイタチシダ、オオベニシダ、ハカタシダ、ナガバヤブソテツ、オニカナワラビ、オクマワラビなどが見られ、「助谷森の道」沿いの谷川に架かる橋を渡る。

 
助谷森の道

 道を進むと昭和56年度製の堰堤を過ぎた辺りから右の笹藪の奥に谷川が流れるようになる。笹藪をかき分け谷に入るとセフリイノモトソウ、ナンゴクナライシダ、マルバベニシダ、ホソバイヌワラビなどが見られ、ここでもナガバノイタチシダが谷沿いに点々と見られる。
 笹が茂る中にオオハナワラビが群生して黄色い胞子嚢を揺らし、キジノオシダ、オオカナワラビ、ホソバカナワラビ、タニイヌワラビ、イワヘゴ、カタイノデ、リョウメンシダなどが見られ、不思議なことに谷一つ越えただけなのにオオバノアマクサシダは見られない。
 笹薮や池を過ぎると自然林の中の道となり、右下の谷川に岩が多くなる。道を進むと坂の所は階段となり、その上を落ち葉が覆っている。その道沿いでは、ヤマイヌワラビ、ナガバノイタチシダ、イワガネソウ、ホソバイヌワラビ、セイタカシケシダ、シケチシダなどが見られる。
 右下の谷川の岩は苔生し、自然林の中の道は落葉が優しく足裏に感じる。その道沿いでは、オオカナワラビ、ハカタシダ、ヤマヤブソテツ、エンシュウベニシダ、テンリュウカナワラビ、シケチシダなどが見られ、広場に出る。
 「平成12年度みどりの世紀の森づくり推進事業」と表示された看板が立てられ、ここを過ぎると笹が多くなってくる。消えそうな谷川に木製の橋が間隔を空けず3本架かり、その道沿いでは、コハシゴシダ、タチシノブ、エンシュウベニシダ、オオベニシダ、ミドリベニシダなどが見られる。
 雑木林の中の道の左に斜面が続き、右の谷筋は深くなっていく。尾根に近い所では、ハリガネワラビ、ハシゴシダ、オオイタチシダ、フモトシダ、ホラシノブなどが見られる。

 
 助谷自然の道の木の橋

 尾根に出ると松が多く、日当たりがよいためコシダ、ウラジロなど乾燥に強いものが見られ、「助谷自然の道」が右下から合流して来る。来た道を引き返して分岐まで戻り、次に真直ぐ「助谷自然の道」を進む。緩やかな坂道が続き、右は斜面が、左下の谷川は深くなっていく。その道沿いでは、オオバノアマクサシダ、タチシノブ、ヤマイタチシダ、ハカタシダ、オオバノイノモトソウなどが見られ、斜面上にホソバカナワラビが群生している。
 昭和56年度製の堰堤を過ぎると全体に自然林が多く、道沿いだけに杉の植林が続き、その道沿いの所々でホソバカナワラビが群生し、ナガバノイタチシダ、コバノカナワラビ、タニイヌワラビ、オオバノアマクサシダ、セイタカシケシダ、アイノコクマワラビなど多くのシダが見られる。
 急坂となった道には階段が続き、上り切ると以前は広く湿地帯となっていた所には苔むした木製の橋が2本架かり、前方に平成2年度製の木製の堰堤が見えてくる。周辺では、イワガネソウ、オオバノイノモトソウ、イノデ、オオバノアマクサシダ、リョウメンシダなどが見られる。
 やがて谷川が消え、尾根筋が見える辺りの道沿いではハリガネワラビ、ハシゴシダなどが、右の岩場近くではエンシュウベニシダなどが見られ、急坂の階段を暫らく上って行くと尾根道に出る。
 出た所に木製の矢印で「助谷自然の道・助谷森の道・芝生広場」を示す道案内標識が立っている。尾根道は雑木が大きくなって展望はなく、芝生広場に向かって所々に階段式となった道が下って行く。その稜線の道は乾燥気味で、ナンゴクナライシダ、ベニシダ、オオベニシダ、オクマワラビ、ウラジロなどが見られ、暫らく下って行くと右や左に道が分かれ、そのまま下って行くとトイレや休憩所のある芝生広場に出る。
〔観察日〕97年10月24日(晴・曇)、00年11月23日(曇・晴)、15年6月10日(晴)

高田周辺(阪和自動車道沿い)

阪和自動車道横の町道

 永楽ダムの駐車場から阪和自動車道横の町道を右に折れ、庄司ゴルフクラブに向かう道沿いを進む。
 阪和自動車道沿いの右の斜面では、ヒカゲノカズラが群生し、シシガシラ、ホラシノブなどが見られる。そこから直ぐの右に小さい谷川があり、ゼンマイ、ベニシダなどが見られたが、直ぐに行き止まりとなる。
 元の道に戻り少し進んだ右下にも奥に続く小道があり、ブッシュを掻き分け迂回して取りつく。ショウジョウバカマの多い谷で、入り口周辺ではミゾシダ、ハシゴシダ、オクマワラビ、ヤマヤブソテツなどが見られる。
 水の少ない谷であるが林業用の道がしっかりと残っている。中間地点ではマルバベニシダ、オオイタチシダ、イノデ、ハシゴシダなど20種類ほどが見られたが、この辺りの山が低いため谷の奥行きもなく、直ぐに周囲が山の斜面となって行き止まる。
 元の道に引き返し、阪和道の高架下を潜り、池を過ぎると左側には植木畑や田畑が続く。その田んぼの土手には、ワラビ、ヒメシダ、ゲジゲジシダなどが見られる。

善谷林道

 永楽ダムからの道と交差し、少し進んだ左の奥に竹林があり、その奥の林床でウラジロが大群生している。道は上りとなり、左は田園風景が広がり、右は高速の車の音が絶えず聞こえる。 

 次ぎの交差点で左の阪和道の高架下を潜った先に善谷林道がある。
 立ち入り禁止なので地元の人に断ってから中に入る。右に細い谷川沿いでは、セイタカシケシダ、イノデ、ヤブソテツなどが、その先の椎茸を栽培している林床では、トウゴクシダが多く、ヤワラシダ、ホソバトウゲシバ、オオベニシダなどが見られる。
 少し進むと玉ノ池があり、そこから先は鍵がかけられ通行止めになっている。池の堤の斜面はワラビが群生し、その下に渓谷を思わせる谷が残っており、オニカナワラビ、ミゾシダなどが見られるが、周囲の岩は農薬の影響なのか真っ黒になっている。これは大阪南部のゴルフ場近くの谷川と共通した色で、薄気味悪い。
 引き返して谷横の小さい流れに沿って林に入るとキヨタキシダ、ヒメイタチシダ、ギフベニシダ、ハリガネワラビなどが見られ、その上の方は庄司ゴルフ場が開けている。
 元の道に戻り下高田の集落に入ると真中を見出川が流れ、長閑な佇まいの民家が続き、周辺の田畑ではヒメシダ、オニヤブソテツ、ホシダなどが見られる。
〔観察日〕03年5月22日(晴)

皿谷池〜雨山

皿谷池奥の道

 永楽ダムの駐車場から阪和道に向かって下って行くと、左手前の寺池は埋め立てられて駐車場に変わっており、その横に皿谷池に向かう道が整備されている。道は直ぐに桧と雑木の林の中に続き、その道沿いでは、イノモトソウ、テリハヤブソテツ、ホラシノブ、ケブカフモトシダ、ハシゴシダなどが見られる。
 右の斜面下に渓谷の雰囲気の幅広の谷川が流れているが先は池の土手で終わる。その谷川との間に広い林床があり、ベニシダが群生する中にフモトシダ、イノデ、コハシゴシダ、セイタカシケシダなどが見られる。
 道に引き返して進むと、左に道が分かれ、その左の幅広の緩やかな坂道を進むと、道沿いではベニシダ、ケブカフモトシダ、イノモトソウ、アイアスカイノデ、ナガバヤブソテツなどが見られる。左の水の枯れた川筋ではヘラシダ、キヨスミヒメワラビ、ナンゴクナライシダなどが見られる。
 上り勾配の道を進むとゼンマイ、オクマワラビ、ヤワラシダ、コハシゴシダ、カラクサイヌワラビなどが黄緑色の若い葉を精一杯伸ばし、初夏には春ゼミ、ウグイスが鳴き、山ツツジが咲き誇り、新緑が眩しい。道は急勾配の上り坂となり、先は西ハイキングコースに通じている。
 分岐点まで引き返して、真直ぐの上り勾配の道を上って行くと、道沿いでは、セイタカシケシダ、クジャクフモトシダ、オオベニシダ、イワガネゼンマイ、ヒトツバ、エンシュウベニシダなどが見られ、上り切ると皿谷池横に出る。

 
 雨山全景

 広い道は終わり、池の左端に小道が奥に続いている。右の木々の間から水面が見え、左の斜面下には笹が茂り、上部には岩は連なっている。その道沿いでは、ヒメイタチシダ、クマワラビ、ハリガネワラビ、ハカタシダ、イノデモドキなどが、岩上にはヒトツバ、ノキシノブ、ウチワゴケ、シノブ、カタヒバなどが見られる。
 池を過ぎると幅広の道の右下に幅広の枯れた川が続き、その川には石積みが施工されている。ゆったりとした空間が広がり、その道沿いでは、トウゴクシダ、イノデ、イワガネソウ、エンシュウベニシダ、ホソバカナワラビなどが見られる。左の斜面上に大きな一枚岩が見え、橋を渡る。
 橋の周辺では、ミドリヒメワラビ、イノモトソウ、ホソバヤマヤブソテツ、ナガバヤブソテツ、ヒメカナワラビなどが見られる。シッカリとよく踏まれた道が雑木林の中に続き、左下の谷川には水が流れていないが、所々で水の音がするので、伏流水として流れているようだ。道沿いでは、シケシダ、コハシゴシダ、カラクサイヌワラビ、サイゴクベニシダ、マルバベニシダ、マメヅタなどが見られる。
 この辺りの川沿いでも石積が施工され、角張った大きな石がゴロゴロしている。緩やかな道沿いでは、テリハヤブソテツ、ナガバヤブソテツ、ミゾシダ、オオベニシダ、ヤマイタチシダ、オクマワラビなどが見られ、植生が余り変わらないため途中より引き返す。

 
 雨山山頂からの眺望

 引き返す途中、谷を渡って対岸の林床を下って行くと、ヒサカキなどの低木が多く、足元はガラ場に近い。右に斜面上に大きな岩山が幾重にも連なり、岩上にはヒトツバ、マメヅタ、カタヒバが群生し、その下にはホソバカナワラビ、ホソバトウゲシバ、マルバベニシダ、オオベニシダなどが見られ、低木が茂るようになった所より谷を渡って道の戻り、来た道を引き返して次に雨山に向かう。
 阪和自動車道と並行して走る車道を通り、暫く進んだ左に「雨山城址入口」の道標があり、林道に入る。
 ドスンドスンと高速道を通過する車の音が響く。直ぐ右に澄んだ水をたたえた左子池があり、その土手にシケシダ、ワラビが群生し、池の奥の川岸にリョウメンシダが見られる。
 この道沿いではベニシダ、コバノイシカグマが多く見られ、登るにつれてコシダとウラジロが全山を覆うほど群生するようになる。町石が建てられ、自然林の中をよく整備された地道が山頂まで続き、中高年の夫婦連れのハイカーによく出会う。
 この雨山の山頂(標高312m)には南北朝時代に山城があった伝えられ、その本丸跡の広場からは、関西空港が一望できる。また山頂に残る石祠は「クラオカミ」を祭神する雨山竜王社跡で、そこから少し下りた所にある月日亭からは、犬鳴川の蛇行、大木の家並みが手に取るように眺望できる。

 
 薄暗い桧林の道

 ハイキングコースの入口まで引き返して西に進むと左の阪和道の法面では、トラノオシダ、ヒカゲノカズラ、ホウライシダ、コハシゴシダなどが見られる。
 暫らく進むと、左の阪和道の下にトンネルがあり、奥に続いている。低く長いトンネルを抜けると、右下に川が流れ、周辺では、ヤマヤブソテツ、テリハヤブソテツ、イノデ、イノモトソウなどが見られ、道は二手に分かれる。
 真っ直ぐの地道を進むと、薄暗い桧の植林地となり、左下の谷筋には水は殆ど流れておらず、下草も少ないため茶色い風景が続く。道沿いでは、ヤワラシダ、シシガシラ、サイゴクベニシダ、イワガネゼンマイなどがポッリポッリと見られる程度だ。
 道は急勾配となって左下の枯れた谷筋との落差も増し、道も分からなくなってくる。周辺ではホソバカナワラビが群生し、ナンゴクナライシダ、ベニシダ、ウラジロなどが見られ、引き返して次に右の道を進む。
 右下に谷筋があるが殆ど水はなく、薄暗い桧林の下は乾燥気味で、オオバノイノモトソウ、フモトシダ、ホソバカナワラビ、タニイヌワラビなどが所々で見られる。
 直ぐに桧林の中に道が消え、踏跡らしき所を進むと少し明るくなった辺りから小道が現れる。上り坂を暫らく進むと大きな岩も現れ、岩上では、マメヅタ、ヒトツバが、道沿いではオオベニシダ、オオイタチシダ、マルバベニシダ、イノデなどが見られる。 自然林も残されており、木々の花も観られ、オオルリの囀りも聞こえる道は、雨山の尾根伝いまで続く。
〔観察日〕01年5月4日(晴)、09年5月25日(曇後晴)、15年6月4日(快晴)

観察できる羊歯一覧

〔ヒカゲノカズラ科〕ヒカゲノカズラ・ヒロハノトウゲシバ・ホソバトウゲシバ
〔イワヒバ科〕カタヒバ・ヒメクラマゴケ
〔トクサ科〕スギナ
〔ハナヤスリ科〕オオハナワラビ・ナツノハナワラビ
〔ゼンマイ科〕ゼンマイ
〔キジノオシダ科〕キジノオシダ・オオキジノオ
〔ウラジロ科〕コシダ・ウラジロ
〔フサシダ科〕カニクサ
〔コケシノブ科〕コウヤコケシノブ・ウチワゴケ
〔コバノイシカグマ科〕コバノイシカグマ・ウスゲコバノイシカグマ・イヌシダ・フモトシダ・ケブカフモトシダ・ウスゲフモトシダ・クジャクフモトシダ・ワラビ・イワヒメワラビ
〔ホングウシダ科〕ホラシノブ
〔シノブ科〕シノブ
〔イノモトソウ科〕タチシノブ・イワガネゼンマイ・ウラゲイワガネ・イワガネソウ・イヌイワガネソウ・ホウライシダ・オオバノイノモトソウ・コユルギイノモトソウ・アイイノモトソウ・イノモトソウ・オオバノハチジョウシダ
〔チャセンシダ科〕トラノオシダ・コバノヒノキシダ・トキワトラノオ
〔シシガシラ科〕シシガシラ
〔オシダ科〕オニヤブソテツ・ナガバヤブソテツ・ヤブソテツ・テリハヤブソテツ・ミヤコヤブソテツ・ヒメカナワラビ・カタイノデ・イノデ・アイアスカイノデ・コバノカナワラビ・ホソバカナワラビ・ハカタシダ・オニカナワラビ・オオカナワラビ・リョウメンシダ・ナンゴクナライシダ・イワヘゴ・オクマワラビ・クマワラビ・アイノコクマワラビ・ナガバノイタチシダ・オオイタチシダ・ヤマイタチシダ・ヒメイタチシダ・マルバベニシダ・エンシュウベニシダ・トウゴクシダ・ベニシダ・ミドリベニシダ・サイゴクベニシダ・ギフベニシダ・オオベニシダ・ホホベニオオベニシダ・キノクニベニシダ・キヨスミヒメワラビ
〔ヒメシダ科〕ヒメワラビ・ミドリヒメワラビ・アイヒメワラビ
〔ミヤマワラビ科〕ミゾシダ・ゲジゲジシダ・ハシゴシダ・コハシゴシダ・アイノコハシゴシダ・ハリガネワラビ・ヤワラシダ・ホシダ・ヒメシダ
〔メシダ科〕ヤマイヌワラビ・カラクサイヌワラビ・ヒロハイヌワラビ・タニイヌワラビ・サキモリイヌワラビ・タニサキモリイヌワラビ・カラサキモリイヌワラビ・ホソバイヌワラビ・シケチシダ・シケシダ・セイタカシケシダ・ホソバシケシダ・ムサシシケシダ・ヘラシダ・キヨタキシダ
〔ウラボシ科〕ヒトツバ・ノキシノブ・マメヅタ・ミツデウラボシ