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大阪府の北部(北摂地区)にあり東西に隣り合う吹田市と豊中市は、統計の数字を比べると驚くほど似た市であることがわかります。どの数字も豊中市が僅差で上回っています。ここで比較した数字は、平成12年5月1日現在の調査です。 |
2つの市は、教育分野から見ると明らかなライバル意識があるようです。どちらかの市が先に取り組んで、残った市が後から追いかける形になったことが、よくあります。ブロック塀の生け垣緑化事業、身障者用エレベーター設置、コンピューター室整備など多くの例があります。 |
注
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・棒グラフの左が豊中市、右が吹田市。統計資料として入手できる最新版を利用した。豊中市平成13年5月1日現在。吹田市平成12年5月1日現在。 |
地方自治体の財政も危機が進行していますが、財政規模は豊中市が吹田市を上回っているものの健全性の点では吹田市が上位にあります。財政状況を示す指標には各種のものがありますが、そのどの数値でも吹田市が大阪府下では上位にあります。(リンクページから自治体情報倉庫のサイトにリンクしてみましょう。) |
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注
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幼稚園費には、公立幼稚園の運営費、人件費だけでなく、私立幼稚園への各種助成、修園援助金も含む。 |
吹田市と豊中市の教育予算の内訳を見れば、違いが歴然としています。義務教育費でもある小学校費と中学校費の合計額と保健体育費と社会教育費の合計額の比率が、正反対の傾向にあります。枚方市との比較でも明らかになっていますが、義務教育費が社会教育費と保健体育費の合計よりも少ない吹田市の傾向は、例外的なものです。吹田市では、義務教育費と社会教育費・保健体育費合計額の比率の逆転が15年前に起こっています。 |
教育費の総額は、それほどの違いがありませんが、その中味の違いは年を重ねることで「質」的な差となってきました。摂津市の例でも明らかなように、全国的にもワースト10に入るような厳しい財政状況にもかかわらず、児童・生徒の安全に直結する校舎の耐震補強と大規模改造事業を最優先の行政課題として着実に推進し、すでに三分の一を終えた自治体があります。豊中市でも、全面的な改築事業と耐震補強・大規模改造工事を進めています。巨大な規模の公共施設である学校教育施設の改修という長期的な視点に立った施策が出来ていないことを証明しているのが吹田の教育費の内訳からもかいま見ることが出来ます。 |
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教育は次代を担う世代を社会全体で育むもので、本当の長期の見通しと着実な目標を持って実施されなければなりません。大脳生理学の最新の研究成果が示しているのは、幼児期から少年期にかけての食事や規則的生活が、心の中に意欲や好奇心を生みだし、その後の成長に大きな役割を果たしているというものです。 |
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