うつけ工事報告  須貝 純也


 酔水会に入会するや否や、うつけのキャンプ報告を任されてしまった。う〜〜ん、こんなに長い文章を書くなんて何年ぶりなんだろう・・・うつけのキャンプは、めちゃ楽しかったです。あまりに楽しく、お酒もおいしく、ちょっとばかり羽目を外しすぎたかなぁ・・・などと思います。(ね、Iさんもそう思いますよね :‐)そんな楽しかったキャンプの出来事の一つに、うつけのデッキなどの拡張工事があります。物を作るのが好きな僕にとって、この作業はとっても楽しかったです。
前半の報告を担当した榎さんは、どんな楽しいことを書いているのかなぁと思いながら、後半の報告として、大きくなったうつけのデッキや階段の工事を中心に、須貝が報告させていただきます。

 5月3日

 いまひとつはっきりしない曇り空。でも作業するには暑くなくちょうど良いかな。さて伊藤さんの指図のもと、メインデッキの拡張工事が始まった。まずは、伊藤さんの頭の中にある設計図をうっちゃん、村瀬、大和田さん、須貝へコピーを始める。今まで、紙の設計図がなくてよくここまでりっぱなデッキや小屋ができたなぁ・・・、などと思いつつ、伊藤さんの声に耳を傾ける。
支柱の位置や立て方、材木の種類や切り方、支柱の土台となる穴のことまで、初めて参加の僕には、非常に細かい点まで、的確に指示する伊藤さんが偉大な棟梁(親方)のように見えてしまう。(褒めすぎ?)一通りの指示が終わると、まずは支柱のベースとなる穴掘り。ここでも親方の指示で穴の位置が決められ、次から次へ穴が掘られる。掘った穴には、土台となる砂利が入れられ、支柱となる丸太を使って、押し固められる。今度は、支柱の高さをそろえる。天版を利用して、大体の高さを決めて、支柱となる丸太を切る。高さの微調整は、砂利で調整すればよいのだ。切断にはチェーンソーの出番。
チェーンソーはおれに任せろと言わんばかりに、うっちゃんが構える。前日、小松田氏が念入りに刃を研いでいたし、ガソリンもオイルもさっき入れたばかりだから、軽快に丸太を切っていく・・・あれ、切れない。エンジンが止まった。再度、エンジンを掛け直し、丸太に当てる。少し切れたかと思いきや、やっぱし止まってしまう。村瀬も試すが、同じ結果。脇では、こっちの方が早いと言って、手動のこぎりで切り始める。とはいえ、直径40cmもある丸太は、容易には切れない。汗だくになりつつ、須貝、村瀬、うっちゃん、大和田さんのみんなで交代でのこぎりを持つ。とうとう丸太のカッティングは全部、のこぎりで切ったのでした。この時、だれも電動丸ノコがあることに気がつかなかったのは、今となっては首をかしげるばかり・・・

支柱がそろったので、次は支柱を立てて借り止めする。支柱が立てば、支柱と支柱を繋げる横板の準備。長さを揃えてカッティング。作業が進むと、各自慣れてくるため、分業が進む。横板を準備している間にほかの人が、次に必要な支柱を用意し、穴を掘り、砂利を敷く。そこへ次の横板。支柱が揺らげば、はすかいを渡し、あるいは、補強のくいを打つ。もういっぱしの大工気取りだ。棟梁(伊藤さん)のもとに、下っ端が4名。さしずめ、うつけ組ってとこかな?こうして、メインデッキの土台がほぼでき上がった。そのころ、お風呂組が帰ってきて、昼飯を用意してもらう。昼飯のコック長は、小松田さん。(影のコック長は福田さん?)ともかく、大変においしいカルボナーラでした。また、当然、一仕事終えた後のビールもうまい。

午後からは、メインデッキの天板を張る。昨年作られたデッキと、今回でき上がりつつあるデッキのつなぎ合わせの美しさにこだわる村瀬、釘打ちに慣れてきて「釘打ちは俺に任せろ」と言わんばかりのうっちゃん、それを良き方向に導きつつ釘打ちをする伊藤さんとだんだん個性も出てくる。後から合流した松村氏。僕と同じく、はじめてうつけに来た松村氏は、この辺から、メインデッキ完成までの最後の総仕上げについては、僕はよく分かりません。気がついたときには、すでに立派なメインデッキが広がっておりました。

 第二部、階段編です。

メインデッキ拡張の総仕上げについて書けない理由は、これから書く階段造りのためです。
メインデッキは、向かって右側を拡張したため、メインデッキの左側にある今までの階段だけでは、遠回りする感じがより強くなりました。(ってみんなもそう思ったよねぇ?)で、右側にも階段があったらいいねと思わず口にしてしまった僕は、大和田さんと階段を作ることを棟梁に仰せられたのでした。
まずは、設計。今日中に仕上げるには、あまり凝ったことはできないし、そうとは言え、けっこうな急勾配、簡単にもできそうにない。あーだ、こーだ言っている間に大和田さんの頭の中に設計図ができたようだ。とすれば、大和田さんは現場監督へ。

階段造りの材料を作る。角材を切って先端をとがらして杭を2本作成し、土の流れ止め用の板2枚、階段となる材木の2本をカッティング。これで階段1段分の材料が揃う。試しに現場監督が階段一段を一番下に作る。杭を50cmぐらいの幅で2本を打ち込む。杭は、ハンマーで30〜40cm打ち込む。

杭を打つ音がこだまする。けっこうな重労働だ。杭を打ち込むと、土の流れだしを防ぐ板を横渡す。階段とする板を水平にするためにシャベルで土を掘る。そして階段用の板をはめて、補強を兼ねてハンマーで打ち込む。これでやっと階段一段分ができる。
そのころ僕は、階段の一番上の部分となる土を削っていた。木の根で張り出している部分を削り、少しでも階段の勾配を緩やかにするためだ。木の根が太く、なかなか土を削ることができない。シャベルや斧、のこぎりなどで根を切りながらの作業だ。生きている木の根を切るのは、非常に心苦しいのだけど、それ以上に自然の回復力は強いだろうと信じて作業を進める。張り出し部分の土削りが終わると、階段用の材料のカッティングをする。初めて、電動丸ノコを使う。伊藤さんに丸ノコの使い方を教わり、カッティングする。その間にも、杭を打ち込むハンマーの音が響く。伊藤さんのアドバイスもあり、丸ノコの扱い方もすぐに慣れて、カッティングも楽しい。午前中の丸太を手動のこぎりで切るのとはえらい違いである。

階段を半分ぐらい作成した大和田さんと選手交代。さすがに疲れたようだ。その理由はすぐに分かる。斜面での杭打ち、階段状に土を掘り返し、板を横たえることの繰り返し。二段分も作ればけっこう腰にくる。それを見かねたのか、若いうっちゃんが手伝いに来た。ハンマーうちを任せ、土を掘る。階段を作っているうちに、うっちゃんは他に呼ばれていってしまった。だんだん暗くなってくるので、ペースを上げたいが、そうもいかない。松村氏にも手伝ってもらい、一番上までできた。仕上げに、階段上と脇の土を片付けて、やっと完成。平野さんの声がする。そのころ下では、夕食の準備が整っていたのだった。階段編の追加。あやさんが、もともとあった階段を補修しました。こうしてメインデッキの左右に、立派な階段もでき上がりました。

 最後に、テントサイト編

 メインデッキと階段を作った翌日、午前中だけの作業として、テントサイトを作ることになった。
1時間程度で作るには、たいそうなことはできない。ここでも棟梁が構図を説明。作業は、小松田氏、うっちゃん、松村氏と、僕。土台は余った丸太を利用して作成しようとしたが、高さが足りず、安定もしない。そこで厚さ10cmの木材を杭として打ち込んで、土台とする。水平を保つように杭の高さを調整するのは、なかなか難しい。それでも横板を張り、天板を並べて釘を打つ。ところが、天板の端に人が近づくと天板自体が浮き上がりそうになる。そこでまた補強。横板の端っこにも丸太や角材などで補強した。

ほぼ同時に、天板の釘打ちも終わり、天板の長さも切りそろえて、テントサイトも完成した。約3時間。予定よりは、2時間程度オーバーした。それでもオーバーしたなりの完成度はあると思う。ただ、後から補強した部分は、下からは丸見えで、いかにも継ぎ接ぎだらけに見える。まるで欠陥住宅の縁の下を見てるようだ。それでもテントサイトは完成。3m四方はあるかな。2〜4人用テントは張れるでしょう。テーブルをおくことも可能です。

最後の最後に、メインデッキの物置に棚(伊藤さん作成)がついて、鍵(おおわださん作成)もつきました。メインデッキ上の炊事場の屋根となっていたトタンも修繕しました。

 以上、うつけの拡張工事をご報告しました。
次にうつけに行ったときに壊れていないことを望みます。^^;;


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