「サウンド・オブ・ミュージック」あれこれ

映画「サウンド・オブ・ミュージック」は、作品賞を初め、1965年のアカデミー賞5部門に輝く大ヒット作品です。


映画「サウンド・オブ・ミュージック」についての思い入れ

この映画がザルツブルグで撮影されたのは1964年ということですから、40年近く経っています。翌年、1965年の日本公開の時、私は12歳の小学生でした。

私にとって初めての外国映画で、兄と二人で観たのですが、冒頭部分を見逃したこともあり、その日に2回続けて観ました。その夜は、あまりの興奮に映画の冒頭部分からほとんどすべてのシーンがよみがえり、なかなか寝付けなかった事を良く憶えています。その後、リバイバルの度に何回かづつ観に行きましたので、映画館で合計20回ほど観ています。

映画のプロローグは、ザルツカンマーグートの空撮・俯瞰シーン。もうこの冒頭から映画の世界に引きずり込まれます。小鳥のさえずりがフルートの調べに変わり、オーケストラによる前奏曲が始まります。そして丘の上にぽつりと見える女の子がアップになって歌い始める。この主人公マリア役のジュリーアンドリュースの歌声に、すっかり虜になってしまいます。そして「The Sound of Music」のタイトル。タイトルバックに流れる音楽と、次々に映し出されるザルツブルグの教会の映像は、異文化への憧れをかき立ててくれます。

実話に基づく感動の物語と、全てが名曲といえる歌の数々。そして、それを演じ歌うジュリー・アンドリュースや子供たちの魅力。休憩を挟んで3時間の上映にも、全く時間を感じさせない実に素晴らしい映画です。

さて、上映当時はVTRなど無く、唯一手に入ったサウンド・トラックのLPレコードは擦り切れるまで聴いて、2枚目を買ったほど。中学に入り英語の勉強を始めると、LPレコードに付いていた英文の歌詞を自分なりに翻訳したりもしました。また、映画雑誌に載っていた映画の場面をキャビネ版に焼いた白黒写真の購入申込をして、何枚か入手したりしました。

今では、VTRやDVDが出版され、動く映像が手軽に自分のものになりますが、VTRが無かった時代ですので、こっそり映画館にテープレコーダーを持ち込んで左右(ステレオ)でそれぞれ全編を録音しようかと、本気で考えたりしたものです。(サウンド・オブ・ミュージック関連のサイトを覗いてみると、実際に録音した人もやっぱりいたようですね。)

このように、今回のザルツブルグ訪問は40年来の夢の実現でした。ミュンヘンからアルプス街道に入り、国境を越えてオーストリア、ザルツブルグに。市街に入りホーエンザルツブルグ城が目に入ったときには、鼓動の高鳴りがはっきり意識できるほど。ミラベル庭園でも、モーツァルト小橋でも、ノンベルグ修道院でも、フローンブルク宮殿でも・・・。映画のシーンの記憶を辿りながら感動の連続でした。

今回の旅行に際しては、改めてDVDを3回ほど見て、また、木下亮さんの「ザルツブルグ永遠のサウンド・オブ・ミュージック」と、ガイドブックの地図を照らし合わせ、更にはDVDから落としたロケ地の映像を36カットほど印刷し用意しました。ザルツブルグには2泊だけで駆け足でしたが、特に自由時間のロケ地めぐりには、現地ガイドの方にバス停やバスの乗り方について、地図を書いてもらい教えていただき大変助かりました。

2泊だけのザルツブルグでしたから、ロケ地の中でも回りきれなかったところがいくつかあります。
 モーツァルトが生誕した音楽の街ザルツブルグ、世界遺産の歴史の街ザルツブルグ、そしてサウンド・オブ・ミュージックの街ザルツブルグ。是非もう一度訪問したいものです。次回にはもう少し余裕を持って、回りきれなかったロケ地巡りをしてきたいと思っています。


映画「サウンド・オブ・ミュージック」について

映画「サウンド・オブ・ミュージック」は、作品賞を初め、1965年のアカデミー賞5部門に輝く大ヒット作品です。マリア・フォン・トラップ原作による実話に基づいたこの作品は、ドレミの歌やエーデルワイスなどの数々の名曲、主人公マリアに扮するジュリー・アンドリュースの魅力、そしてザルツブルグの自然や街並みの美しさから、公開から40年近く経つ現在でも、沢山のファンを持つ名作中の名作です。


撮影

1964.4.23(オーストリアロケ)クランクイン〜1964.7.6 クランクアウト

公開

1965.3.2(ワールドプレミア・・・ニューヨーク・リヴォリ劇場)

アカデミー賞

作品賞、監督賞、編曲賞、音響賞、編集賞の5部門を受賞(ノミネートは10部門)


スタッフ

(他の主な作品)

製作・監督

ロバートワイズ

ウエスト・サイド物語、重役室、私は死にたくない

制作補佐

ソール・チャプリン

ウエスト・サイド物語、巴里のアメリカ人、掠奪された七人の花嫁

脚本

アーネスト・レーマン

ウエスト・サイド物語、王様と私、北北西に進路を取れ

音楽

リチャード・ロジャース (作曲)
オスカー・ハマースタイン二世 (作詞)

王様と私、南太平洋、オクラホマ!、回転木馬、アレグロ、私とジュリエット、パイプ・ドリーム、フラワー・ドラム・ソング

編曲・指揮

アーウィン・コスタル

ウエスト・サイド物語、メリーポピンズ、チキ・チキ・バンバン

美術

ボリス・レビン

ウエスト・サイド物語、ジャイアンツ、世紀の楽団

撮影

テッド・マッコード

エデンの東、黄金、情熱の狂想曲


キャスト

マリア

ジュリー・アンドリュース

メリーポピンズ(主演女優賞)、マイフェアレディ(舞台)

トラップ大佐

クリストファー・プラマー

ローマ帝国の滅亡、将軍たちの夜、空軍大戦略などの高級将校役

シュレーダー男爵夫人

エリノア・パーカー

囲われて(ヴェネチア映画祭女優賞)、探偵物語、わが愛はおわりなし

マックス・デトワイラー

リチャード・ヘイドン

冒険、育ち行く年、小間使い、ボストン物語、教授と美女

修道院長

ペギー・ウッド

スタア誕生、アメリカの恋人、ママの想い出(テレビシリーズ)


サウンド・オブ・ミュージック関連のリンク

「サウンド・オブ・ミュージック」永遠の魅力

Shimaoka Toshieさんのサイト
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