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01/21 17:23 大学教授をわざとはねて死亡させた男 懲役7年の判決

 おととし東京・国分寺市で、自転車に乗った一橋大学の教授を軽トラックでわざとはねて死亡させたとして、傷害致死の罪に問われていた男に対して、東京地方裁判所八王子支部は、懲役七年の判決を言い渡しました。

 この事件はおととし十二月四日の夜、東京・国分寺市で自転車に乗っていた一橋大学教授の辻内鏡人(ツジウチマコト)さん(当時四十六)が、うしろから来た軽トラックにはねられて死亡したものです。

 検察側は軽トラックを運転していた立川市の運送業、水野憲一(ミズノケンイチ)被告(四十五)が、直前にトラックの窓をたたいた男が追っかけてきたと思い、辻内さんをわざとはねたとして傷害致死の罪で起訴しました。

 これに対して、水野被告側は「わざとはねたのではない」と犯意を否認していました。

 きょうの判決で、東京地方裁判所八王子支部の岡村稔(オカムラミノル)裁判長は「トラックの窓をたたいた男性が追いかけてきたと思い込んだ水野被告が憤慨して、辻内さんをわざとはねた悪質極まりない犯行だ」と指摘しました。

 そして「同僚や学生に敬愛されていた辻村さんが理不尽ともいえる被害に遭遇して死亡した無念さは、察するに余る」と述べ、懲役七年の判決を言い渡しました。

 

共同通信配信記事

故意にはねたと懲役7年 一橋大教授致死事件

 車のドアや窓をたたかれたと思い込み、一橋大教授を故意にはね死亡させたとして傷害致死罪に問われた東京都立川市若葉町2−36−5、運転手水野憲一被告(45)に対し、東京地裁八王子支部(岡村稔裁判長)は21日、「理不尽な被害にあった被害者の無念さは察するに余りある」として懲役7年(求刑懲役8年)の判決を言い渡した。

 判決によると、水野被告は一昨年12月4日夜、国分寺市富士本1丁目の路上で自転車に乗っていた一橋大教授、辻内鏡人さん=当時(46)=を軽貨物自動車ではね死亡させた。水野被告はその直前、男性に度々車のドアや窓をたたかれ、辻内さんをこの男性だと思い込み、かっとなった。水野被告は事件直後は故意による犯行と認めていたが、公判では「過失による事故」と主張。しかし判決は「信用しがたい」としてこれを退けた。

(01/21 17:01)