長月にかなった恋

 

私、山野 長月。中学2年生です。長月ってかいて「なつき」って読むんだ。かわってるでしょ?

  さてさて、今、私は恋をしています。

小四のときからずっと片思いしているの。

「なっつき〜。おはよ。今日も朝からいっ君と話せるといいネ〜。」

「うん!話せたらいいな〜。なんたって人気者だもんね。ゆいな。なんか作戦ない?」

この朝からハイテンションの人が私の大親友、中島 結那。いっ君とは、私が小4のときから片思いしている木下 いつき。

通称いっ君。こうよんでるのは男子と私とゆいなくらいだけど・・・。いっ君はねぇ。頭よくて、運動もできてメッチャ

かっこいいの。そのかわり、ライバルも多いけどね。

「作戦あるよ〜。これはなつきだからできるヤツだからね〜。いっ君がきたらいつものように女子が集まりますね。

そのときなつきは席に座ったまんま、元気なさげな顔してうつむいてんの。すると、なつきと付き合いの長いいっ君は

心配になってなつきのところにきてくれるわけ。やってみようよ!!」

と、いうことでゆいなの作戦をやってみることとした。でも、いっ君きてくれるかな?

「大丈夫。いっ君優しいから。ほら!いっ君きたみたいだよ。」

ゆいながそういった直後、いっ君が教室にはいってきて女子がとりまいた。

「キャー。いつき君おはようございますぅ。今日の放課後のご予定をおしえてください。」

うぅ〜。(泣)なんかサビシー。あの中に入っていけないなんて。

「みんなおはよ!今日も元気だね。・・・・・・・・?」

この顔、このセリフ。もっと近くでききたかったわ。今回だけは、ゆいなの作戦パスしとけばよかったかも・・・。

「あっ。ゴメン。ちょっといいかい?...きが。」

コツコツ。ん?だれだろう。誰かくるみたい。ゆいなかな?もっもしかして・・・。

「なつき?どうしたんだよ。いつも元気いいのに。」

ひっひょえー。やっぱいっ君だった。

「おっおはよ。ちょっと悩みごとがあってよくねてないんだ。」

「何?オレでよければ相談にのるけど。」

今日ってすっごくついてるとおもわない?お言葉にあまえさせてもらって相談にのってもらおう。

私がここじゃはなしにくいっていったら、

「じゃ、外で話そうぜ。」だって!ゆいなに感謝感謝だよ。

  「あのね、悩みっていうのが、ある人に告ろうかどうしようかってことなの。こんなこと相談していいのかな?」

「えっ?告ろうかって。オレを練習代に使っていいよ。」

うぅー。(泣2)練習になんないよ。っていったらね。すっごく驚いてた。私はもう一言つけくわえた。

「小4のころからずっとすきだったの。もし、いっ君がよければ付き合ってください。」あ〜。とうとうい

っちゃった。どうなるんだろう。「なつき。オレの悩みを聞いてくれ。今ずっと好きだったヤツに告られた

んだが、これはもう彼女ができたと思っていいのだろうか。」ウソ!好きだったヤツって私のこと!?こん

なにうまくいくのってありえないといままで思ってた。

すっごくうれしい。私はめでたく中2の長月に彼氏ができました。

 でも、事件はこのあと。次の日から始まったのです。