乾燥処理


 大きなビニル袋にカメラと乾燥剤、必要であれば工具を入れて袋の口を閉じます。しばらくそのままで、乾燥させてください(夏場は十分に乾燥するとビニル袋に手を入れたときひんやりします)。まぁ、丸1日も乾燥させれば十分でしょう。乾燥できたら、カメラをビニル袋から出さずに組上げて終わりです。

ヒント
  • 使用する乾燥剤は、シリカゲルなどよりもカメラ用の強力な乾燥剤の方が効果的
  • カメラを立てて入れることで、チリの付着を避けられます
その他
乾燥剤が熱源のそばにあるような構造のカメラでは、乾燥剤が温まるため、逆に結露を招くことがあります。この様な場合、上記の乾燥処理をして、乾燥剤なしで使用する方法もあります。
市販のカメラではOリングを使用したりして気密性に気を付けていますが、私がテストした限り、デュワーの接合面に真空グリスを薄く付けておくだけで気密性に問題は無く、Oリングの必要性は見とめられませんでした。私が使用しているカメラでは、未使用時室内放置の状態でも、Oリング無し+乾燥剤無しで、上記の乾燥方法をとるだけで半年〜1年は結露無く使用しています。

カメラ内にシャッター駆動系などがあるカメラでは、内部の空気の置換が遅れるため次のような方法が効果的です。
ビニル袋内で動作可能なようにケーブル類を接続した状態のカメラと乾燥剤などを入れます。
乾燥剤は、カメラの熱を避けて少し離れた場所におきます。
ビニル袋は、ケーブルの周囲から空気の流入が起きないようにしっかりと口を閉じます。
数時間乾燥させた後にカメラの電源を入れ、冷却を開始します。十分に冷却された状態で結露が起きなければ問題ありませんが、結露が起きるようであれば冷却を終了します。
そのまま、数時間放置します。ひどい結露ではCCDのカバーガラスの清掃が必要です。
再び、カメラの冷却をはじめ、状態を確認します。結露がなくなるまで同様に繰り返します。
ただし、強制空冷ファンのあるカメラでは、ビニル袋内のチリが舞い上がりチップに付着する可能性がありますので、この方法は使用しないほうが良いでしょう。



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