今更ながら、ファウンデーションを久々に読み返してみる。
初めて読んだころには、心理歴史学の考え方に非常に興味を引かれたものだ。
当時物理の学生で、分子個々の動きは問わないが全体の性質はわかるという
熱力学を学んでいたので、
心理歴史学の個々の人の動きはわからないけど
数億の人からなる文化の歴史の予言は可能だ、という話は
非常におもしろかったわけだ。
ファウンデーションの人々は事前に予測されたとおり、
様々な内的・外的危機(セルダン危機)に合い、唯一の解決方法があり、
それを模索して、また、当然の成り行きとして乗り越えていく。
そういうことを考えると、なんか今の日本の状況ってそんな感じだよね。
経済的に内も外からも危機的状況。
答えがわかってみれば、バブリーな時代から今まで
経済的にも集団心理的にも必然的にこうなった気がする。
まったくセルダン危機。
ただ、セルダン危機と違うところはある。
セルダン危機はすでに予測され、
唯一の解決方法で必然的に成功に導かれることがわかっている。
そして、危機が解決されると、正しい解であったことが確認できる。
もしかしたら、心理歴史学的には日本の経済は滅亡することになっているのかもしれない。
としたら、再生までのどん底状態をせめて最短にするための
ファウンデーションを誰か作ってほしいものだ
ちなみに小説では、ファウンデーションを作ったのはその心理歴史学者だ。
世界を維持できると言い張る、心理歴史学的統計結果の権化である政治家達ではない。