パソコンは家電になれるか?

1999/1/29


 私はCGを描くのに Painter を最も良く使う。 今迄 Ver3.1 からVupしながら使ってきて、今やVer.5だ。
 で、今日、日本橋を歩いていると、Ver5.5が店頭に並んでいるではないか。
 またもやVup 案内が来てないぞ!

Vupはサービスか、権利か

 そもそもユーザ登録してもVup案内は請求しないと来ないことが少なくない。
 店頭に並んでるのに気づいてVup案内を請求したソフトは 憶えているだけでも今回以外に4つある。
 他にも、住所変更の手続きが通ってなく、 Vup時に再度住所変更を行い送金したが待てど暮らせどVup品は届かず。 なかなか来ないので連絡して住所変更がまたしても行なわれていないことが発覚。 それに対する答えが「再度Vup申し込み用紙を送ります」。 2回送金しろと言うのか? これは宅配屋が引越し先を探し当ててくれたおかげで手に入ったが、 メーカーは何もしてくれなかった。
 そいえば何かでWebに無償UpGradeの案内があったので それにしたがって旧Verを買ったら、 実は無償UpGrade期間がアメリカ・カナダの物を誤って載せていたので 結局新Verも買わされた、なんてこともあったな。

 まぁ、そもそもその値段、その機能で納得して買ったのだから、 Vupはおまけみたいな物だ、という考え方もあるだろう。
 しかし、その「機能」が満足に使えないようなバグの修正も、 「次期Vupで」とかになることが多い。 パッチが配られる場合もUserが自力でWebで情報を集めて取ってくる必要がある。 そういう手段を持たない人は泣き寝入りだ。
 実際、PainterはVer5になるまでは、いつ落ちるか、いつ昨日セーブしたファイルが 読めなくなっているか、とてもスリリングな物であった。

 少なくとも機能を真っ当に動かすのは、金を取っている以上あたりまえである。 それをVupまで待たされ、金も払わされている、というのが実感だ。
 そんな機能UPと修理が抱き合わせのVupサービスならいらないから、 カタログやマニュアルにある機能がすべて動くまで無料でパッチを送ってほしい。
 冷蔵庫の製氷皿で氷が出来なかったら、その不具合を直した次の新製品を お安くお求め頂けます、なんて聞いたことないぞ。 しかもその情報すら、こちらから請求しないと来ないことも多いのだ。


動かないのは論外だ

 妹が買ったプリンタのドライバはもっとひどかった。
 年賀状の印刷用に買ったのだが、全く動かないのだ。 もちろん、動作対象の機種、OS。
 半年間のバイト代全てをドブに捨てたことになりそう、 と感じた妹の落ち込み様はとても哀れだった。

 販売店は、機種の確認もして売ってるので、メーカーのサポートの責任という。
 メーカーは、その機種での確認はしてるので Windowsの問題だろうという。
 マイクロソフトも、当然何もしてくれない。

 確かに複数がからみあっていれば原因はわかりにくいだろう。
 うちのユニットバスも筐体と電装とガスと水道部分が別のとこの開発らしい。 で、故障の時呼んだガス屋さんは「電装系らしくてよくわからない」と言いっていた。
 しかし、「電気屋の責任だから知らない」とユーザをたらいまわしにしたりせずに、 電気屋を呼んで一緒に調べて直してくれた。
 家電(?)と呼ばれたければ、こうでなくてはいけない。
 結局、パソ通で同じ問題を抱えたユーザ達の解決方法を聞いてなんとかなった。 なんと、別の機種用のドライバで動くという。
 これに対して、メーカーは、「そういうことをしたら保証外になる」という。 「では正式にはどうすればいいか?」という質問には「再現しない」としか 応えない。 結局メーカーは動かす努力どころか調査にすら来ず、返品にも応じなかったのだ。

 結局そのプリンタは今でも別の機種用のドライバで元気に動いている。 しかし目的だった年賀状には間にあわず、 動いたころには型落ちで安くなっていたことは誰も補償してくれない。

 これはたまたま身近な人(私)がパソ通で情報収集ができたらか解決したが、 本来メーカーが責任を持つべきことである。
 炊飯器で米が炊けなかったら、普通は返品だ。 誰も自力で他の炊飯器用の内蓋を入手してごまかして動かしたりはしないだろう。


 数年前、Win95の登場とInternetブームでパソコンが家電かのように 売り出された。
 しかしその実状は、なにか問題があればそれを自力でなんとかしたり、 ごまかしながら使ってさらなる出費を覚悟しなければ使えない マニアックな物であることは、変わっていないのではないか?

 氷が作れない製氷皿がある冷蔵庫を 新製品が出るまでまって買い換えるのがあたりまえ、 ご飯が炊けない炊飯器を返品できないのがあたりまえ。
 それが今のパソコン・ソフトウェアの世界と感じてしまう。

 今のメーカーの意識ではパソコンは家電になれないだろう。


 実はそういう一例にたまたま運悪く当たっただけで、 必ずしもそういう物ばかりでは無いというのも、また事実でしょう。
 例えばShadeについては、やっぱりWebに取りに行かなくてはいけないけど、 バグ修正は各バージョンごとに、こまめに行なわれている。 Vupの内容も料金に見合うものと感じている。いまのところ。