印象に残った曲

 こちらは、SSGが今まで演奏した曲の中で、良くも悪くも印象に残った曲について取り上げています。
 今後の皆様の選曲の参考になれば(なるわけないか・・・)幸いです。


●ブルー・インパルス(斉藤高順)
 結構古い曲で、自分自身何度か演奏したことのある曲。
 で、何が印象に残っているかというと、この曲でHarpデビューを果たしたからなのである。グリッサンドしかなかったのでさほどむずかしくは無かったのだが、なにせ指に水ぶくれができて痛いのなんの。でも楽しかったなぁ。

●写楽(高橋伸哉)
 この曲は定演で打楽器(マリンバ)、コンクールでFgを吹いたという、超珍しい曲。いつもはその反対なんだけどね。
 この曲は4つの場面から成っており、各場面は謎の多い浮世絵師の写楽の絵が題材になっている。詳しい解説は高橋氏のサイトを見ていただくとして、この曲はソロが多く、Sax以外の木管全パートとTp、Tuba、打楽器にソロがある。特に4曲目に入る部分の打楽器は、技術的な部分よりもタイミングを合わせるのが非常に難しい、ある意味打楽器泣かせの曲かもしれない。
 コンクールではFgのソロを吹いたのだが、これは他の楽器のソロに比べて長めで、歌いどころ満載であるのだが、純和風の曲なので、悩みどころも満載、といった感じ。(笑)
 ひとつ残念なのは、コンクールでこんなに目立つソロを吹いたのは初めてだったし、今後もこんなソロを吹く機会もないかもしれないのだが、今年は都大会が無いのでソロを吹いている画像(ビデオ)が無い、ということか。(笑)

●ウイズ・ハート・アンド・ヴォイス(D.ギリングハム)
 この曲は定演とコンクールで演奏した。定演ではFgを、コンクールでは打楽器を担当。
 この曲を最初に聴いた時は、正直あまりピンとこなかった。他の人がやりたいと言えば反対はしないけど、自分からは推薦しないだろうというのが、最初に聴いた印象。あとは、Fgのデュエットのソロで始まるのが嬉しかった、という程度。
 ただこのソロはなにげに、特に2ndが音が低い上に♭(臨時記号)が沢山ついてて難しかったな。本番で音がカスッてしまったし。ただそれ以外は低音楽器扱いで、出てくる音が低い。あまり良く覚えていないが、五線より上に出てる音符なんて無かったんじゃないか?というくらい。楽な音域だったので疲れなかったが、少々つまらなかったというのも正直な気持ち。
 打って変わって打楽器では超大変だった。Timp奏者以外は全員鍵盤ができなければならず、しかも強烈に難しい。自分が担当したVibのパートは鍵盤だけでなくスネアなんかも非常にむつかしかった。テンポが早かったせいもあって装飾音符を全て入れることができなかったし。正直、自分の打楽器のレベルの限界を越えていたと思う。
 最初の話しに戻るが、初めは取っ付きにくい曲だが、練習しているうちに良い曲と思えるようになり、好きにもなった。打楽器奏者のレベルが高いバンドであれば、是非挑戦してみてほしいと思う。

●祝典の為の音楽(P.スパーク)
 同じ曲を何度も演奏すると、1stやったり2ndやったり、あるいは打楽器をやったり、色々なパートを経験するものであるが、この曲は例外で、今まで5回も演奏したのに全て1stを担当。
 この曲には中間部にファゴットの長〜いソロがあり、当然全ての回でそれを吹くことになった。一番印象に残っているのはやはり初めてこの曲を演奏した時。この時は今では”全国大会常連”という非常に上手なバンドの定演のトラだったので、本当に緊張した。本番では一ヶ所、伸ばしの部分で音程が低くなってしまったところがあり、その部分については今でも心残りである。
 その後は何度やっても、いや、やる度にそのソロをどう吹けば良いのか悩んでしまう厄介な曲。
 曲は嫌いではないが、もうやりすぎて正直飽きてしまったので、もうあまり演奏したくないかな。自分がこんなに演奏しているのに、1度も客席で聴いたこともないので、もし聴く機会があったら刺激を受けて「また挑戦したい」と思うかもしれないけれど。

●吹奏楽のための交響曲第3番(J.バーンス)
 初めてこの曲を聴いた時、「う〜ん、やりたい!・・・・でもきっと無理」と思った。それだけ技術的にも曲として成り立たせるのも難しい曲だ。
 しかし、遂にこの曲を演奏することができた。客演の大沢先生の要望は厳しかったし、本番もとちってしまったけど、普段熱い指揮はしない大沢先生の指揮を熱くさせてしまった(先生は「この曲はつまらない」とおしゃっていたのに)この曲、ただ者ではないかも。
 思えば2楽章のファゴットの3重奏のソロ(伴奏だけど)も印象的だし、3楽章の旋律も美しく感動的。ファゴットを3人そろえるのも、打楽器のエキストラの方&特殊打楽器を手配するのも大変だったけど、かなり勉強することができたので(これもひとえに大沢先生のおかげなのだが)苦労したけどこの曲を選んで良かったと思う。
 演奏を終えて思ったのは、「もうこの曲を演奏する機会は2度とないだろうな」と「もう2度と演奏したくないな」である。(笑)

●吹奏楽のための交響曲第1番(P.フォーシェ)
 この前久し振りにこの曲を聴いて(プロの演奏)、改めて「いい曲だなぁ」と思った。
 最近の吹奏楽の曲はやたらと特殊打楽器を使った曲が多いけれど、これは一般的な楽器しか使われていない。なにせ、第3楽章にメヌエットがあったりして、曲自体だ古典的というか、クラシカルなのだ。
 自分が演奏するずっと前からこの曲を知っていて、いつかやりたいと思っていた。しかし、念願叶ったのははまだファゴットを始めて1年も経っていない未熟な頃だったので、まともに吹けない部分が多かった。今はその頃よりも多少上達しているのでリベンジしたいのだが、さて、その機会はあるだろうか?

●平和への行列(戸田顕)
 2001年度吹奏楽コンクールの課題曲。この曲では、定演ではファゴットを、コンクールではティンパニーを担当。
 ファゴット的には、近年の課題曲(特に行進曲の年)の中では面白い曲だと感じた。逆に言うと、近年の課題曲がトホホであるとも言えるのだが。
 ティンパニーはかなり難しかった。なにせ細かい音符(6連符とか)が沢山出てくるのだ。今思い出しても緊張してくるくらい(笑)。
 そんなわけで、コンクールが終わって暫く経ってから作曲者の戸田先生とお会いする機会があったので、「ティンパニー難しかったですよぉ〜」と文句を言ったら、「そりゃそうだよ、あれはティンパニストじゃなきゃできないよ」と言われてしまった・・・・・。
 う〜ん、コンクールの課題曲でそんなんあり・か?(笑)

●ファンファーレ、コラール アンド フーガ(ジョバンニーニ)
 かなり(?)マイナーな曲。知ってる人は殆どいないのではなかろうか?過去に「その曲知ってる」という人に出会ったのは、たった1人だけである。
 自分が高校の吹奏楽部に入部して、初めて演奏した吹奏楽のオリジナル曲。本当はコンクールの自由曲だったのだけれど、自分が入部したのはコンクール後だったので、学校の文化祭で演奏したのが最初になる。
 結構暗い曲なので(笑)、高校生にはあまり好まれないのではないだろうか。そう考えると、この曲を持って来た人(多分先輩)もすごいし、通してしまうみんなもすごい。(単に他に候補が無かったという話しもあるが)
 先に書いた通りマイナーな曲なので、自分自身再度演奏する機会も、他の団体で演奏したのを聴いたこともない。当時は高校にチャイムが無く、チャイムのパートをヴィブラフォンで代用したので、今度もし演奏する機会があったら、ちゃんとチャイムを使って演奏したい。

●三日月に架かるヤコブの梯子(真島俊夫)
 真島氏の曲は結構いい感じである。この曲もテンポの早い部分はかっこいいし、中間部はきれい。
 この曲が印象に残っているのは、上記の事が理由ではない。1回の演奏で掛け持ちした楽器の最多記録であると思うからだ。
 まず最初は打楽器(BDとWチャイム)。それから管楽器に移動してアングレのソロを吹き、終わったらファゴットに持ち換える。吹き終わったらまた打楽器に戻る、という掛け持ちだった。
 アングレは久々に吹いたのだけれど、なんとかうまくいったと思うので、個人的には満足しているし、楽しく演奏できた。
 これはある市民バンドのトラで経験したのであるが、こういう特殊な移動であったため、セッティングの担当の方は結構苦労されたことと思う。御苦労様でした。m(_ _)m

●吹奏楽の為の交響曲第1番(ジェイガー)
 所属している職場バンドで定演実行委員長を担当した時に、自分が「やりたい」と言って、すんなり通ってしまった曲。楽譜を揃えるのに非常に苦労した記憶がある。
 この曲ではティンパニーを担当。印象に残っているのは本番ではなく、練習中の時。
 この曲の2楽章と4楽章はティンパニーがかなりハデで、どれくらいハデかと言うと、踊りながら叩く、という表現がピッタリするくらいハデである。ここまで言えばもうおわかりかと思うが、2楽章の練習中に1度マレットをトランペットの方に飛ばしてしまい、合奏を中断させてしまった。その時のトランペット奏者達が頭を抱えてマレットを避けようとする姿は、今でも忘れられない。
 事故はこれだけではない。別の日に4楽章を練習中、ソロの部分であまりにデカい音で叩き過ぎたせいか、マレットが壊れてしまった。先端のフエルトの部分が外れて、「ポ〜ン・・・!」と飛んで行ってしまったのだ。「ヤバい!」と思った時には遅く、勢い余ってフエルトの取れたマレットで叩いてしまった。先端部分は角張っているため、見事にヘッドが凹んでしまったのである・・・・。当然、その時も合奏中断。叩いていてマレットを壊したのは、後にも先にもこの曲だけである・・・・。
 そうそう、本番での思い出もあった。
 アンケートに、「ティンパニーのお兄さんの顔がすごく怖かった。せっかく上手いんだから、もっと笑って!」と書かれてしまったのだ。もちろん、知らない人。上手いというのはお世辞だと思うけれど、怖い顔だったのは本当のようである。団員からも「すげー怖い顔してた」と言われたし・・・・。
 言い訳をするようだが、これには理由がある。まず、真剣な顔をすると怖い顔になってしまう(ようだ)。すなわち、その時は真剣になっていたのだ。一番真剣だったのは、4楽章のソロの後。この部分は、練習ではいつも気が緩んでミスをしていた。だから本番の時は「絶対に間違えないぞっっ!」と気合いを入れていた結果が「怖い顔」だ・・・。
 ファゴットを吹いている時は顔つきはあまり目立たないけれど、打楽器はモロ顔が見えるので、注意しなければいけないと思うのであるが・・・。さて、次の時はどうだろう??

●大序曲「1812年」
 この曲は何度かやっているけれど、一番印象に残ったのは初めて演奏したとき。
 当時、オーボエを始めてまだ2年経っていない頃だったろうか。所属している市民バンドのオーボエ吹きは2人いて、1人は上手だったから(あ、今でも上手だけど)自分はいつも2nd担当だった。自分はヘボかった(あ、今でもヘボいけど)からそれはまあ当り前。
 ところが、演奏会の前日になって、指揮を振る予定だった団長さんの身内に不幸があり、代わりにもう1人のオーボエの人が本番で指揮をすることになってしまった。
 御存じの通り、この曲にはオーボエの(短いけど)ソロがあり、当然それは自分が演奏しなければならなくなった。それまで練習で代奏はしたけれど「どうせ本番は自分じゃないもんね〜っ」って感じだったから、ソロの練習なんてしてない。もう、もう顔面蒼白・・・。
 もう1曲、同じ演奏会で「魔弾の射手」序曲をやったのだが、これにもオーボエの短いソロがある。実は「1812年」よりもこっちのソロの方が非常にデキが悪く、演奏会当日に他の団員にレッスンしてもらって、本番は自分でもびっくりするくらいに上手に吹けた。その団員には今でも感謝している。
 今思い出すと、「当時は若かったな・・・」である。あの頃は初心者同様のレベルだったから仕方無いとしても、どんなアクシデントにも対応できるようになりたいものである。

●インディペンデンス・デイ
 これは某市民バンドのトラで、ティンパニを演奏した。
 楽譜を見てまずびっくりしたのは、音符が多い事。まるで管楽器の楽譜を見ているようであった。
 次にびっくりしたのは、たった10小節で音が7種類出てきたこと。その10小節の間は殆ど休みが無く、叩きながら音を変え、またもとに戻し、ということを何度も行わなければならなかった・・・・。
 そしてさらにびっくりしたことは、その曲で出てきた音の数は12種類であったこと。オクターヴで出てきた音はなかったから、全ての音がこの1曲で出てきた事になる。後にも先にもこのような曲は初めてである。
 恐ろしい曲だったが、ある意味勉強にもなったな・・・。

●タイタニック・メドレー
 これは鍵盤楽器を担当した。使う楽器はチャイム・シロフォン・グロッケン・ヴィブラフォンの4種類。
 本来なら、同一箇所に違う楽器が重なっているので、2人で演奏しないとできないのであるが、人数不足であったため自分1人で担当した。
 一番大変だったのが楽器の移り変わり。今でも覚えているのは、ヴィブラフォンからグロッケンに1拍で移動し、1小節叩いたらまた1拍でチャイムに移るという所。この部分はかなり必死だった。しかも本番に思わぬアクシデントが・・・・。それについては触れないでおくけれど、機会があったらまたやってみたいと、実は思っている。(笑)

●ドラゴンの年
 これは1stファゴットを担当。3楽章の曲で、全ての楽章にファゴットが目立つ部分があって、「楽しい曲でありましょうか、恐ろしい曲でありましょうか」(笑)という曲。
 しかも、2楽章と3楽章はデュエットで目立つので、本当はファゴットが2本必要なのに、この曲を演奏した時はファゴットは自分しかいなかった。3楽章はまだバスクラが2ndを吹いてくれたから良かったものの、2楽章の16部音符の伴奏は自分1人だけ。すごく淋しかった・・・・。
(はい、これだけデス)



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