長い日記


2002年10月05日

 今日は久し振りに晴れた土曜日なので、家から歩いて数分のところにあるビオトープに散歩に行った。今まで散歩に何度か行った時は、そこが”ビオトープ”って考えたことも無かった。ただ「池があって林があって、動植物が保護されている場所」としか考えたことなかった。でもそれが”ビオトープ”なのだ。
 ここは今年の冬に工事され、それ以前は普通の地面だった所も今は水が溜まっていて、かなり広い範囲が池の状態になっている。ただ、”池”とは言ってもかなり草が生えていて、もしメダカのような魚がいたとしても、奥のほうに泳いでいくのは大変なんじゃなかろうか、というほど草が密集している。
 さて、行ってみると少し前に行った時より水の量が増えたような気がする。この前の台風の影響かな?で、早速水の中を覗き込んでみると、アメリカザリガニのバラバラ死体発見!色からすると抜け殻ではない。ただ、ハサミしか落ちてなかったので、何かの拍子でハサミだけ取れただけなのかもしれない。そして遊歩道を進んで行くと、両側にすすきや名前の分からない植物が生えていた。すすきって、湿地でも生えることができるのね。で、水生植物(?)のうち、今花盛りだったのがこれ。↓

 花の直径は2ミリ程度の小さな花がかたまって咲いていた。自分では結構良く撮れたと思い、表紙で使いたかったくらい気に入ってます、実は。(^_^;;
 写真を撮り終わって一歩歩いたら、目の前の遊歩道から草むらに何かが飛び込んだ。「なんだ?」と思って、そのあたりを見てみると、体長13〜14センチありそうな、大きなカマキリがいた。さすがビオトープ!と思いつつ1枚。

 更に歩いて行くと、後方からカモが泳いで来た。カマキリもそっちの側にいたのに、全然気が付かなかった。でもカモって、冬の鳥ぢゃ・・・・・?
 この辺は工事のあとで水が溜まった所。水草が生えていない部分に、所々モスが生えていて、いい感じになっている。そこを少し進むと昔から池だった所に出る。ただ、この池は水草どころかコケさえ全く生えておらず、とても浅い。が、工事前はここにコイが何匹かいた。一体何を食べて生活していたのか疑問だった。そして工事のあとにそこからコイがいなくなった。それが2つ目の疑問。
 その池に沿って少し歩いた。

 この写真は、その池とその隣を流れる小川(コンクリートで固められてる)の間を通った時に生えていた植物を撮ったもの。金色の穂が硬そうでもあり、柔らかそうでもある。(触らなかったので、実際にどうかは不明)
 そのまま遊歩道を歩くとすぐに池から離れ(なにせ小さい池なので)、両側は木が生い茂る道になる。そこには「昆虫取りの少年へ。丸太は道と植物の生えている場所との境目を標すものなので、 、絶対に動かさないこと」と書いた張り紙があった。確かにその丸太、引っくり返せばクワガタとか出てきそうだもんね〜。この時期はもう遅いかもしれないけど、夏は早朝に来たらクワガタとかカブトムシとか取れるんじゃなかろうか?
 遠巻きに、以前からある池を一周する形で木々の中を歩いていると、なんと、目の前に動物が!なんだろう、タヌキか!?

 と思ったら、ただのネコだった。いや、首輪してたからただのネコじゃなくて飼いネコか。「なんか文句あんのか」ってな顔してます。

 さて、次は小川を挟んだ反対側の、工事のあとに出来た池へ。こちらは思いっきり水草が生えていて、奥にはすすき、手前にはよく分からない植物や菖蒲みたいなのも生えている。で、なにげに草の根元を見てみると、いましたいました、アメザリ。


 しばらく前の(ちゃんとした方の)日記に、網や釣り竿を持ってザリガニ取りをしてる子供に対して「子供がザリガニなんか取って、親は自然の大切さを教えなきゃいけないんじゃないの?」って書いたけど、実はアメリカザリガニは生体系を崩す原因の生き物で、言って見れば害のある生き物であることがわかった。繁殖力が旺盛なので、増えるとエサになる魚が減ってしまい、バランスがとれなくなるのだ。こういう、害になる生き物はなんて言うんだろうね。虫は害虫、動物は害獣、ザリガニは甲殻類だから害甲、か?
 まぁそんなことはどうでもいいとして、こういう害のある生き物は”敷地内の動植物の採取禁止”なんて言ってないで駆除すべし!近所のガキどもよ、よってたかってアメザリを捕獲するのじゃ!
 っていうか、工事後に池ができた時、ここに最初からアメザリがいたんだろうか?ひょっとして誰かが持ち込んだんじゃ!?もしそうだとしたら、なんてことすんだ!と思う。が、以前の自分なら、生体系について知識の無い頃の自分なら、ザリガニの放流なんてなんとも思わなかったかも。だって、ここが工事されて湿地になる、って分かった時、正直言うと「へぇー、湿地になるんだ。じゃあ水芭蕉でも植えたらいいかも」なんて思ってたんだから。でも水芭蕉はもともとこの辺に生えていた植物じゃないんだから、この辺の自然保護地域に植えてはいけないのだ。そのせいで植物の生体系が崩れてしまうかもしれないのだから。
 さて、話はそれてしまったが、アメザリがいるならその餌食となる小魚もいるはず、と思い、よ〜〜〜〜〜く目をこらして見ていた時。ふいに目の前に何かが倒れてくるではないか!思わずドキっとして見てみると、菖蒲(のようなもの)の葉が途中から折れて倒れたのだ。で、なぜ倒れたのか更に良くみてみると、丁度その場所をイナゴがかじっていたのだ。で、更によくみてみると、イナゴは1匹ではなくかなり沢山その菖蒲にたかっていた。菖蒲がちとかわいそうになったが、それが自然なのね。
 気をとりなおしてもう1度水の中をよ〜〜〜〜く見てみると、何やら動く影が。いました!体長2〜3センチほどの小さなハゼに似た魚!それに小さな水生昆虫も!その魚も是非写真におさめようと思ったのだが、なにせ小さいし保護色だし水面が反射して見にくいしかなり苦戦していたら、今度は、ぶぁさぶぁさぶぁさぁぁぁっ!!と羽音がしたと思ったら、カモが目の前に飛び込んで来たのである。マジ目の前。自分から2メートルも離れてなかったな。「な、な、なんだ?」と思っていたら、なんと、例の菖蒲にたかっていたイナゴを捕食しはじめたである!逃げるイナゴ、追うカモ。自分は目の前で起こっていることにただただボーゼン。おかげで衝撃の写真を撮り逃してしまった。確かに散歩したのは昼の12時頃だから、イナゴにしてもカモにしてもお食事タイムなんだろうが・・・・。とりあえず、ここのビオトープでは食物連鎖の頂点はカモらしい。
 ↓このカモが実際に捕食していた張本人。そういう目で見たら、確かに獲物を狙う目・・・・・。(^_^;;;

 さて、そろそろ帰ろうと思い、遊歩道を引き返した。すると、遊歩道に3羽のカモが。なんとなくこっちを警戒している様子。

 結局自分が遠回りして帰ったとさ。
 おしまい。



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