●アルビレックス・ゲームレポート2008
ナビスコカップ第1節 vs大宮アルディージャ(HOME) 2008/3/20
(文:オヤジ 2008/3/22)
願いが通じたのか、鈴木監督もテコ入れの必要性を感じたのか、大幅にメンバーとポジションを修正したアルビレックス。しかし結果は悲喜こもごも。私のアルビに対する危惧は尽きることが無い。
やはり菅野孝憲の獲得合戦に参加すべきだった
北野に代わって出場した野澤も惨憺たる出来だった。1失点目はプロとは言い難い失点であり、語るに及ばない。それ以外でも随所に反応が遅く、J1レベルのキーパーではない。次節のナビスコカップ・大分戦は黒河を試してみるべきである。
今更言っても詮無いことであるが、菅野の獲得合戦に参加すべきであった。アルビ・フロントの頑迷さを悔やむほかはない。
まずは黒河をナビスコカップで試用し、黒河も不安が残るならば、他クラブからの期限付き移籍を模索するべきだ。病巣は早めに取り除かねばならない。
大宮はなぜラフプレイを繰り返すのか
開幕戦同様、この日の大宮はラフプレイでディフェンスを構成した。レアンドロを中心に汚いプレイでアルビオフェンスを次々と潰した。
彼らのラフプレイは得点機を阻止する最後の手段として用いられるのではなく、必要の無い場面でも用いられる常習化したものだ。貴章は何度も主審にレアンドロの暴力行為を抗議し、本間や中野はラフプレイの前に何度もピッチにうずくまった。
なぜ彼らはラフプレイを繰り返すのだろうか。それは大宮の選手にはサッカー選手に必要な知性が無いからだ。
ディフェンスをするには知性が必要だ。危険なスペースにボールが出ないように察知する、相手の選手の得意な形でボールが入らないようにパスコースを切るなどの行為はサッカー選手が持つ知性がベースとなる行為であることは言うまでも無い。
大宮の選手はその知性が欠落している、もしくは知性を増大させることを怠っている。その結果、少しでも予想外の状況になればラフプレイを用いる状態に至っている。彼らは知性の欠如をラフプレイで補っているのだ。ラフプレイを実行する選手も重罪であるが、それを容認する監督などスタッフにも原因がある。
大宮のサッカーはもはや「汚物」だ。安田理大を潰した中国の「毒ギョーザ」サッカーと何ら変わりがない。私はアルビが彼らのサッカーに鉄槌を下せなかったことが何とも悔しい。
日本では間違った「マリーシア」(狡猾さ)観が蔓延しており、レアンドロのような選手が現れても、これこそがマリーシアと受容してしまう。「ラフプレイをしてまで勝ちたい」のではなく、「ラフプレイでしか勝てない」のである。レアンドロは貴章を引き倒すことでしか、自らの優位性を発揮できないDFなのだ。それはDFとして恥ずべきことだと思う。
また、これらの汚物サッカーを適正に裁くことのできない審判も悲しい。Jリーグにはまともな審判など存在しない。Jリーグの「Fair Play Flag」とは一体何なのだろうか。
余談ではあるが、シャムスカマジックなどと賞賛されているが、大分のディフェンスにもラフプレイを簡単に用いる傾向が見られる。大分の守備陣も予想外・想定外の事態に少しでも陥った場合に躊躇無くラフプレイで止める。
彼らは組織的にラフプレイを実行するのだから、おそらく監督からの指示だと考えられる。大分のサッカーも確実に汚染されている。
その他の気になること
・中野の左サイドバック
攻守に無難な出来。これならばレギュラーに据えても及第点となるだろう。むしろ早期起用が無かったことが悔やまれる程。
・松尾のボランチ
大きなミスも無かったが、今後も期待できるかといえば……微妙な線である。
鈴木監督は松尾のゲームビジョンをある程度評価してSBをはじめ今節はボランチで起用しているが、私には評価し難い。今回のようなポジショニングを指導するのであれば、千葉を戻しても十分行けるように感じられる。または寺川が務めることを考えてもよいと思う。
・千代反田の不調
昨シーズンは鬼神の働きを見せた千代反田であるが、今シーズンは不調だ。特にスピードで押してくる選手の対応に難がある。コンディションが低調、かつ予測能力にも曇りが見られる。
今は千代反田の代わりは存在しない。自ら這い上がることを切に希望している。
・アレッサンドロ、2ゴール
ついにアルビを救ったアレッサンドロ。セルジオ越後のような小言で申し訳ないが、この2ゴールは流れの中での得点ではない。アレッサンドロが流れの中で得点できるために、本人が動きを改善させる事はもちろんのこと、チームでどのようなパスを彼に供給するかを考えて欲しい。今の配球は彼が望むものではないように見える。
おわりに
3月23日にナビスコ大分戦を挟み、30日は浦和との大一番を迎える。リーグで勝利のないチーム同士という形で臨むとは思いもよらなかったが、今の浦和ならば叩くことが出来る相手。選手の名前に臆せずにしっかり分析・対策をして臨んで欲しい。
今の浦和は中盤の構成力が全く無く、2トップはバラバラの動きをして互いに連動することが無い。勝ち点の無い中で強豪チームとの対戦だけに苦しいが、悪い状態の浦和と対戦できるならば、悪くないと考えるべきだ。そして勝ち点3をしっかり掴んで欲しい。
(3月23日・ナビスコ大分戦は観戦できないためお休みします)
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