・・・ SKIT ・・・

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■ トーマスからのお願い ■


心は大人でも実年令が小学生の方は、中学生になってからまた来て下さい。

中学生以上でも公共の場では見ないで下さいね。
おうちでコッソリ見てほしいと思ってます。

転載とか直接リンクとか二次配布とかオンラインブックマークとか、絶対にダメですよ。

私のお願い、聞いてくれないと……










以下、おまけの小ネタです。



■笑顔の裏のその奥の

 いよいよパレスが近付き、アカネイア正規軍の主力部隊、そして皇帝との決戦の時が迫っていた。
 軍内には緊張が漲っていたが、そんなことはどこ吹く風、といったふうの人がいた。しかも元はアカネイアの騎士であったのに。

「ご恩あるマルス王子のためにも、ばっさばっさと敵をやっつけますよー」

 今まで二人だけで話す機会はほとんどなかったが、訓練所に向かう道で偶然一緒になったので、気になっていた事を尋ねてみた。

「あの……トーマスさん。敵味方になったとは言え、自国の兵に弓を向けるのは辛くないですか? もし言いにくいんだったら、パレスでの出撃から外してもらうように、ぼくがマルス様に口添えしますけど」
「辛い?」

 鷹揚な性格の弓騎士は明るい笑顔のまま、ぼくの言葉を不思議そうに繰り返す。

「問題ありませんよ。相手は敵、ですから」

 にこやかな笑みの後ろに垣間見えたものに、冷たい感覚が背を走る。それはジョルジュさんにも時折見られる、非情とも感じられる取捨の判断。
 気後れしてしまい俯いて黙り込むぼくに、トーマスさんはのんびりと歌うように話し続ける。

「生え抜きのアリティア軍の方を見ていると、マルス様のお人柄が伺えますねぇ。実に美しい理想をお持ちでいらっしゃるようだ」
「……甘い、ということですか?」

 確かにぼくの考え方は子供じみていたかもしれない。でも、王子は違う。その理想を夢物語で終わらせないために力を尽くしていると、それだけは伝えたくて意を決して顔を上げると、穏やかにいらえがある。

「いいえ、正しい、と思いますよ。ただね、正義という言葉は勝利した者のみが口にできるんです。だからこそ、あなたたちは何者にも勝たなきゃいけない。絶対にね」

 諭すように語る口調は、あくまでも静かだったが、その言葉は重かった。一度は軍を退いた身でありながら、義憤に駆られ馳せ参じたのだと人づてに聞いている。

「そのためには、私のような者も必要ですよ」

 ふわふわとした柔らかな笑顔が、今はとても力強いものに感じられた。
 この人も、ジョルジュさんと同じなんだ。心の中に大切な何かを持っている。
 笑顔の裏の冷徹な判断。でもさらにその底にあるのは、きっと何かを思っての温かい感情で……。

「……余計なことを言いました。忘れてください」
「そうですねぇ、じゃあ埋め合わせに、ぼくの訓練に付き合って頂けますか?」
「はい、喜んで!」

 そう答えると、どこから取り出したのか、干しブドウが一粒手渡された。指先で摘んだまま首を傾げるぼくを手振りで制止して、いそいそと小走りに距離をあけたトーマスさんが向き直る。
 その顔には、満面の笑み。

「開始!」
 
 

 
 
「またもや凄かったですねえ、ジェイガン様の止むことのない説教の嵐!」

 さすがに二度目なのでマルスさまも庇いきれず、ついでに一緒に説教をくらったぼくは涙目だった。



  • トーマス初挑戦。アトリビュートはリンゴ……ってイヴか!?
  • 捕虜となったものの処刑には至っていなかったことや戦後の身の振りなどから、出自は貴族だけど相続権のない「マイペースな三男坊」あたりと考えました。温和なんだけど根っこはシビア。味方以外には容赦ないかんじで。(味方にも容赦ないけど)
    中世の貴族は原則として長子が跡継ぎとなって残りの男子は騎士になったり持参金つきで僧侶になったりしていたし、一人称「私」だし、のほほんとした性格からも妥当な線ではないかと。
  • トーマスというと、箱田版のイメージが強かったので、後付けながらも公式でここまで性格づけが方向転換したのにはびっくりしましたが。
    箱田版だと「血気盛んな次男坊」っぽいですね。
  • トーマスをリクエストして下さった方へ。
    萌えどころが世間様とずれているかもしれませんが、自分なりに解釈しましたら、このようになりました。少しなりとお楽しみいただければ幸いです。
    大変遅くなりまして、申し訳ございませんでした。気合い入りすぎの空回りっぷりがお恥ずかしいですが、描いちゃったので捧げます!
20110930up(20121216過去の注意文より移動)


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