怒涛の日帰り700km・・ZL400
2003.8
写真なし=デジカメ電池充電完了を確認した後、しっかりと忘れて出発
バイクライフ復活2月目
とは言っても、この時点で既に2000kmは走っているのである。
ではその2ヶ月間でどこを走ったかというと、思い出せないのだ。
仕事が忙しく、土曜出勤が続いていたせいもある。
バイクの改造パーツやウェアなどを探し求めて京都市内や大阪へ頻繁に出かけてはいたのだ。
時として高速道路を使って姫路辺りまで出かけることもあったのだが、自分的にそれらはとてものこと
ツーリングと呼べるものではなかったのだ。
あそこの山で走りを楽しんで、夕方には例の温泉に到着して一泊
であるとか
どこそこで食事するのを今回のメインとする
などといったツーリングを否定する気は全くない。
だが10代後半にバイクを乗り出してからずっと行き先を決めたツーリングが好きではなかったのだ。
勿論大まかな行き先は決めるのである。
で、今回は土日休みが確定していたこともあり、
うひひひ、この週末はひとつ山陰をまっしぐらにひた走ってやろう
誰が来ようと、誰から電話があろうと走りに走ってグッタグタに疲れきってしまおう
と決めていたのだ。
こういった自堕落とも言えるプランの通例として、当然朝は遅い。
目覚めたのは10時過ぎだったろうか。
我がエリミネーターZL400Aの整備は万全である。
暖気もそこそこに出発。
快晴なり!今日は一日走り疲れるぞ!と思いつつ、最早午後0時半。
スタンドで給油を済ませ、後ろ髪を引かれるような想いを胸に市外へ向け国道を走り出す。
一週間の疲れが体の中に澱のように蠢いている。
取りあえず鳥取まで行ってみるか?と無理矢理気持ちを昂ぶらせようとしつつも、気がつけば宮津市内
である。ここからは道を変え山道を選んで、まずは豊岡へ行くことを決める。
山道をヒラリヒラリと走りながら妙に気分が高揚してくる。
やはりバイクは楽しきものなり。
体の疲れも何もかも全てが吹っ切れ、ズンズン走る。
途中海辺の国道に乗り換え、最初の目的地豊岡を素通り・・・
OH YEAH 次の目的地は一気に鳥取だぜ!
と思いながら走っているうち、小さな漁村の脇にある浜辺で女性ビキニ集団と遭遇。
うむ、そろそろ喉が渇いてきたところであった とバイクを自販機前で停める。
ちなみにここでは、デジカメを持ってこなかったことなど気づいてもいないし、気にもしていなかった。
ジュースを飲みつつ、朝食を摂っていないことを改めて自覚し一路鳥取へ。
と思ったんだけど、国道9号に乗らずまたも山道へそれる。
いっそのこと竹田あたりまで行ってしまおうか?
播州から美作を抜け鳥取へ出るのもありか?
などと考えつつも、やはり9号線に乗って砂丘でも見に行こうと決定。
途中二度目の給油をした際、スタンドの兄ちゃんが
「鳥取に行かれるんでしたら、右の道になるんですけど、今ちょうど鼠捕りしていますから気ぃつけてください」
と教えてくれる。
なるほど道を進むと間もなく、一団のオマワリ君の群れが見渡せる。
な、なんでこんな見通しのいいところで、あからさまに姿を出しておるのか?
と、笑い出しそうになりつつ通過。
9号線に乗ってからは右手に日本海を目にしつつ、ひたすら走る。
腹が減ったなと思いながらも(当たり前である)、ただただ走る。
そういえば前にこの道を走った時は車だったなと思い出す。
なぜかいきなりとあるひとから電話があり
「気をつけて帰ってきてね☆」などと言われ、
「今すぐ帰る!」と言いたいところを押し隠し
「うむ」の一言でさらに出雲大社まで行ってしまったなあ。
あれはいつのGWであったか。
ともあれ鳥取砂丘公園に到着。
なぜかここでも飯を食う気にならず、飲物を1L近く飲み干す。
カスタムペイントを施された綺麗なNinja900の親父と少し話す。
親父は西から東へ、自分は東から西へ
豊岡で泊まって夏祭りを見物するとのこと。
時刻は既に4時前だったろうか。
砂に映える陽はまだまだギラギラと輝いている。
薄い生地のロングスカートの女性が砂の上を歩いている。
どれくらい距離があるのか、100mかもしれないし500mかもしれない。
でもここからみると、きっと綺麗な女性であろうなと思えてしまうから不思議だ。
などと起床後6時間無食の身でぼんやりとする。
Ninja親父とお互い左手で挨拶を交わし、それぞれ反対方向へ。
さて走り出しはしたものの、どこへ向かおうか?
以前車で来た時に、9号線沿で出雲そばの美味い店があったのだが、あれは確か鳥取県内であった。
ようやく飯を食おうという気になり、頭の中は天ざると他人丼でいっぱいである(以前食って美味かったのだ)
ない、ない、ない、、、、あらら潰れたのかね。前に来たのは3年ほど前ではあったが、結構繁盛していたぞ。
おぉぉ、もう島根県に入ってしまうではないか。
今回は日帰りでなくてはならんのであるからして、もう帰らねばならん。
だがそのまま来た道を折り返すのは面白くない。
いっそのこと、美作を横断して岡山に出てそこから高速で神戸を通り帰ろうかと考える。
山陽地方は出張仕事でよく訪れる。
それに岡山では、今夜桃太郎祭りのフィナーレがあるのだ。
行き先もロクに決めないと言いつつも、一応通るかも知れない土地のことは調べているのだ。
真夏の熱い日本海に沈もうとする夕陽をヘルメットに嫌という程感じつつ(イヤン、アツイノー)
米子自動車道を使って行けば、祭に間に合うと進路決定。
米子まで、国道9号線は海水浴帰りの車で渋滞中だ。
途中BMWのサイドカーに7,8歳位の男の子を乗せたライダーと隣合う。
子供が無邪気に声をあげ、手を振ってくる。
ヘルメットのバイザーを上げ、子供の顔をみてこちらも手を振る。
ううむ、ごく自然な所作ではあるけれど、なんか俺すんごいイイヒトだなあと照れくさくなり
そのままお父さんライダーにも会釈をし側道を前進。
米子市街へは行かず、そのまま米子自動車道へ乗る。
車の数もそれほど多くなく、舞鶴若狭自動車道とよく似た道である。
もっとも景色はかなり違う。
どちらも山又山ではあるが、こちらの方がスケールがでかい。
そうなのだ、大山なのだよ。実は米子自動車道へ乗る前から気になっていたのだ。
途中で本日はじめての食事をおおよそ二人前食いたいらげながら、観光案内所で手に入れた地図に見入る。
大山、蒜前高原、、、ううむ、魅惑的な響きではないか。
祭には間に合わなくなるが、構うものか!と自動車道を大山で降りる、うふ。
陽は沈み、さらに山中の道である、最早真っ暗。
バイクに乗っていると、こういった際ひどく孤独感を感じる。
孤立感と言った方が合っているかもしれない。
それは決して辛いものでもないし、耐え難いものでもない。
右も左もわからない山中で、家から遠く離れた他府県ナンバーばかりのひどく渋滞した国道で。
昼間照り付ける太陽で焼けた体、ライダーウェアの下では昼間の汗が粘りついている。
陽も暮れた大山山連の空気が気持ちいい。
道は暗いが、車も少ないし快適だ。
次は昼間に走ってみよう。
でも、いかにも夏の夜といったこの感じが一番かも知れない。
帰りたいな。
ふとそう思ってしまう。
帰らねばならん。
帰ろう。
夏の夜の高原走りを楽しんでいたのに、帰りたいとそればかりが心を占める。
帰りたかったのだ。なぜか帰りたくなって仕方なくなってしまったのだ。
なぜかというのはよく解っているのであるが、帰りたかったのだ。
帰ろう、あの街へ。
再度米子自動車道へ
さあ、走るぞ。ただただ走る。
もうひたすら走る。
岡山が近づいて来た。
空が薄橙色に光っている。
自分にとってはホッとする瞬間である。
山陽道に乗り換え、高速から平野に広がる都市を眺め一層帰らねば帰りたい症候群が進む。
走る、ただただ走る。
そのまま仕事で何度も寄ったことのあるパーキングを尻目に、バイク距離計を睨みつつ三木小野までノンストップ。
ここで給油しておけば、安心して帰れる。
いや実を言うと、もう少し先で給油しても良いのだが、ここで給油しておくと家に帰った頃にはちょうど10L程消費して
いることになるのだ(エリミネーター400SEはタンク容量12L、リザーブ2L含)。
また腹が減って仕方なくなってきたが、帰ろう。
ここからなら飛ばせば1時間と少しだ(←飛ばし過ぎ)
帰りたい 帰りたい 帰るのだ
と、殆ど無我夢中状態で・・・途中でいかにも頭の悪そうな車二台と競争しましたが・・・我が街ICへ到着。
距離計を見、燃料を計算し安心しつつ、バイクはラーメン屋へ〜
もう日付が変わって午前1時だというのに、飲み屋だか何だかのキャッチ姉ちゃんが声をかけてくる。
どこの世界にフルフェイスのヘルメット被って、薄汚れたライダージャケット着たまんまで、そんな誘いに乗る奴がいるものか。
馬鹿タレが!と思いつつ、やんわりと拒否し、ラーメン屋に入る。
ラーメン・・・・いや、トンカツ定食!ラーメンこってりで!
こんな生活をしておると、ふと気がつけば体の中に●●ナトリウムであるとか、○○カリウムの結晶ができてしまうのだ。
(実はこの少し前に、飲まず食わずで丸一日走り回り、翌日結石なるもので七転八倒したのだ)
大人のツーリングもいいけど、クタクタに疲れ切るまで走った後の疲労感・爽快感はどこか懐かしさがあり
これはこれでそう悪いものではなかったのだよ。