撮影システム「デジタルカメラ自動撮影装置」 使用レポート (2005/10/26)


 富士山麓で野生動物の調査・研究をされている白石様からのリポートを許可を得て掲載させていただきます。小動物の撮影を目的とされる方々からのお問い合わせがありますので、そのような用途にはこのリポートが大変参考になるかと思います。
(研究室創遊)
 2013/10 現在は「No.3400 センサー撮影器」が発売中です。

 

ヒメネズミの撮影に成功

 
 サンプル機が届いた数日後にデジカメを入手し、室内・屋外で色々試させていただきました。
 感想は『とても良い!』です。屋外では、青木ヶ原樹海で野ネズミの撮影に挑戦したところ、問題なく作動しました(添付書類:JPEG)。以下に試用状況を書きます。今後、同様のお問い合わせがあった時の参考になれば幸いです。

 
 デジカメ自動撮影装置を用いた野生動物の撮影
    使用機材
    デジカメ        Canon PowerShot G3
    デジカメオプション  カーバッテリーケーブルキットCR-560
    デジカメ電源     YUASA YTX5L-BS(12V 4AH/10HR)※バイク用密閉型バッテリー
    センサー       創遊製デジカメ自動撮影装置

 自動撮影装置について
 電池の消耗具合ですが、送っていただいたサンプル機に入っていた電池をそのまま使っているのですが、今のところ電池切れもなく作動しています。こちらは消費電力も少ないようで、かなり長時間使えそうです。すでに屋内外の使用でのべ150時間くらい使っていると思います。

 センサーの感度については、その感知範囲が、予想よりもかなり広かったので、ボックスから突出しているセンサー部に筒状のフードを取り付け指向性を高めました。これは、対象となる動物の大きさや設置場所の状況に合わせて、その都度大きさを変えて指向性の範囲を絞るようにしたものです。今回、野ネズミなどの小さな動物にも十分反応してくれました。ちなみに今回の野外での撮影では、センサーから対象までの距離は、約50cmです。室内で人の動きで実験した場合は、5mくらいでも反応しました。

 デジカメを手に入れてから色々試していているうちにわかったのですが、G3は、節電のために液晶モニターのみのスリープが設定されています。液晶モニターがスリープモードになると撮影モードや露出の設定は維持されるのですが、マニュアルフォーカスだけは解除されて、ピント位置が起動時の初期状態にもどってしまいます。節電のためにモニターをオフしても同様です。これでは、せっかくのマニュアルフォーカスによる置きピンの意味が無くなってしまいます。これについてメーカーに問い合わせたのですが、これをカメラ側のメニュー操作で解除することはできないそうです。しかし、自動撮影装置から出されているオートパワーオフ解除機能(ダミー信号)のおかげで、この液晶モニターのスリープ機能が働かず、マニュアルフォーカスで設定したピントを維持できました。モニターオフによる節電こそできませんが、とても助かっています。

 PowerShot G3について(デジタルカメラ)
 このデジカメを選択した理由は、マニュアル機能やオプションパーツが充実していることです。
 まず、絞りやシャッタースピードなどの露出をマニュアル設定ができるだけでなく、フォーカスもマニュアルを選択できます。オートフォーカスも試してみたのですが、被写体が中央に来るとも限らず、また、夜間の作動が主ですが、内蔵AF補助光が頼りなく、ピンぼけ写真が続出したので、やはりマニュアルフォーカスでねらいを絞ることは不可欠のようです。リモコンの作動時間設定も0秒.2秒.10秒の設定があり、0秒を選択することによりタイムラグを少なくすることもできます。撮影場所の状況によっては、タイムラグを長めにとる必要性があるかもしれません。

 次に、Gシリーズは、バッテリー関連のオプションパーツも豊富です。今回、野外での実験において、デジカメ本体の電源をどう確保するかというのも当初からの悩みだったのですが、オプションのカー電源キットがあり、これを使うことで12Vのバイク用バッテリーを外部電源とすることができました。今のところモニターオフ(オートフォーカス設定)で連続2日(約40時間)の作動を確認しました。心配したデジカメ本体の発熱による電源のオートオフは、ありませんでした(季節柄、涼しかったからかもしれません)。しかし、室内でのモニターオン(マニュアルフォーカス設定)では、8時間程度でバッテリーが無くなったので、モニター表示やマニュアルフォーカスによるピント維持にかなり電力を消費しているようです。今回使用したバッテリーは、バイク用とは言え、重量は2キロ超もありますが、長時間(数日間)の撮影をする場合は、さらに大きな車用のバッテリーを使うことが必要なようですが(車カメラの防水対策用のバッテリーの電圧低下状況など不明ですが)、より効率の良い電池の模索は欠かせないかもしれません。しかもこのカーバッテリーキットを利用できるのは、Gシリーズのみのようで、その他のCanon製品には、カー電源キットはなく、他メーカーもシガーソケットからデジカメ電源をとったりバッテリーを充電することは、考えていないようなので、将来的にデジカメを機種変更した場合にも、電池の問題は半永久的につきまといそうです。
装置全体
 防水処理について
 デジカメは、透明度を考慮してサランラップやラッピングフィルムを用いて包み、ビニールテープで目張りをしました。バッテリー類は、タッパーに入れ蓋、コード等をビニールテープで目張りしました。センサーは、チャック付ビニール袋に入れ、念のためチャック部をビニールテープで目張りしました。今回は、最長で連続2日間の試用なので簡易的な素材を用いましたが、今後は、プラスチック製のボックス等、堅牢な物を用意したいです。

改良要望
 <装置の突起部を極力無くす>
 熱感知センサーおよび信号送信用ダイオードが、ボックスから突出していますが、これを引っ込める(ボックスの面をフラットにする)ことはできますか?うっかり落としたときなどに、これら突起部にあたると破損しやすいように感じました。
センサーについては、かなり感度がよいので、指向性を高めるために撮影状況にあわせてフードを付けようと思っていますが、この出っ張りが運搬時にも気になりました。また、使用しているデジカメ(G3)は、グリップ部の前と横にリモコン受光部があるので、装置を真横に置いても受信は問題ないです。ただ、ボックスを大きな物に変えてまでの改造が必要なようでしたら、この改造は不要です。それは、装置本体が大きな物になることは極力避けたいので、こちらで保護用のカバーを工夫します。


 

スポットセンサーに変更
スポット型センサーに変更

 

スポット型内部
スポット型内部

普通タイプ内部
従来タイプ内部

 

※ 白石様のご要望に対応して、センサーを検出範囲の狭いスポット型に変更し(上記写真)、ケース表面からの突起をできるだけ抑えた変更を施して納入させていただきました。 (研究室創遊)

※現在(2010/11)は新型 No.3400 センサー撮影器 が販売中です。

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