「結論」+「説明」

 タイトルは最小の英文構造を示し「言いたいこと」+「説明」という意味です。日本語と大きく異なる二つの英語の特徴の一つです。
 「言いたいこと」(「結論」)を先に言って補足的な「説明」を後につけるのが英語の特徴です。それに対して、日本語は「説明」が先で「結論」を後で言います。「言いたいこと」とは文章の「何がどうした」(=「主語+述語(述部)」)に当たります。(there is/areの文と強調の文を除き、)英語ではこの部分は絶対に文頭に来なければなりません。そのため、先ず「何がどうなる」「誰がどうする」という文章をたくさん覚えることが英語の上達の近道です。「どうするつもり」とか「どうなるだろう」など、これから先のことを言いたい場合、英語では「will+動詞」か「be+動詞ing」で表現します。 「どうした」、「どうなった」など過ぎたことを言いたい場合は過去を表す動詞を使います。それを「動詞の過去形」と言い、一般には「動詞ed」の形のものです。動詞の後ろに「ed」のつかないものは特別覚えるより他ありません。例えば、go(行く)という動詞の過去形はwent(行った)です。ですから、「私は行った。」という文は"I went."となります。
  しかし、「私は行った。」という文章は未完成です。どこに行ったのか、どうやって行ったのか、いつ行ったのかの説明が必要になります。「私は行った」が「結論」であれば、英語の「説明」に当たる部分はその後に続けます。
 ここで一つ例を挙げましょう。
  例1:バスでそこに行ったんだよ。
    「結論」/「言いたいこと」
     私は+行った=I went(「主語+述語」)
    「説明
      そこに=there(場所)
      バスで=by bus(方法)
     英語の文は、I went there by bus.です。説明語句は「場所+方法」です。
「説明」に当たる語句に「場所」「方法」と書きました。補足する説明には「場所」「方法」「理由」「時」などがあります。いずれも副詞と呼ばれるものです。英語ではこの4つの副詞は一応順番があります。「場所」「時」「方法」「理由」です。どれかが強調されると順番が繰り上がります。4つの順番は文章でも使えるから覚えておくと便利です。二つ以上の単語で表現するなら「副詞句」、文章で説明するなら「副詞節」となります。
 例2:彼はやる気をなくしたので失敗したんだ。
    「結論
      彼は失敗した=He failed(主語+述語)
    「説明
      彼はやる気をなくしたので=because he lost his courage.(理由の副詞節)
     ※理由の説明部分は、because+[主語+述部])文章が組み込まれているので副詞節です。
     ※because=理由の節の「つなぎ(接続詞)」
     英語の完成文は、He failed because he lost his courage.です。
 英語の場合、一旦「結論」を述べるとこのように文章を後ろにつないでいくことが出来ます。and(そして)、but(しかし)を使って文章をただ繋ぐこともできます。また、thatのような「つなぎ」はその前の単語の説明を述べることの出来ます。慣れたら少しずつ使ってみましょう。 
 二つ目の特徴は、英語は語順言語であるということです。案外これが分かっていないんです。文が書けない話せないのはこのせいと言っても過言ではありません。語順言語であるということは、同じ単語でもその置き場所によって主語(〜は)になったり目的語(〜を)になったりするということです。人の名前Johnはどこに置いてもJohnです。しかし、英語は同じ単語を繰り返すことを嫌い、二度目からは代名詞を使います。男性であれば、主格 he (John)と目的格 him (John)の違いは明瞭です。そして、置き場所も始めから指定されていますから使いやすいはずです。それぞれフォームが決まっていますから複雑な文章でも混乱を避けることが出来ます。
 細かい決まりごとはまだたくさんありますが、「結論」+「説明」の文章で身の回りのことを話してみて下さい。使えるための文法なら学ぶとそれだけ得をするはずです。また、学べば学ぶ程あなたの文章は立派になるはずです。

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