第1話 人造人間=俺ら
ある日、黒木博士が作った、水、火、草、雷、土、空、闇の7つの力をつかさどる人造人間『7POWER』。試作品段階のものだったが、すばらしい才能があった。
だが、突然研究所を抜け出した。
「おい!しずぅ!先公が呼んでたぞ〜またなんかやらかしたのか?」
「んにゃ?なんもやってないけどねぇ〜なんでなんだろ?」
俺の名前は、山上 閑(やまかみ しずく)。私立の中学に通う2年生!そんな俺は先生に呼ばれたとかで職員室に向っている。
「失礼しまぁ〜す。先生いますか?」
ガランとした職員室。
「あれ?あの野郎の間違え・・・・・・?」
すると、頭上から声が聞こえてきた。
「クックックッ・・・・現れたな!試作品1号よ!覚悟ぉ!!!!」
そう言うと、閑へ向かってくる男がいた。ちょうど同じ年。っというか同じ学校の生徒。しかも同学年。彼は人造人間である。黒木博士の愛弟子(まなでし)が作った、対7POWER用の人造人間、『P−10』。「あっちが『7』なら、こっちは『10』だ!」といって作ったそうだ。こんな説明をしている間に、攻撃をしかける。
P−10 3『水城』 能力 水を操る
「あ〜あ〜また来たのぉ〜?!めんどクサッ!」
「めんどくさいとはなんだ!!!!めんどくさいとは!!!身の程を知れェェェ!!!」
向かってきた、水の弾を軽く弾き返す。
山上閑。それは俺の仮名。本名はカタカナでコ・サ・メ!人造人間です。
「プラグイン!コサメ!バトルモード!では!さっそく!水盾!・・・・・あんたさ〜今日、超弱くない?一瞬で終わらしてあげようか?」
試作品7POWER 001 『コサメ』 能力 水撃。水の能力者。
7POWERにはモードがあり、バトルモード、特殊モードの2種類に分けられる。
バトルモードは名の通り、戦いに適応したモードである。
特殊モードはそれぞれの能力を生かし、何かをしたり、作ったりするためのモードであるたとえ、愛弟子が作ったとしても、弟子は弟子。博士の物より力は衰えるに決まっている。でもココまで弱くはないはず。不思議に思うコサメ。
「クックックッ・・・・・それはどうかね?試作品1号君!」
「コサメ!コ・サ・メ!!まぁ試作品1号だと言う事は真実だけど〜名前あっからそこんとこよろしく頼むよ!水城君!・・・・・・いや、P−10の3号さん!」
「そんな余裕を見せていられるのは今のうちだ!これが僕の今までとの違いだ!!!」
手の中心に水の塊ができる。ちょうどカメハメ波を放つ前の『カ〜メ〜ハ〜メ〜』の部分の構えだ。(『波ぁぁぁ〜〜〜〜!!』で打つからね!その辺理解してください。知らなかったら『ドラゴンボール』を読もう!)
「オリャー!!!!」
突っ込んでくる水城
「・・・・・・」
あきれ顔のコサメ。顔をスッと横にずれるだけでよけられた、さっきとなんら変わらない攻撃。だが、油断は禁物
『ピッ・・・・・・・・・』
コサメの顔に傷がつく。なぜだ?攻撃はかわしたはずなのに・・・・・
悩んでいるコサメに水城が自慢げにいう
「ハッハッハッ!なぜかって顔をしているねぇ〜それはだね〜み『バンッ!ガンッ!』
水城の話の途中で扉が勢いよく開かれ、すぐに閉まる。
「!?」
「くそっ!仲間か!?」
人気モデル・子役(あ!歌も歌ってるかな?)の佐倉田 雷孤(さくらだ らいく)はファンの追っ手から逃げ、職員室に来たようだ。
「ハァ・・・・ハァ・・・・・・ってあれ?お取り込み中でしたか?」
「いやぁ〜いいところに来たぁ!!ナイスタイミング!!」
「そうですか〜?プラグイン!ライズ!バトルモード!!」
試作品7POWER 003 『ライズ』 能力 電撃。雷の能力者
彼もまた同じ7POWERの仲間だ。
「ハッ!僕には無問題(モーマンタイ)だね!この周りには電気がないではないかぁ!君の技の源がなぁ!!!まぁ・・・・・試作品1号はオレと同じ能力だからしょうがないがな・・・・・・」
「ハハッ・・・・・・」「バカ?」
ライズは苦笑い、コサメはまたまたあきれ顔。
「僕をバカ呼ばわりとは!!おろかな人達だ!!思い知れ!水の魂がこもりし、聖なる球!水球(ウォーターボール)!」
水の球が飛んでくる。
「だぁかぁらぁ〜それがバカなんだよ!!!オラヨッ!大球(ビッグボール)」
大きな水の塊が水城の水の球を跳ね返す。圧倒的な力の差だが、いつもより水城の力が弱いような気がするコサメ
「グハァ〜〜〜!!!」
「うわっ!大げさだな〜」
「あなたがバカなのはそれだけではないですよ!ライトニングボルト!」
水を引き裂く雷
「な、なぜだ・・・・・・」
「この辺にはコンピューターがあります。コンピューターは電気で動いてます。今日はその電気を使用させていただきました。常識ですよ☆」
微笑むライズ。ク、クールだ・・・・・・・これで女の子はメロメロなんだろう。
「クッ・・・・・今日はここまでにしといてやろう!サラバ!」
水となって消える水城。
「プラグアウトッ・・・・・・・で、ライズ、今日の仕事は?」
人気芸能人のライズはたまにしか学校に来ない。
「プラグアウト!っと・・・・・・今日は学業優先で、仕事はマネージャーさんに頼んで夜にまわしてもらいました☆」
またまたクールに微笑むライズ。
「ほれるなぁ〜これじゃあ・・・・・・・」
「何か言いましたか?」
ボソッと呟くコサメにまたまたまたクールビューティフェイスのライズ。
「じゃあ教室に帰ろ・・・・・・って先生?!・・・・・どっから沸いてきたんですか?」
バトル終了後5分後に誰もいなかった職員室に先生たちが現れる。
「おぉ小雨。先生か?さっきからいたぞ〜おかしいやつだな〜ハッハッハッ!」
「水城イリュージョン?」
「どうかしたんでしょうかね?先生方は」
もしかしてこれで力が弱かったんじゃないのか?
「少々なめられていましたね・・・・・・・・・・」
そのまま教室に戻る。
「ねぇライズさぁ〜聞いてみない?情報屋に」
情報屋『フライン&パッション』の元へ向かう
「はぁ〜屋上が遠い・・・・」
「ですね☆」
だったらなぜそんな涼しい顔をしいているのですか?ライズさん・・・
学校は私立のため7階。そして職員室は別館の2階。階段を5階分上り、本館まで行かなければならない
「P−10に先を越される前に7POWERの人達を探さなきゃだぁ〜」
「今のところ4人ですからね」
今見つけたメンバーは水の閑(コサメ)、雷の雷孤(ライズ)、風の羽天(フライン)、炎の剛炎(ゴウエン)の4人だけ。あとは草、土、闇の3人。
なぜ散らばった仲間を探しているかというと、黒木博士の愛弟子『ジャルズ』が、P−10を使い、世界を我が物としようとたくらんでいるかれである。しかし、自分の技術では博士の7POWERには勝てない。そこで、散らばった7POWERを見つけ、解剖し、その構造を知り、世界を物にしようと企んでいるのだ。それを知った小雨は仲間を緊急に集め、阻止しようとしているのだ。それを教えてくれたのが・・・・・・・
「羽天!チワッス!」
「・・・・・・・(怒)」
「じゃなかった・・・・・フラインさんでした・・・・・・・」
試作品7POWER 006 『フライン』 能力 風撃。風の能力者。
羽天 空(はてん くう)。同級生のクラスメート。彼女も人造人間。パートナーのパションは大きなツバメみたいな動物だ。
「仲間同士ではちゃんと呼べっていってるでしょぉ!!!これは仮名なんだから!」
フラインは妙に人間であるときの名前を嫌っている。結構いい名だと思うのに・・・・。
「まぁまぁ!その辺にしてあげてくださいな!フラインさん☆」
ライズが仲介に入る
「で、何が聞きたいの?」
+風の声と言うものを聞いてどんな情報も手にいれられる。
「P−10についてと、能力者の新情報」
「OK!プラグイン!フライン!特殊モード!風よ、質疑に答え、応答せよ!風声(ウインドボイス)!」
耳に手をあてて、風の声(俺は音だと思うけど〜ビュウビュウ言ってるだけだし〜)
特殊モードは呪文っていうか起動パスワードを言わなきゃいけない。めんどくさいので俺はあんまり使わない。でも、P−10はそこまで性能がよくないのでいちいち呪文(パスワード)をいわなくてはいけないらしい。
「P−10はこの付近にいるね・・・・・・氷の能力者だって」
「ふ〜ん・・・・・・剛炎呼んどく?」
「そうですね・・・・・・プラグイン!ライズ!特殊モード!雷神の手!雷手(サンダーハンド)!」
電気が人間の手のような形になり、校庭へ向かう。電気ないぞココ・・・・なぜぇ?!
そう思ってると、ライズのポケットから変質者撃退用電撃ガンが入っていた。
「うおわぉぉぉ〜〜〜〜!!!!!!!!!引っ張られるぅぅ〜〜〜〜〜〜!!!!!」
下のほうでわめく声が聞こえる
―2分後―
「おっ!早かったね〜剛炎。校庭から7階の屋上までおつかれさん!」
「それの間に火を起こしといたよ〜」
「ゼェ・・・・・ゼェ・・・・・・誰のせいだと思っている・・・・・・」
「あはははっ!ごめん☆ごめん☆僕は手加減なしだから☆」
クスッと笑う。(ウオォ〜クールだぁ〜)
「いちいち☆をつけるなぁ〜〜〜!!!まどろっこしい!」
ゼェゼェいいながら反論する。
「あははは〜☆」
「笑うな〜!!!!☆をつけるな〜〜〜!!!!!」
しょうがないんだよ。なんせスターなんだから・・・・・・(作者の声:プッ・・・)
「まぁそれは置いといて、なんのようだ?このオレ様に!」
日上 剛炎(ひがみ ごうえん)。隣のクラスのスポーツ万能君。自分のことをオレ様と呼ぶ。
「氷の能力者がこの付近にいるらしいんだよ。だから日上君を呼びました☆」
試作品7POWER 004 『ゴウエン』 能力 炎撃。炎の能力者。
ゴウエンは自分の名前を気に入っているため、漢字をあてはめそのまま使っているらしい。
「はぁ?なんで?オレ様?」
「「「プッ」」」
吐き出す三人。
「あはははは!!!!バカだ!バカだ!こいつ俺よりバカだ!」
おいおい!そんなこといえる立場か!!(閑はいつも150位。250人中)
「キャハハハハハ!!!!!!お腹痛い〜〜〜〜!!!!!」「クルクルクル!!!!!」
お腹を抱えるフライン。しかも、鳥のパッションにも笑われている。
「おもしろいですね〜剛炎君☆」
「な、なんか可笑しい事言ったか?」
「「「アハハハハハハハ!!!!!」」」
「な、なんだ!!」
その後、笑い続けながらも剛炎に説明した3人。
「なるほど・・・・・・オレ様としたことが・・・・・・」
「俺よりバカだろお前」
「//////そんなことはどうでもいい!!!ところで敵はどこだ?」
「ココよ!ココv」
声は聞こえるが、姿が分からない。
「「「「?」」」」
「だぁかぁらぁココよって!!」
そう言われても、辺りには誰もいない。しかもココは屋上だから、壁もない。
「「「「?」」」」」
いつまでもキョトン顔でいる3人を見かねて、
「ああもう!!!」
と下からウニョウニョっと出てくる。
「もうっ!なんで気づいてくれないの!らいくさまぁん❤チュッ」
「ぼ、僕ですか・・・・・・?」
サッと避けるライズ。無理もない。投げキッスなんてされたら誰もが避けるであろう。
「私は〜氷の氷李(ヒョウリ)。よろしくねぇん♪」
P−10 008 『氷李』 能力 毒氷を操る。
「「ウゲェ〜」」
「あは・・・・・・はは・・・・・・・」
オカマさんのはなはだしい登場だ。
「やぁ〜ん!かぁ〜わ〜い〜いv今日は豊作ねv」
「「ウェェ〜〜〜〜」」
吐き気がする。
「コ、ココは男だけで頑張りなさい!邪魔物は退散よね!行くわよ!パッション!」
どこかへ消えるフライン。
「オ、オイ!!!!!白状者め〜!!!」
俺達だけでこのマッチョさんを倒せと?!触りたくもないのに!!
「アハァ〜ン❤氷李のキュートな技に酔いなさぁ〜い❤降りそそぐ愛の塊!愛の氷弾❤」
先が鋭くとがった氷が飛んでくる。
「プラグイン!ライズ!バトルモード!雷手(サンダーハンド)!!氷なんて僕にかかればチョチョイのチョイです☆」
雷の手が氷の弾丸を止めにいく。さっきの特殊モードとは違い、パワーが格段に上がっている。だが、雷の手が引き裂かれていってしまう。
「でもこの辺氷ないですけど・・・・・・屋上だし・・・・・・」
「やぁん❤甘い、甘い❤あそこを御覧なさい!うちのボスの闇堂様が凍らせてくださいましたわ」
氷李が指差した先には水をためておくためのタンク。それがみごとに凍っている。
「うわあぁ〜〜〜〜〜!!!!!」
タンクにあっけにとられていると、氷の弾丸がライズに直撃した。
「いやぁ〜ん!!傷ついた雷孤様もすてき❤雷孤様をしっかりと倒して氷漬けにしてお部屋にかざってあげるわんねぇ〜❤もちろん!あ・な・た・た・ち・も・よ・❤」
うわぁっ!!絶対嫌だぁ!!ま、負けられね〜!!!!
「甘いな!オカマ野郎!オレ様がいるんだぜ!」
「まっ!オカマですってぇ〜!!あたしはオカマじゃなくってよぉ!!純粋な乙・女」
「プラグイン!ゴウエン!バトルモード!あいつを焼き尽くすぜ!火炎舞踏会!!(怒)」
ウインク付きのお言葉にキレるゴウエン。
「や〜ん!!!火が踊ってる〜❤かっわいいぃ〜」
さっきフラインが燃やしておいた、火が踊るように浮かぶ。それに合わせて踊るオカマ。
「でぇもぉ〜これじゃあ攻撃にならないわよん♪愛の氷弾s!」
踊る炎の間をくぐり進む、オカマの氷。だが、ゴウエンが氷李を指差すと、踊っていた炎が立ち向かう。
「オレ様の下僕の炎人はそんなんではくたばらねぇ!炎の人々(ファイヤーピーポー)」
氷は次々に溶け、水となる。そこでコサメの出番だ。
「プラグイン!コサメ!バトルモード!行っけ〜!!ウォーターマン!」
人型の水・炎が襲い掛かる
「あ〜あっ!今回僕の出番はないようですね☆」
「「共鳴せよ!二つの人形(ドール)!」」
『グワァァ』『ゴアアワァァ』
人型の水と炎がねじれて混ざり合う
「ほっほっほっ!おばかさんね!炎は水に弱い!常識よ!だから今のあなた達の攻撃は、威力が減少してるわ!こんなの愛シールド(作者:クスッ)で完璧ガードよ!」
オカマさんはガードの構えを取る
「それが甘いぜ!オカマ野郎!」
「野郎じゃないわん!」
「(そんなことはどうでもいいんだよ!)俺らの間にはあるものがあるんだからね!威力の減少なんてありえないぜぃ!」
「あらぁん?何かしら?そ・れ・は?教えて〜ん❤」
「ウギャア〜〜〜!!!!」
と、ゴウエン
「き、キモすぎる・・・・・ウゲェ・・・・・・・」
と、コサメ
「ぼ、僕には・・・・・・きつすぎる・・・・・・・✮」
と、ライズ。気力を失いつつある。そのせいか、2人のコンボ技の威力が落ちて愛シールドに破れてしまった。
「とっとと終わらせちまうぜ!このオレ様が!古(いにしえ)より生まれし、炎の魂を呼び覚ますぜ!現れろ!火炎龍!」
『グワォォォォォ!!!!』
屋上いっぱいになる炎。龍は雄たけびをあげ、氷李に向かっていく。
「クキャァ〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!」
「その魂、赤く燃える勝利への切符也」
決め台詞も決まっちゃった所で、氷李を倒した直後何かが浮き上がってきた。
「アクアブルーの石?」
真っ青なブルーの石には冷たさが宿っている。
「え?何々?どうしたの?」
コサメが触れた瞬間・・・・・・・真っ青の石がスゥっとコサメに入っていく。自分の居場所に戻るかのように・・・・・・・・
「なんだか特別な石のようですね☆」
コサメを覗き込むライズ
「?・・・・・・・なんかよく分かんないけど心の穴が埋まったような気がするよ!」
なんだか奪われていたものが帰ってきたようだ。
「よし!教室に帰るか!」
「そうだな・・・・・・・ってヤバイ!!!!もう始まるよ!1分で!!」
「えっ!?」
バッと後ろを向き、駆け出す。
「急げ〜!!!!!」
「頑張ってくださいね☆」
にこやかに手をふる雷孤。
「え?雷孤は?」
「僕は仕事です☆」
「いいな〜!!!!」
ダッシュで走り去る2人を見送った後
「さてと・・・・・・・ジャック・・・・・・・・・いる?」
「ハッ!おそばに。何でございましょうか?」
スゥッと現れたジャック。7POWERはそれぞれ部下(2〜8人程度)がいる。ライズの部下は全員トランプの名前がついており、ジャック、クイーン、キング、エース、ジョーカーの5人で、皆、人造人間である。
「ちょっと探してもらいたいんだけど、クイーンを呼んでくれる?」
そのころの閑は先生にかなり叱られていた。
「羽天さんはしっかりと来ているのに!なんていうことですか!立ってなさい!!」
「(裏切りものめ〜!!!!!!)・・・・・・・・・・・はい」
羽天は先にパッションに送ってもらっていたようだ。羽天の部下はパッションとピー助とピクピョンいう鳥二匹と空飛ぶ兎だけ。
「あぁ〜不運だ〜」
横を見ると同じ目にあった剛炎の姿が見えた。
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