緊急事態宣言が解除されたとはいえ、東京を中心にだらだらと感染者の発生(その多くが感染経路不明)が続き、「医療崩壊阻止を至上課題とし、PCR検査対象をミニマムに絞り込む」、つまりは「人命は二の次」という、世界でも日本だけのコロナ対策を取ってきたツケが突きつけられています。… 

全国人民代表大会における李克強首相の政府工作報告は、新コロナ・ウィルスを一応は抑え込んだものの、コロナの深刻な影響に直面した中国経済の課題を浮き彫りにするものでした。…

全国人民代表大会は5月28日、香港特別行政区に「国家の安全を擁護する法律制度及び執行メカニズムを設立する決定」を採択しました。…

5月に開催された中国の全国人民代表大会(全人代)に関して、日本を含めた西側諸国の関心は香港問題に集中した観があります。しかし、今回の全人代は長年の懸案だった中国民法典を採択する重要な会議でもありました。…

近刊(三一書房)のご案内

新年のご挨拶(コラム)の中で触れましたが、年明けからほぼ4ヶ月余をかけて取り組んできた原稿がある程度形をなし、出版の目途が立ってきましたので、ご案内を始めることにしました。

新著のタイトル(まだ確定ではありません)は、『日本政治の病理診断 -丸山眞男:執拗低音と開国-』です。出版社は三一書房、刊行予定日は8月15日です。「私の考えを本にまとめてみないかというお誘い」(1月1日コラム)に即し、今のところ、以下の章立てとなっています(編集過程で変更があるかもしれません)。

一 個人的体験
(一)「執拗低音」との出会い
(二)外務省勤務時代の体験
(三)大学教員時代の体験
(四)外務省の「親米」体質
(五)歴史教科書検定と中曽根靖国公式参拝
二 執拗低音
(一)丸山眞男の問題意識
(二)石田雄の批判
三 開国
(一)丸山眞男の日本政治思想史の骨格
(二)「開国」の諸相
四 「普遍」と「個」
(一)「普遍」
(二)「個(尊厳)」
五 日本の「開国」への道のり
(一)精神的「開国」
(二)物理的「開国」
(三)強制的「開国」
六 21世紀国際社会と日本
(一)21世紀国際社会について正確な認識を持つ
(二)国際観を正す
(三)「脅威」認識を正す
(四)国家観を正す
(五)国際機関に関する見方を正す