SEGAの社是と経営理念の朗読に始まり、
「これよりSEGAはゲーム業界を制圧する!」
と言う社長の言葉によって幕を開けるこの作品。
「SEGAが自社をモチーフに本当に作ってしまった究極の同人ゲーム」
これが多くの人のSGGGに対するイメージであろう。
ゲームの開発スタッフを集め、ゲームを開発し、業界シェアトップを狙うと言う、
現実ではなしえなかったSEGAの「夢」を、せめてゲームの中だけでも実現させられる。
古くからのSEGAファンは、いろんな意味の涙で画面が見えなくなる事うけあいの作品であろう。
ストーリーとしては、
「時は近未来。
混迷続くゲーム業界。
その中にあっていまだ制覇の果たせぬセガは、
ついに一人の少年にその未来を託す奇策に打って出た!
その名も極秘プロジェクト「セガガガ」。
セガの全権を与えられ、超ヒットゲームの開発を命じられた君は、
果たして、与えられた三年の間にゲーム業界制覇を成し遂げられるであろうか?
狂乱のゲーム業界を舞台に繰り広げられる、奇想天外、虚々実々の物語。
迫り来る年末商戦! 次々と出現するライバル会社の新製品!
そして、選ばれたもう一人、謎めいた美少女の目的とは何か!
今、誰も見たことのない大いなる冒険の世界が幕を開ける。」
と言う物であり、パッケージ裏にも、
「奇想天外!驚異のセガ経営シミュレーション登場!」
とあるが、この作品、ジャンル的にはシミュレーションRPGなのである。
なぜ経営シミュレーションでなくシミュレーションRPGなのか、
それはこのSGGGが、ゲームの開発スタッフ獲得及び謎解きを、RPGパートで行っているからである。
これだけなら、多少風変わりではあるが普通のゲームに見えるかも知れない。
しかし、それは大きな間違いだ。
登場する特異なキャラクターとアイテム、豪華絢爛なミニゲーム、そして全編通してのテーマ。
それを目の当たりにした時、その強烈なインパクトと、
「知っている人にしかわからなくて良い」
と言わんばかりの細かすぎるネタの数々に、コアなSEGAファンは「ニヤリ」とし、
ライトユーザーは混迷の中に突き落とされるだろう。
では、簡単に「特異なキャラクター郡」を見ていく事にする。
まずは作品中の2025年現在、SEGAの社長は"人交"氏である。
これは元SEGA社長、"入交"氏をもじった物に間違いないだろう。
それも単純に、"入"と"人"が似ているからと言う理由で付けられた名前なのは間違いない。
他にも"鈴キ"等の実在の人物を、それもわかりやすい形でキャラクター化しているのである。
その上、ゲーム開発スタッフの面々の中には、実際の写真を使われている人まで居る始末。
そうでなくても、どこかで見た絵柄であったり、頭痛がしそうなキャラクターだったりと、
これだけでも、色んな意味で笑いが取れる多彩さである。
次にアイテムだが、なにやら怪しげな物が多い。
その中でも回復アイテムは一際異彩を放っている。
"回復のいずみ""海のさち""大自然のめぐみ"と言う、一見RPGにありがちな名前のアイテムがあるのだが・・・
これは全部女性の名前であり、その衣装が極端に趣味に走った物であるのはどういう事なのであろうか?
体操服にスクール水着に有閑マダムってのは如何かと思う次第である。
まぁ、この作品のテーマがテーマだけに、正しいのかもしれないが・・・・
そして、最後にテーマだが、
「萌え」
である。
SEGA社員から奪われた「萌え」を取り戻し、
そして、「萌え」によってより良いゲームの開発を行う。
これがSGGGのテーマのようだ。
さすがに、
その者額に銀の
兜を被りて
開発の野に
降り立つべし
失われし会社
との絆を結び
ついに人々を
青き萌え萌えの
地へと導かん
と言う文と共に、某ナ○シカそのままの衣装を身に着けたヒロインの画像を見た時は、
どうした物かと頭を抱えた物である。
しかも、胸の刺繍が「萌」になっているのも芸が細かいと言うか・・・
その上、ゲーム開発中のスタッフどうしの会話に、
「バニーガール(赤)・・・・」
「おお!やっぱりバニーガール(赤)だよな!!」
とか言う妙なこだわりが有るのは・・・
それで良いのか?
と素直に思ってしまう。
ここまで読んで、単なる色物ゲームと思った方も多いだろう。
それをあえて否定はしないが、その「拘り」だけはわかって欲しいものだ。
特に、作品最後のSTG(シューティングゲーム)は特筆すべき出来映えである。
クリア後はミニゲームに追加される為、何度でもプレイ可能なのだが、
この「R720 with SYRINX」は、あのテクノソフトの名作、
サンダーフォースV(以下TFV)をベースにしていると言うか、そのまま使っているとしか思えないのだ。
TFVの自機そっくりのSYRINXを選択した時など、
専用ムービーが流れ、それの最後に「Get
Ready?」と出るところなどは、
TFVそのままである。
R720、SYRINX共に武器はTFシリーズで見た事のある物が多く、
BGMもTFVのアレンジではないかと思えるほど酷似している。
もうテクノソフトが協力したとしか思えない程だ。
ゲームとして見ても、ミニゲームにしておくには惜しいほど完成度が高く、
これの為だけに起動する事もしばしば有るほどだ。
そして、この「R720 with SYRINX」のボスは、
歴代SEGAハードなのである。
SC−1000からサターンまでのハードが次々に、
それも詳細なスペック表示と共に3Dポリゴン化され、燃える演出と共に登場する様は、
そのBGMも相まって正に「燃え燃え」
しかもテクスチャーに使用されているのは、実際のハードの写真なのだ。
背面の型番等を記載しているシールまで、そのまま付いている。
SEGAファンに歴代SEGAハードを破壊させると言う、一見暴挙にも見える事をさせながらも、
STG好きならばそれを不快に思えなくなるほどの演出とノリ。
各ハードの吐く弾が、そのハードを代表する作品のキャラである所などは、感動すら覚える物であった。
最後の最後で「萌え」と「燃え」を融合させて終わらせるあたり、ただの色物ゲームでない証ではないだろうか
誤読を承知で言えば、SGGGは究極の「趣味レーション」と言えるだろう。
残念ながら市場に出ている本数が極端に少なく、現在は入手が困難だろうが、
SEGA好きならば一度はプレイしておくべき作品である事は間違いない。
けして一般ウケはしない作品だが、SEGA好きならば、その魂を感じられるはずである。
また、SEGAの通信販売であるD−ダイレクトにおいて、予約者のみの先行発売を行い、
それに遅れる事約2ヶ月後に店頭販売となったこの作品には、一部のキャラクターの名称が
実在する病名と同じであったため、その支援協会によりクレームがつき急遽名称変更したという経緯がある。
よって二つのバージョンが存在するのだ。
DVDケースに入っているのが、改正前のVer1
従来のCDケースの物が改正後のVer2である。
興味のあるコレクターは、両方入手してみるのも面白いのではないだろうか?
また、このSGGGのGDに入っている、DC以外で再生した場合の警告メッセージだが、かなり力が入った物である。
私がMP3にして保存してしまったほどだ。
持っている方には是非聞いて欲しい物である。
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2002/7/8 初版
2002/7/15 2版