メガドライブ




言わずと知れたSEGAの名機で、第三世代のハードある。
メインCPUにモトローラの68000を搭載。サウンド用にZ80Aを搭載し、8bit全盛の時代に16bit機として誕生した。
回転、拡大縮小機能こそ持っていないが、そのスペックは当時にしてはなかなかの物であった。
ソフト群もかなり濃い物が多く、ソフト上で擬似的に回転、拡大縮小を行う強者まである。
サードパーティーに恵まれなかったため、FC、SFCに後れをとったが、それは幸運でもあった。
何故なら、「出せば売れる」という時代の中で、本当に濃いゲームを発表できたからだ。
確かに、ファイナルファンタジー(以下FF)やドラゴンクエスト(以下DQ)のように
行列を作ってまで買うようなソフトは無かったが、当時にしては、いや、今にしてみても
驚かされるシステムを搭載したソフトがあるのもまた事実である。
例えば、ファンタシースターII(以後PSII)などは、一度消えたバッテリーバックアップデータを高確率で修復してくれるのである。これが1989年のソフトに搭載されているのだから驚かされる。
だからと言ってデータが飛びやすいわけではなく、極希に起こる事故に対しての保健として使っているにすぎない。
しかも、その事は説明書の中にすら記述されていないのだ。
私に言わせれば、これほど粋なソフトは他にはない。
このシステムは後に出たPSIII、PSIVにも搭載されているはずである。
元々データ破損の起こりにくいソフトであるため確認が非常に難しく、私自身PSIIの物を一度見ただけである。
ちなみに、ほぼ同時期に発売されたソフトで、DQIIIがあるが、これのデータ消失確率は非常に高く、泣かされた方も多いのではないだろうか。
また、制作スタッフの作品に対する思い入れが強いのも、メガドライブの特徴であろう。
「ファンタシースター〜千年紀の終わりに〜」はPSシリーズの完結編に位置する作品であるが、この作品はPSII、IIIの制作スタッフが「是非作らせてくれ」と言い出し、生まれたのである。
完成度は非常に高く、固定ファン以外にも、新規にファンを獲得できるほどだった。
これだけスタッフやユーザーに愛された作品も珍しいのではないだろうか。
ここまで、ソフトに関して述べてきたわけだが、メガドライブを語る上で、忘れてはいけないのが周辺機器の存在である。
来春発売予定のプレイステーション2において、現行ハードとの互換性、ソフトの共有が取り沙汰されているが、メガドライブは約10年前にそれを実現しているのだ。
第二世代ハードであるセガ・マークIII、マスターシステムのソフトを、メガアダプターを装備することによってプレイできるのである。
当時のファンとしては、手持ちのソフトを過去の遺物にせずに済んだため、新ハードへの移行がスムーズに行えたはずだ。
そして、昨今のハードで目玉となっている電話回線等を使った通信機能もメガドライブは持っていた。
周辺機器にメガ・モデムがあり、セガのサーバーに電話回線を使用してアクセスし、数種類のソフトをダウンロードして遊べたのである。
セガ・ゲーム図書館と言うサービス名で、正にゲームを貸し出していたのである。
しかし、当時にしては斬新すぎるサービスであったため、また、モデムの性能の低さ、電話代等、障害になる事項が多く、ごく短い間に休館へ追い込まれてしまった。
次に、周辺機器中最も高価で、ある意味新ハードとも言えるMEGA−CDについて述べさせていただく。
肥大化の一途をたどるソフトの容量、ユーザーの求める高音質、高画質、アニメーションこれらの要求を満たすべく、MEGA−CDが市場に投入され、先行して発売されていたPCエンジンCD−ROM2との性能差でSEGAの技術力の高さを証明した。
しかし、当時の価格で¥49800は非常に高価であった事、サードパーティーの少なさから来る良質ソフトの供給不足から、あまり台数は出なかった。
先行読み込み、マップ単位の一発読み等の機能をすでに持っており、ソフトによってはローディングに1秒かからない物さえ有った。
メガドライブ、MEGA−CDともに、廉価版であるメガドライブ2、MEGA−CD2が存在するが、音声がステレオになった事を除けば性能的に差はなく、廉価版という性質上、安いパーツを使った分だけ耐久性が落ちている。
しかし、サターンが出るまでの繋ぎと考えるならば、十分で有ったのだろう。
最後に、サターン発売後にリリースされた変わり種、32Xである。
メガドライブを32BIT機に変化させる夢のようなユニットだったが、バーチャファイター他、数本のタイトルしか発売されず、正に夢で終わってしまった。
滅び行くハードの最後の一花は咲ききらぬまま、散ったわけである。
この他にも、大手航空会社が機内に装備した小型メガドライブ、メガ・JET、MEGA−CDとの一体型モデルであるワンダーメガ(ビクター製が有り、性能は同じだが、定価に差があった)など、メガドライブはSEGAの家庭用ハードの中でも、最も多くの周辺機器、兄弟機を持つハードとなった。
思えば、あの頃がSEGAの全盛期だったのかも知れない。

1999/9/21   SOM


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