キナバル 4095m 登山情報 2014/7/19-23

 これからキナバルに登る方の参考になればと少し、詳しく登山事情を
ご紹介します。

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キナバル登山予約
キナバル山は、190名/日の入山制限しており3300mの山小屋の予約無しでは入山できない。
山小屋を確保できた西遊旅行を利用した。

仙台空港 monetの見送り


☆登山用品の機内持ち込み
 スーツケースは仙台-成田-ソウル-コタキナバルまで
自動で行ってしまう。 しかし、トランジットで積み間違えられ
他国に行ってしまえば登山に間に合わない。

 そんなトラブル回避のため機内に持ち込めないナイフとストック以外の登山用品は全て
リックに詰めて機内持ち込みにした。

フライトスケジュール
2014/7/19  
07:45 仙台空港-(ANA)-成田08:40
13:10 成田-(アシアナ航空)-ソウル15:40
19:30ソウル-(アシアナ航空)-7/20コタキナバル00:55 (ソウルが濃霧で到着は 1時間遅れ)
※時差は1時間

コタキナバル泊
 迎えは通訳のBowさんとドライバー・・・ チップ70RT(1RT=約31円)
 KINABALU DAYA HOTEL 01:40着
数時間後の06:30に迎えに来るとの事でBowさんと別れる。
シャワーを浴び、登山の準備をし仮眠・・・・


7/20(日) 05:20 起床・・・朝食
ホテルの朝食は07:30からで間に合わない。
Bowさんがホテルと交渉し、ブレイクファースト・ボックスを作ってもらったが
モンキーバナナ2本、ゆで卵、薄いチーズを挟んだ、一辺 8cmの三角サンドイッチが2切れ
ラマダン (イスラム教の断食) とは、聞いていたが、これでは体力が持たない。



☆コタキナバルのコンビニ事情
 ホテルの隣りがセブンイレブンは、おにぎり、弁当、サンドイッチ類の
生鮮食品は一切無い。
お菓子、パン(菓子パン類は無い)、日用品、ジュース、アイス、日用雑貨だけである。

迎えはドライバーとBowさん (前日のチップが多過ぎた ?  通訳は付か無いのに来てくれた )
それにドライバー手配の女性担当と3名・・・・ 

 出掛けに朝食の話しをしたら、登山口手前の村で朝食をさせてくれた。
 ローカルな食堂、自分で選んでプレートに盛り付け、コーラ類を飲んで
5名で600円、以前もマレーシアに入ったことがあるが物価は1/3程度・・・ 私がご馳走した。((笑))
 周りは土産屋らしいが日曜は教会に行くらしく・・・ 店は全て閉まっていた。


 Mt、キナバルが見えるローカル食堂 
 


07:20  1577m  PHQ(キナバル国立公園事務所)
 高温多湿を予想して、タイツに短パンにキナバル用に購入した超薄手の長袖シャツの
私は、寒むぅぅ・・・・ すぐに長ズボンに履き替え、上は半袖を重ね着

 

 登山ガイド Sylverster Gampatさん(英語)・・・・自称シルベスタースターロン(ランボー)と合流、
ポーターは前日に不要と連絡済で私たちは 約 7kgと軽装
 ちなみにポーターは5kg 40RT/日

装備 約7kg
・救急用品、LEDヘッドランプ、携帯TEL、GPSスマホ
・予備衣類・・・靴下、下着、長袖速乾シャツ、半袖速乾シャツ、超薄手速乾半袖シャツ
・防風、防寒、雨具・・・・フリース、ライトダウンジャケット、ゴアテックス上下
 防風パンツ、夏用グローブ、防水グローブ、
・ポカリスエット ( 粉末で持ち込み現地で作る、予備500mL ) 500mL ×2本、水500mL
・行動食2日分、予備食1、非常食2
・山小屋用使い捨てスリッパ
・ランチボックス

ランチパックと水500mLが支給される。
登山手続きを済ませ、不要なスーツケースを預け車でパワーステーション ( 登山口 )に向かう。


09:00 1890m 登山ゲートでc/kし登山開始
 
中央 Mr,  Sylverster (ランボー) 右 Mr, Tagami


 中央 通訳 Mr, Bowさん JAICA農業研修で愛知県に14ヶ月滞在し、日本語を学んだ。
日本人の多い時期は通訳、普段はボルネオ島の東部で農業をしている。
 観光案内から、マレーシアの政治情勢まで話せる。 気さくでいい人です。
Bowさんとは、ここでお別れ・・・ チップ80RT



熱帯のジャングルなのに曇りのせいか涼しく、歩き易い
体温が上がって調子がでるまで、少し、速度を抑えて登る。
 暖まってからは、適度な速度で休まず・・・・ 軽快に登り続ける。



10:30-10:40 2518m 4個目の休憩所 小休止
休憩所は約1km毎にあり、水洗トイレと屋根つきでゴミ箱が設置されている。
日本では、ゴミは持ち帰りが鉄則だが、ここでは清掃業で食べている方が居るので
きちんと捨てれば問題ない。




11:10-11:40 2942m 13℃ ランチタイム
 ランチパックは、小さなりんご(やわらかいが美味しい)、ゆで卵、鳥のから揚げ、サンドイッチ2個
量的には半分で十分でした。
 

 外気温度13℃ 動かないで居ると寒く、半袖を脱ぎ。薄手のにノーマル長袖を重ね着
 


 登山開始・・・ 寒くて、レインジャケットを着る。
登山道は世界遺産だけあって、よく整備されている。





食虫植物


2820m 付近


13:20 2900m 付近 やっと3300mの山小屋が見えてきた。




13:56 Laban Rata Resthouse 3272m 着
登り 4h56分
 
富士山同様に低酸素での登りは、けっして楽ではない。
呼吸数を上げて歩幅を小さくしゆっくり、登るのがコツ

受付を済ませ割り当てられた100mほど下に位置する Waras Hut へ
ガイドとは、翌朝02:00の軽食と登山開始02:30の約束をして別れる
彼らは、Laban Rata Resthouse下のスタッフ専用部屋へ泊まる。






Waras Hut
 

キッチン/部屋は二部屋で二段ベットが3台、今夜は4人だけであった。
毛布が2枚に予備1枚・・・ フリースにライトダウンを着て寝る分には寒くは無い。
シュラフは要らないが、標高が高く夜は、5℃前後に冷え込むので防寒衣はしっかりする必要がある。
 

 

左が水だけシャワー・・・寒くて無理です。奥が水洗トイレ、トイレットペーパーは流せないゴミ箱へ


 夕食は16:30から・・・・ 富士山で経験済みの高山病・・・ 一時間は眠らないようにしたが少しウトウトと眠ってしまい
起きたら高山病症状が・・・・ 39℃の風邪症状で頭痛、吐き気で食欲が無くなる。
 持参した、バファリンA (アスピリン系が効く) 私は二時間ほどで効きだし、6時間ほど効果がある。

16:30 夕食 Laban Rata Resthouseビッフェスタイルで全員が食事する。
 偶然、相席した日本人・・・彼らも別々に来たが全員が西遊旅行を利用していた。

※富士山の山小屋(特に8合目)の待遇は奴隷船より酷い。 世界遺産とは恥ずかしい限りです。
その点、キナバルは、入山規制、登山道、登山者管理、登山ガイド、ポーター、休憩所、食事からベットまで、
国によって管理されています。 
 日本の山小屋の実情は、発展途上国です。

 

私が適当にチョイスした夕食・・・・ 残念ながら、薬の効果がまだで頭痛がひどく殆ど食べれなかった。
コーヒーに普段入れない砂糖をたっぷり入れてカロリーだけは摂取に努めた。・・・19:00 就寝



7/21 01:20 起床 登山の装備でLaban Rata Resthouseへ
 23:00に目覚めた時は、バファリンが効きだし頭痛は無くなっていた
寒くて、ホカロンを使う。
薬の持続時間を考慮して、追加を飲で食事に・・・・

 夕食より、軽い内容になっていたが食べれなかった私にとっては
最高のご馳走・・・・ ハイエナのように食べた。((笑))



 02:45 ガイドとともに登山開始
 服装は、フリースジャケットにフリース帽子、ライトダウン、ゴアテックス上下に
防水手袋、LEDヘッドランプ


 低酸素で真っ暗な中を黙々と3時間の登り・・・・・
寒さで手が痛く、途中で持っていたビニール袋を手袋の上に被せて風を防いだが
寒さで手が痛くなった。

3800mから少し斜度がきつくなる。 

 寒さで眠気に襲われながら、延々と続く岩盤を登り続け、途中、ヨロヨロとして気がつくと
眠りながら登っていた。・・・ 

 空気が薄く思うように足が出ない。 ゆっくり、ゆっくり、小さな歩幅で呼吸数を上げて
寒さで痺れる指を揉みながら・・・・ 黙々と登っていく。

上を見れば先行している登山者の明かりが遠くまで続く・・・・

この二ヶ月毎週、登山して体力的には不安は無かったのに・・・・
やはり、3500mを超えると富士山より遥かにキツイ

寒さと眠気に襲われ・・・ 登れるのかと不安になる。
ここまで来たんだから絶対登るぞ!!  ここを制覇して次はキリマンジャロだ!! 
ここは通過点だと自分に言い聞かせ・・・・・ やっとのことで山頂直下までたどり着く

最後は、急斜面を70mほど登れば山頂、急に足取りが軽くなり・・・ 意外にもヒョィヒョイ
と登れた。

 目標が見えると言う事は自分を奮起するのに大事なことだと思った。

2014/7/21  05:42 KINABALU Low's Peak 4095m 登頂


06:08 ご来光・・・・06:17下山開始







氷河期に氷河で削れた岩盤


 右上がキナバル山頂


登山ルートは、ロープが目印となり、急斜面ではザイル代わりに登る。




07:06 Sayat-Sayat Hut 通過





0805 Laban Rata Resthouseに戻り、朝食後・・・部屋に戻り荷造りし09:00下山開始



12:06 登山ゲート着
 3300m  Laban Rata Resthouseからの下り、3h06分
BowさんとPHQに戻る。(下山途中、スターロンさんがBowさんと連絡を取ってくれた)
PHQ近くのレストランでランチ・・・・・


登山記録



PHQ(キナバル国立公園事務所) に戻り、登山証明書をもらう。
Mr,  Sylverster さんとは、ここでお別れ・・・・ご苦労様でした。
 チップ140RT ( 2名分2日 )





コタキナバルのKINABALU DAYA HOTEL まで送ってもらう。
Bow さんと翌日7/22の21:00にホテルから空港に送ってもらうとの事で別れる。
 シャワーを浴びて、夕方は食事と買い物・・・・

7/21 はoff ・・・ 近くの市場で果物を買い。
ショッピングセンターフードコートで朝食、買い物、博物館を見学し
夕方、ホテルに戻り、近くのレストランで食事・・・・

 21:00にBowさんに空港まで送ってもらいBowさんとお別れ・・・・ チップ ドライバー40RT/ 通訳50RT

01:00 アシアナ航空-07:10 ソウル
09:00 ソウル-11:10 成田・・・上野経由で仙台16:00着

 迎えに駅まで来たmonetと恋人同士のように抱きしめてkiss・・・・((笑))


☆私が欲しかった疑問に答えて

1.両替・・・ 深夜の到着ですとコタキナバル空港での両替はできません。
成田での両替がいいです。 登山してホテルに戻るまでであればチップや軽食程度の費用として
1名400RT(約 12000円)もあれば十分です。


2.山頂でコーヒーを飲むには、現地ではガスは手に入りません。
今、思えばガソリン・ラジュース(スベア123)を燃料を抜いて持参して、ガソリンは現地調達
の方法がありました。


3.登山口は1800mあり、寒いので虫はいません。
虫除け対策は、不要でした。

4.ケイレン対策のポカリスエットは、粉末で持参して現地でぺットボトルの水で作ります。
ビニール袋に500mL毎に用意すると便利です。

5.山頂は0℃付近です。防寒着、防寒手袋は必須です。

6.高山病には、バファリンAが効きます。(アスピリン系)
効くまで約2時間、効果は6時間程度です。

7.3300m Laban Rata Resthouseで水は手に入ります。 

8、深夜にコタキナバルに着く便で6:30迎えからの登山は寝不足で高山病の元です。
深夜到着便の場合、翌日はoffし翌々日からの登山が健康的で良いと思います。
 また、工程もご来光を見るためには、深夜2時半からの最終アタックとなりますが
真っ暗な中の登山は景色も見えず寒くて辛いものとなります。
 3300mから、日の出後に登頂し、戻って3300mで更に一泊して下山するのが
景色も堪能できていいと思います。

 私が経験した初日、殆ど寝ない登山スケジュールでは、3300mから登頂して1800mまで下山は、それ程困難ではありませんが
初日の1800mから3300mへ登り一泊、深夜に山頂アタックは、正直、富士山に二度連続で登るほどの苦労を味わいます。

 航空会社も羽田-コタキナバル直行便が時間の無駄が無くていいと思います。

9、チップについて
 登山に限ったことで、街中では不要です。
あくまでも気持ちの問題です。 渡し方は何気なく、そっと手渡す。
ツアーの案内にチップは区間ごとに記載されているが一人分なの二人でも一緒なのか?
 判らなかったから失礼の無いように単純に2倍を渡した。

(後にBowさんに聞いたところ、チップは1ファミリーと考える、あとはお礼の気持ちだからと・・・・
・ホテルから登山口は遠いので片道50RT、登山ガイドは50RT、他の近場の送り迎えは20RT位だとのこと
何かと親切に面倒見ていただいたので多めに渡した)

一回の行為に対する感謝の意味です。( )内は案内書の金額で実際渡した額です。

・空港からホテル間・・・ドライバー *** RT(20RT) / 通訳70RT(20RT)

*** ドライバーと通訳をまとめて渡したが後に個別にするべきだと反省

・ホテルからキナバル間・・・・ドライバー*** RT(40RT) / 通訳80RT(40RT)

・登山ガイド・・・2日間、僕らは二人だったので100RT(40RT)

・ホテルから空港間・・・ドライバー 20RT(20RT) / 通訳40RT(20RT)


10、タクシー
 メーターは無いので、乗る前に価格を交渉する。
市内から博物館まで20RT 程度

 博物館の帰りに、タクシー待ちしていると、白タクらしき人物が送って
くれると声をかけてきた。 しばらく前から僕らを監視していたので怪しいと
思っていた・・・・  断った。
 まぁ、親切と思いきや、変なところに連れて行かれて、身包み剥がされるか
買い物させられるのが落ちでしょう。 

11、コーヒー事情
 コーヒーをコピーと発音している。 ブラックコーヒーは、砂糖が入っているので
ノーミルク、ノーシュガーと注文する。

12、トイレ事情
 ショッピングセンターでも有料で入り口でおばさんに料金を支払う。
トイレットペーパーは無いので、おばさんから別料金で買う。
 ウォシュレットは、ホテルにも無い。
トイレには、小さな手桶があるが、現地人が水を入れて不浄の左手で
ウォシュレっトするらしい。・・・ホース付き見かける、使い方は工夫してください。

これを知ってからエスカレーターで左手は触れないようにしました。

当然、握手や食事は、右手です。

13、買い物
 土産は、シッピングセンター内のスーパーが安く買える。
果物等はもちろん、市場は、もっと安い。

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