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エミネント・ホワイト







informationお知らせ 本書は、日本労働研究機構におけるホワイト・カラーの特性に関する研究プロジェクトに基づいています。そのメンバーが中心になって本書を企画し、さらに、ホワイト・カラーに関連する研究をされている若手の研究者が執筆しています。本書の特徴の一つは、章ごとに、それぞれの執筆者が自分自身の研究をはじめ、諸研究に基づいて、ホワイト・カラーに関する提言をしているところでしょう。


 「エミネント・ホワイト」という言葉は、編著者の代表的存在でもある小口孝司先生の造語です。本書の帯にあるように、エミネント・ホワイトとは、「真のリーダーすなわち組織の中核的なメンバーであり、管理職として有効に機能する人材のこと」です。

 私は、第3章の「影響手段と勢力動機 −部下にどのように影響を及ぼすか−」を担当しました。本章では、影響手段と勢力動機という観点からホワイト・カラーの社会的影響行動に焦点を当てることにしました。会社員、学生を対象にして質問紙調査を行い、部下に働きかける状況に遭遇した場合、20あまりの影響手段(例えば、自分の考えの理由を提示する、上司からの支援をとりつけておく)をそれぞれどの程度用いると思うかを回答してもらい、さらに、Bennett(1988)の作成した勢力動機を測定するための尺度(例えば、人に影響を及ぼせるような立場に立ちたい、どのように人に影響を及ぼしたらよいかを知っている)にも回答してもらいました。本調査の結果に基づいて私がどのような提言をしたかは本書を読んでほしいと思います。

 その他の章においては、経験による知恵、コンピュータと人との関わり、チーム・マネジメント、職場内の公正感、仕事−家族間のコンフリクト、職場における女性、女性管理職、職場における感情、ノンバーバル(非言語的な)行動、営業スキルの獲得、職場におけるカウンセリングというような問題が扱われています。

profile

小口孝司・
楠見 孝・
今井芳昭(編著)

2003 北大路書房
\2,360    


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