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尊義王と山鳴り

    



informationお知らせ 長禄の変で崩御された自天皇がいらっしゃった場所はどのような所だったのでしょうか。それをこの目で確かめたいと思っていたところ、宇津木家当主をはじめ総勢8人で奈良県吉野郡川上村隠し平に行く機会に恵まれました。この記事はそのときのエッセイです。尊義王というのは自天皇の父君で中興天皇と呼ばれ、自天皇、その弟君の河野宮と共に、隠し平の隠れ御所に住まわれていました。私たち一行は、その隠れ御所があったと言われる山深い所(車を降りて徒歩1時間半ほど)まで行きました。現在でも京都駅から電車、自動車を乗り継ぎ、さらに歩いて4時間ほどかかる所です。隠れ御所跡から帰途につこうとしたとき、ゴゥーという山鳴りが突然起こり、パラパラと雨が降ってきました。あれは何だったのでしょう?尊義王を感じた一瞬でした。

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『歴史と旅』

1992年6月号
pp. 196-197

秋田書店


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