snow office


登山探検  暑寒別岳を登ってみたい!

湿原を抜け登山が始めるとまもなく左手に丸太で組まれた雨竜湿原展望台があらわれる。木道を歩っていると感じなかった沼の多さに驚く光景が目に入ってくる。
ここまでくると植物採取が禁止されている国定公園の第一種特別保護地区が解除される。
南暑寒岳までの登りは緩やかで振り返ると遠くに湿原が望める。チシマザサが主だった光景も頂上に近くなるとハイマツやナナカマドが増えてくる。
南暑寒岳からの展望は良く、黄金山や残雪をいただいた奥徳富岳(旧名 尾白利加岳)・郡別岳・浜益岳・雄冬山・暑寒別岳が見える。

黄金山奥徳富岳郡別岳浜益岳雄冬山暑寒別岳


最低コルから暑寒別岳


山頂手前の崩壊部分(要注意)


山頂手前の台地から


南暑寒岳から暑寒別岳への下りは、一直線に急勾配を下って行く。ロープが設置されているが滑りやすいので、注意が必要だ。コルから振り返ると暑寒別だけからの帰路として使いたくない勾配である。
ガイドには、最低コル付近に水場とキャンップのマークが有ったが、残雪で広く覆われ見つけられなかった。この最低コルから登山道ではなく、残雪沿いに登りたい気持ちになる。
この日は、6月としては特別暑く、水分と糖分の補給を怠っていたので、体には暑寒別岳への登りはきついものがあった。夏日だったことを後で知った。
最低コルから広い尾根を進み、見晴らしを楽しみながら急登と細い尾根を繰り返し進むと左足元すっぽりなくなっている。遠くから見るとあんな所通るのかと思う。十分気を付けて通る必要がある。この先急登を岩にしがみついて乗っ越すと頂上はもうすぐだ。


暑寒別岳山頂


暑寒別岳の肩から帰路の屏風岩方向を望む


五合目の水場

山頂は、広い台地のほぼ南西端に岩を積み重ねたように有るため、北側の展望は望めないが、ほぼ増毛山地の山々を一望できる。また、北側に広がる台地は大きな花畑が広がっている。時期的に雨竜湿原の花の数を大きく上回る花園だ。
増毛コースと箸別コースの分岐を通って暑寒別岳の肩に出ると、増毛コースが一望できるが、足下の登山道には太いロープが設置され急な下りの姿を見せている。ここの下山は急で滑りやすく、私はスリップし右肘に擦り傷を負ってしまった。
平坦なコルを進むと8合目の屏風岩があり、休むのには絶好のポジションだが、藪蚊がひどく補水のみで通過し滝見台に進んだ。どこを眺めても滝の姿を確認できなかった。多分残雪が有り姿を隠していたのではないだろうか。
いくつかの残雪と起伏を越えると五合目の標識と水場が現れる。この水場の上に大きな残雪が有ったが細い鉄管から出ている水はチョロチョロで、夏や秋になっても流れているのか疑問だ。
佐上台を過ぎ2合目の分岐では、岩清水コースに「立入禁止」の黄色いテープが張られていたが、立派な「岩清水ルート」と書いた看板が掲げられている。
この下山コースは思った以上に長く、なおかつ、時期的なものなのだろうが藪蚊がひどくほぼ暑寒荘までの3時間休憩を取ることができなかった。また、3Lのスポドリンクを飲み干した。
暑寒荘には鍵が掛かっていた。多分増毛町駅前の多田商店(増毛山岳会登山案内所
 0164-53-1211)に連絡を取るとどうにかなるのだろう。3階建てで、1階が上の写真で、上階が寝るところだろう。


南暑寒荘
4:45-5:55湿原テラス-6:35展望台-7:55南暑寒岳8:15-10:45暑寒別岳11:00-12:40五合目-14:00暑寒荘14:50〜ゴリラで〜17:10南暑寒荘