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登山探検  ヌビナイ川右股を遡行ってみたい!

15分ほどで左岸の残雪を登り先に見える滝を巻く。
30分ほどで650m付近の2段の滝(右上の写真)に出会う。ここは右岸の高巻きとなるが右岸からの細い滝を越えトラバース(赤いライン)し進むと木々のなからか待望の七ツ釜が見える。このトラバースはさほどの危険性は感じなかったが滑落するとただではすまないので緊張して渡るが緊張もここで終わる。
はじめて見る七つ釜は、写真で見る印象ととはかなり違っていた。
まず大きさが思ったほどでなく、さらにエメラルドグリーンと言われる釜の色がくすんでいる。
その原因は、一部の釜に岩や石が詰まってしまったからのようです。昨年の日高をズタズタにした台風か今年の大雪が運んだのでしょう。
日本一と言われるコバルトブルーの七つ釜を見たかった!


上二股から下流を見る。
七つ釜を過ぎてもスノーブリッジがあったが、天井は10cm程しかなく今にも崩れ落ちそうだった。敢えてこの上にあがる必要のないところなので、右岸を通過したが崩壊したときには上でも下でも生きてはいないものと思った。
核心部を過ぎての遡航は、32kgの重さもさることながら気の抜けたコーラのようなもので疲れが出てくる。先の上二股付近に焚き火の煙らしきものを確認したときは嬉しかた。私は一番奥のサイトを選んだがこれが正解のようだ。そこには細い滝があり冷たい流れがあった。当然のようにビールの缶500ml×2本を飲み頃に冷やした。最高の時間だ。ここで32kgのリュックがものを言う。まず、ウイスキーの水割り飲みながらサイトを作るが疲れた体にはアルコールが良く浸み良いも早い。同じ所に札幌の4人パーティー「同人マタル」が居て、楽しい時間を過ごさせてもらった。



上二股に張ったツエルト風景
ここ上二股には、テントサイトが3分割さえているようだ。下流から見ると、上二股手前の右岸林に中(右上写真河原右先端部)・ソエマツ岳分岐方向(左岸)・への分岐手前左岸(左写真)だが、新鮮な水が流れている分岐手前が最良だ。
左の上写真はガレが続くソエマツ岳への風景。その下の写真はヌプリへの左股で、険悪そうに見えるが全く問題はない。
今回は二泊三日の単独行程で、ヌプリとソエマツ岳を登るつもりだったが天候と体調をを考えソエマツ岳への登頂をあきらめざる終えなかった。
翌朝快晴の中ヌプリを心地よく下山し、上二股を独り占領しての裸の宴会は最高に気持ちが良かったが、そんな思いも夜半からの雨で一変した。23時頃から降り出した雨は、2時頃には大粒となりツェルト内部に雫を落とし始め、ゴアのシュラフカバーを使うことなくゴアの雨具を着ての就寝となったが、増水が脳裏をかすめ眠りにつくことが出来なかった。4時には食事を終わらせひたすらテントの中でパッキングをし、最終食事の支度をしていた。ツェルトと炊事用具の収納場所を確保し明るくなるのを待つ。すでに沢を歩ける支度が完了していた。5時雨の間隙を待ってパッキングを完了し雨の中をゴアのカッパの上だけを着て出発する。
雨のヌビナイも乙なものであるが、あまり余裕がない。ましてや雨の中の核心部はとてもきついので、カッパをリュックに押し込んでの下山となる。時折雨粒が水面を叩き、はねっかえりのクラウンが出来るなか下山に7時間を要したが、ほとんど休憩をせず食事もかりんとう数本とリゲイン500mlのみでの下山となた。やはり増水は怖い!それと廃林道を使うと早いのが印象に残った。