恵庭岳北麓沢を下ってみたい!

 

 恵庭岳北尾根の夏道コースを探していると、北麓沢が出てきた。
 初めて聞くルートで、2~3の記録があったので、ポイントをGPSに記録して出発である。
 ただし、極端に利用者が少ないので、利用には十分に注意が必要だ。

今回は、北麓沢下りの部分を中心に記録する。

 

2023618
上り:北尾根コース1時間42分
下り:北麓沢ルート2時間10分

0940
北麓沢側の駐車場に車を止め出発

0947
C640
で、道路から登山道に入る。登山道は、完全なコースとして完成しており、所々に分岐はあるものの、ほぼ迷うことなく登山ができる。ただし、まだマイナーなコースであり、平日の登山者は少ないので、慎重な行動が必要だ。

0955
 C680
で、前回と同じように直進し、3分ほどロスをする。

1033
 C950
。登山道には、必要以上に新しいトラロープが設置されている。

1115
西峰分岐コル。ここから南側(支笏湖側)を回り、山頂に向かう。

1122
山頂。昨年トラロープで吊って有った三角点が崩落し、更に崩壊が進んでいるので、登頂には慎重な行動が必要だ。

1140
山頂コルから北に降り、下山開始

 
 

1200
 C1200
で北尾根コースから離れ、多数設置されたピンクテープを目印に灌木の間をトラバースぎみに進み、北峰尾根を下る。
12時08分 C1170で注意喚起の看板
  1226
 C1050。大きな崖の左岸を下り、崖下を右岸にトラバース。トラロープ有り。
 
1254
 C810
F4。北峰尾根から右岸をF4下部に降りる。注意喚起の看板からここまでの急斜面のほとんどにトラロープが設置されている。
  1300
 C755
F3。右岸のトラロープで岩を乗越し、右岸の急な軟弱斜面をロープ無しで下る。F3上部左岸にピンクテープが有り、北尾根コースのC800方向に登っていると思われる。前回、C805付近から踏み跡をたどったものの、見失い、左岸からC660の北麓沢に出たが、密集した竹に阻まれて、大変苦労した。
 
 
1316
 C730
F2。右岸の岩を乗越し、T字のトラロープで右岸に降りる。
  1333
 C630
の小滝は、左岸を降りる。
 
 
1339
 C600
の苔むした小滝中央を、トラロープを使って降りる。
  1345
 C580
F1。右岸側をトラロープで下るが、高さが有り注意が必要だ。
 
 

 北麓沢ルートは、多数のピンクテープがあり、また、F4までの急斜面にはトラロープが多数設置してあり、経験者であれば迷うことはない。
 しかし、一度ルートを外してしまうと、地図で読めない地形もあり、トラックを打ち込んだGPS等がなければ危険である。地図とコンパスだけだと、ピンクテープを見失うと読図力が有っても、1/25000図では、10m未満の地形は反映されていないのと視界が極端に狭いので、下りでは更に難しい。
 また、単独で動きが取れなくなった場合は、登山者が極端に少ないため、発見されるまでに相当の時間を要するので、複数での登山と、技量を持った経験者と行くことをお勧めする。
 初心者を同伴する場合は、補助ロープが必要だ。

 山頂から北峰尾根までには、何本かのルートが有り、また、北峰尾根からF4下付近に下りにも2本のルートがネット上で確認できた。
 くれぐれも、安易に行くルートではないことを理解し、十分なデータを確認し、技量のある経験者との同行を忘れないようにすることが重要だ。

1350
下山完了。下山は単独なので、かなり慎重な行動となり、北尾根コースの倍の下山時間となった。

 
   
注意:表記してある標高は、GPSと写真をもとに割り出したもので、正確ではないので、参考程度に使ってほしい。滝と思われるものはF1~4のみではなく、苔が着いていたり、滑落すると大けがをする高さの物もあり、それなりの腕力がないと上り下りができないものもある。

 熊の痕跡:5月23日9時05分から登山開始。9時40分北尾根コースC830からC890まで大きな羆が上った新しい足跡が有り、この日の登山者は私一人なので、前日夕から今朝にかけての足跡である。
 写真から判別すると、横幅35cm、爪までの長さ40cmで、かなり大きな雄の羆で、下記資料から考えても相当な大な羆であり、注意が必要である。
 この日の下山は北尾根コースC805付近から北麓沢C660に下ったが(ルート外)、沢に降りるまで密集する竹の障害で大変苦労した。

※参考資料:門崎允昭(森林保護No.2551996年掲載)によると   

 羆の手足横幅は、生後間もない頃は1.72.4cm3ヶ月齢は5.58cm9 cm以下は一歳未満、1歳以上は9.5cm以上、横幅15 cm以上は雄で、雌は最大でも14.5cm、爪を除く縦幅が22cm以上は雄。

 生後間もない子は、指が67.5mm、趾は4.55.5mm、爪の基部の幅は指趾とも12.2mm4歳以上の爪長(基部~先端までの直線距離)は58.5cm、趾爪は35cm、基部幅は指趾爪とも713mm。ただし、足跡による年齢の判定は先に述べた以上の判別は難しいとある。