道央の一番南に勇払原野があり、その中央部に周囲17Km、面積230ha、水深0.5mの海跡湖のウトナイ湖があります。
 「小さな川の流れが集まるところ」が「ウトナイ」の語源の通り、ウトナイ湖には美々川などが清流を注ぎ、周辺には湿原と原野が広がる豊かな自然を形成し、水鳥たちの聖域となり、湿原を住処とする動植物の宝庫となっています。
 1981年5月に日本野鳥の会は自然保護とその普及・啓蒙を目的として、ウトナイ湖周辺の510haを日本で初めての野鳥の聖域「サンクチュアリ」に指定しました。
 また、1991年12月12日にラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)の登録湿地として、世界で543カ所目、国内で4番目に登録されました。
 今回は、この世界的に有名なウトナイ湖に注ぐ中心的な川「美々川」の源流を求めて、ウトナイ湖から北上したいと思います。       990717

 
 
   
ユースホステル前から東を望む。  

ユースホステル前から逆行の西を望む。

  河川のため法律では規制できないが
野鳥の聖域として当然と思います。
 
 ウトナイ湖に流れ込む川は、東からトキサタマップ川、オタルマップ川、美々川と3本あり、それぞれに同名の湿原がある。 今回は、そのうち一番大きな美々川をウトナイ湖から源流を目指したいと思います。
 ウトナイ湖は、昔はウトナイ沼とも言っていたが、沼や大川に、肋骨(ut)のような形でついている川を「ウッナイ」と呼び、そのウッナイが流れ込んでいた沼なので「ウッ・ナイ・ト(ウトナイの・沼)」と呼ばれたらしい。
 
   
昔から有ったユースホステルです。   西側から撮影したセンター・ここは関
係者用の駐車場です。
  野鳥の聖域「ネイチャーセンター」の
入口です。
 
 ラムサール条約は、正式名称を「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といい、1971年2月イランのラムサールで採決されたことから、通称「ラムサール条約」と呼ばれています。
 締約国は、国内の重要な1カ所以上指定登録し、保全などが義務づけられています。
 1975年12月に条約が発効されてから現在(1998年3月)までに締約国106カ国、登録湿地903カ所を数えています。
 日本は、1980年10月に加盟し、下記の10カ所がラムサール条約国内登録湿地として
登録されています。
1 釧路湿原(北海道・7726ha1980年指定)
2 伊豆沼、内沼(宮城県・
559ha1985年指定)
3 クッチャロ湖(北海道・
1607ha1989年指定)
4 ウトナイ湖(北海道・
510ha1991年指定)
5 霧多布湿原(北海道・
2504ha1993年指定)
6 厚岸湖、別寒辺牛湿原(北海道・
4896ha1993年指定)
7 谷津干拓(千葉県・
40ha1933年指定)
8 片野鴨池(石川県・
10ha1933年指定)
9 琵琶湖(滋賀県・
65602ha1933年指定)
10 佐潟(新潟県・76ha1996年指定)
 
   

入口に有ったラムサール条約
登録湿地のプレートです。

  鳶の「チーちゃん」は小さい頃に巣か
ら落ちて助けられてからセンターに住
み着いたそうです。
  ここは、ウトナイ湖から約500mのところ
です。橋はありません。
 
 センターの外壁は、ボランティア活動によって制作された焼き丸太が貼ってあり、季節を問わず周辺の環境に溶け込んでいる。
 野鳥観察のために湖に面する南側は、ほとんどが窓となっているが、反射する太陽光線によって動物たちが警戒しないようにガラス面を斜め(上部が突きだした形)にし、地面に反射するように工夫されている。