夢枕 獏 代表作(私撰)
4. 蒼獣鬼<異神篇>
高野山の鬼門にある霊応山・餓哭庵−戸田幽岳の魔窟には、鳴神真人、磯村小百合姉弟と真人の母・初江が拉致されいた。鳴神素十の呪詛によって、半ば異形のものと化した幽岳が、再び蘇えるために、真人の肉体を使うというのだ。 その秘法を行う時が、刻々と迫りつつあった。 一方、幽岳にかけられた呪詛をはらうために雇われた苦蛇使いの道士・加座間典善は、術の際中、首を切られて絶命した。餓哭庵をめざす乱蔵と素十は、典善の死体を見つけ、異変に気づいたが…。