夢枕 獏 代表作(私撰)
3. 蒼獣鬼<妄想篇>
術の師匠である真壁雲斎を訪ねた九十九乱蔵は、雲斎から磯村小百合に会うことを依頼された。弟の鳴神真人が何かに憑かれているというのだ。
約束の場所に出かけた乱蔵は、そこで、何者かに連れ去られる小百合を見つけ、危いところを救出するが、小百合は、今回のことは、自分が鳴神素十の娘だから起こったのだという。
一方、誰かに呪い殺されようとしている戸田幽岳の邸には、苦蛇使いの道士加座間典善と山伏玄角が居あわせ、幽岳にかけられた呪いの凄まじさを間のあたりにしていた…。