第[3]プロジェクトルーム
DREAM

 

夢枕 獏 代表作(私撰) 
 

 

キマイラ・吼 シリーズ
ソノラマ文庫

5. キマイラ菩薩編

"ほろほろと薄蒼くわが背中を疾り逝くけものあり"わけありの吼ちゃん−大鳳吼をうたった岩さんの詩である。
渋谷の街で、その岩さんやよっちゃんらと過ごす、大鳳吼の浮浪者の生活が続いていた。
時には上野に足を伸ばし、岩さんらが畏敬の念を抱いている陰陽師・埴輪道潅にあって共に酒を飲んだこともあった。円空山に戻れず、さりとて久鬼の誘いにものれず、大鳳吼は進行するキマイラ化と闘っていた。
"ぎちぎちと骨軋ませてわが心に疾り来るけものあり"そして渋谷の街で、ついに大鳳はキマイラに変貌した。
その頃、円空山では雲斎が八番目のチャクラ・鬼骨を見、久鬼の邸では、玄造が典善に大鳳と久鬼の捕獲を依頼していた。

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