コムフィルタ効果

( ディレイを応用したエフェクト=フランジャー、コーラスの動作原理)

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1000Hzと500Hzの正弦波だけで構成されている単純な音があったとして・・
DELAY TIME
(1ミリ秒、遅らせる)
MIX
(5:5)

素のままの音

遅れた音

1ミリ秒

これに1ミリ秒のディレイをかけて
遅らせた音と素のままの音を
同じ音量でミックスすると・・

ミックスにより、こうなっている・・と考えられる

同位相

逆位相

1ミリ秒

1000Hzの音は
加算されて
大きくなる
500Hzの音は
打ち消し合って
消えてしまう

同じ事が、1500Hz、2000Hz、2500Hz・・・などでも発生するので・・

強調される周波数と、打ち消し合って消えてしまう周波数は、交互に並んでおり

グラフに表すと「櫛の歯」のように見える

よって、短いディレイをかけた時の音色変化は

「コムフィルタ効果(Comb=櫛)」と呼ばれる

ディレイタイム=遅らせる時間を、連続変化させると・・・(動画)

コムフィルタ効果による代表的なエフェクト

  1. フランジャー

  2. ディレイタイム:0.5msec〜10msec前後

  3. フィードバックを上げるとウネリ効果が強調されてドギツクなる

  4. コーラス

  5. ディレイタイム:20msec〜30msec前後

  6. ふんわりと広がりのあるマイルドな効果。通常、フィードバックは切っておく

ディレイタイムが1msecより少し長くなると

この例に於いては強調と打ち消しの関係が崩れるが

通常、音には沢山の周波数が含まれているので

このディレイタイム(1.3msec前後)であっても

また何処かの周波数で同じ現象が起こっている

→ 櫛の歯の位置が移動した

1.3ミリ秒くらい