西ハイランドの中心地フォート・ウィリアムの町のはずれに位置している。創業は1898年。ネアンのデイビッド・マッカンディーによる創業だが、ウイスキ
ー産業はそのときピークを過ぎ、衰退に向かっているときであった。
そのため創業当初から本来持っている生産能力の一部しか使うことができず、何年もの間、操業停止に追い込まれた。
1920年、イングランドのビール会社に売られ、1935年、ジョセフ・ホッブス率いるASD(アソシエイテッド・スコティッシュ・ディスティラリーズ)社が買収して、ようやく生産が再開。
この会社は、一時期ブルイックラディやグレンキンチーなどの蒸留所も所有していた。
しかし1940年に自分の持ち株をASD社に売却。その後1953年にDCL社がASD社を買収し、1960~1970年代にかけた増改築、設備の近代化が図られた。
しかしその後のウイスキー不況による生産調整で、1983年に閉鎖。建物は歴史的建造物として保存が義務づけられているので残っているが、内部の設備は取り外されてしまった。今後生産が再開される可能性はまったくないと思われる。
ポットスティルは合計2基で、仕込み水はベンネヴィス山に源を発するネヴィス川の水を利用していた。キルンの屋根は非常にスマートで背が高く、
独特な形をしている。
シングルモルトとして販売されたことはほとんどなかったが、1995年からUD社がレアモルト・エディションのひとつとして長期熟成のカスクストレングスを出している。