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28 ウガンダのナイルパーチ

 

fish.gif (239 バイト)アフリカ中央部にウガンダという国がある。ひと昔前、悪名を馳せたあのアミン大統領のいた国だ。恥ずかしながら
ウガンダという国に対しての僕の知識はその程度だった。しかし実際行ってみたウガンダはガソリンが日本より高いこと
を除けば人は親切だし緑も多いなかなかいい国だ。

そんなウガンダの首都カンパラでナイルパーチがナイル川最源流の町ジンジャで釣れるという情報をキャッチした。
疑いながらもバイクでジンジャへと向かった僕の目の前にナイルは忽然と姿を見せた。世界最長の川はここから
始まるのか!なんか込み上げてくる物がある。

お誂え向きに河岸にキャンプ場があったので、そこをベースにナイルパーチを探してみる事にして、まずはナイルの
水に触れてみようと思い急な斜面を降りて行くとちょうど漁師が岸にカヌーを引き上げているところだった。しかも
その中には今取ったばかりのナイルパーチが入っているではないか!

フフフ、ついに見つけたぞ。さっそく漁師と交渉して昼から一緒に釣りに行けることになる。ここでの釣りはまずは
エサ取りから始まるらしく午後彼等と一緒にミミズを掘る。そしてそれをエサに今度はテラピアの子供を釣るのだが、
これがまた意外に難しい。彼等の使うハリには戻しがなく確実にあわせないとすぐに逃げられてしまう。その仕掛けで
彼等はカツオの一本釣りの要領でカヌーに次々テラピアを取りこんでいく。

一見ものすごく原始的にも見えるが一瞬宙を舞った魚はカヌーの中に張られた水に落ちる事で触らないから
弱る事なく素晴らしい生餌になる。実に合理的だ。そしてそのテラピアをハリに掛け沈めると、いきなりグーッという
手応えがきた。慌てて竿を立てると、ずっとアフリカで使っていた竿があっさりと折れてしまった。パニックになりながら
上げたのは35センチぐらいのナイルパーチ。まさかこんなにあっさり釣れるとは夢にも思わなかった。居る所には
いるんだな。

その日折れた竿でさらに数匹追加した僕にウガンダの漁師は「お前なかなかやるじゃないか、明日の朝また行くぞ」
と言ってくれた。fish.gif (239 バイト)

 

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