プラハの夏! 3. 人は見かけ...の章(04'10'12)

その男、どう見ても風体頼り無さそうでありました。
色白で、(って白人だから当たり前か)坊ちゃん顔。

どうやら彼はこちらのコーディネーター、いやそのアシ
スタントといったところでしょうか。いやいや、ひょっ
としてアルバイトかも。先発隊が迎えに来れなくなり
自分が来た理由などを彼にとっても母国語でない英語で
説明してました。携帯でも私達と会えた事、これからの
指示を仰いでいるところを見るとやはり雑用のアシスタ
ントですかねえ〜。

軽く自己紹介して彼の車でホテルに向かう事になりまし
た。 確かにホテルはとても場違いな場所にありました
。さしずめ閑静な住宅地と学生寮のようなアパートに
はさまれた裏通りにあり、入り口もホテルとはとても
分からない
。ブザーをならしてカギを開けてもらうと
初老の男性が少々赤ら顔で、登場。アシスタント君は彼
とチェコ語で我々のチェックイン手続き進めてくれました。パスポートの提示、それに荷物の一件など 。

それがすむと彼は「先に来ている日本人達は飲みに
行っている」と言うや否や「明日ね」と足早に去って行きました。

な〜んでそんなに焦って帰るの?
疑いたくなる程の早さで。

その感じは、
「このホテルってなんかマズいの?
夜中になると恐いものでもでるの?」
「これから盗賊の一味でもやってくるの? 
そいつらに俺達を売ったの?」
っていう感じ。

分かりますか〜?よくTVドラマにもあるでしょ。
さしずめドラマならここで大悪人が刀でも持って
『ムフフ、罠にかかったなバカめ。
貴様も今宵限りよ』
なんて 出てくるんでしょうがね。

そうこうしていると先発隊の皆さん達がホテルに戻って
来ました。そこで今帰ったチェコ人がアルバイトなどで
はなくれっきとしたチェコ側のコ−ディネ−ターだとい
う事が判明。 あちらの方の名前の発音の難しさも手伝っ
て彼につけられたニックネームはなんと
  ジャジャ〜ン! 
ヒロシ!でした。

(全国のひろしさんごめんなさい)
余りにも納得のいく、ニックネームとはかくあるべき
ですね〜。

彼の名前は御当地では割にポピュラーな男性の名前。
でも、太郎、や 一郎ではないんですよ。
どうしてもヒロシです。しかもカタカナでね。
彼のキャラ的にも何となく子供向けアニメマンガに出て
くるちょっと頼り無いけどいいやつで、ガキ大将とは
仲がいいくせに 無理難題を押し付けられて困っている、
眼鏡をかけたあの、アニメキャライメージなんですよ。
まさしく!

御本人もお人好しで、頼りにならないけど、憎めない奴
だってことが先発隊の皆さんの証言で判明。

何はともあれ明日から録音仕事なので今宵はこの辺でと
解散 。「あ〜〜ア 下着の替えも、パジャマもないし」
と、途方にくれつつ部屋へ。しかも日本のホテルのよう
に寝着物も洗面具も一切ない。幸い 洗面道具は別の
手持ち鞄に入れていたので歯は磨けましたが、あとは
着の身着のままままベットへ。

しかしこのベット、西洋人のでかい体には明らかな
小っちゃい。私の体すら足の先が出そうなんですから。

そんな訳で着てるのもそのままだしさしずめエコノミーが ビジネスクラスに変わったような、そんな具合でしたが、旅の疲れから割にぐっすり寝れた様な...。

さて、翌朝。いよいよ仕事です。しかも朝から。
日本では考えられませんよね。
朝9時からレコーディング。 ???
明らかに、まちがいいなく 眠い!!!

ホテルからの移動にはなんと路面電車と地下鉄。でも
これは なかなか良かった。街を体感できたというか、
プラハに居るって感じが掴めました。それにしても
マクドナルドが街中至る所にあるんですよ。

スタジオはというとなんとも変な通りにありました。

プラハという街はその景観を重んじているので
簡単に建物を建てたり  
      建て直したりできない


らしいのですが
(だからあのヨーロッパな 雰囲気が保たれるんですね)

その通りというのは目抜き通りを1本脇に入ったところ
で、まず角からポルノショップ、キャバレー、××× がなん軒かあり、すると
  突然ドアマンやVIPをまもるボディガード
らが沢山いる高級ホテルが並んでいたりして???

で、その先になんとも古い建物の2Fにスタジオはありま
した。いまでも使われているというそのスタジオは何と
1943年から稼動しているそうで、(第二次世界大戦中
からですねネ) 昨日もオーケストラが録音してたとか。
楽器がこともなげに散らかってました。唖然。

(ペトルフというグランドピアノが2台 ハープシコード
、ローズもありましたっけ、スタジオの奥にある
ティンパニの後ろには先日なくなったアメリカ映画音楽
の巨匠エルマー・バーンスタインの写真とサインが
貼ってありました。3年前にここに来たそうです)

      スタジオ?物置き?
みたいな感じすら受けましたね。

でも暫くいるとなんともあったかい、楽な場所に思いは
変わって来ました。むしろこの感じのリラックスして
音がだせそうな、そんな感じ。 Easy ~て感じですね。

スタジオ付きのエンジニアのヤンさんも50歳ぐらいの
やさしくてとってもおだやかな方でこのスタジオと
もはや一体となっているような人でした。

すると、スタジオの中からバイオリンの音がするんです
よ。ベートベンだったかな?バイオリン協奏曲の
カデンツアの部分らしきものを弾きながら。
どうも歩き回りながらおとを確認しながら...
でも、その音色はすばらしく、音も太くてね。

近付いてみると、な〜んと
   ヒロシでは あ〜りませんか!?


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