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更新年月日 11.09.21
まえがき

第一章
日本の道徳


第二章
教育の変遷


第三章
世界の宗教と道徳


第四章
修行のすすめ


あとがき

楽譜

参考文献
Summary
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そうだそうだと 喜んで メモする本や 記事の数々

このメモ書きは、読書感想文のようなものです。著者の意図するところと多少の違いがあるかも知れませんが、お許し下さい。なお詳細については原典をご覧下さい。
「年収300万円時代を生き抜く経済学 −給料半減が現実化する社会で「豊かな」ライフスタイルを確立する! 」
 (森永卓郎著 株式会社光文社 2003年5月25日 9刷発行)
 お金持ちの人たちが豪邸に住んだり、高級車に乗ったり、高級料亭で食事するのに付き合ったことがある。しかし「だからどうなの」といつも思ってしまう。弱肉強食の市場原理という自分の利益しか考えない、カネの亡者たちに、支配されているようになってしまった。せめて「負け組」になる人だけでも、人としての心を失わずに手をたずさえて欲しい。(あとがき より)

質素で優雅な英国流生活
(AERA ’03,3,24 編集部 向井 香)
イギリス人は、かつて世界の七つの海を制覇し、大英帝国の輝かしい繁栄を経験しています。その後2回の世界大戦を体験して、繁栄という舞台からうまく降りて、足りるということを知ったようです。
余計なものをそぎ落とし、シンプルライフに「善なる状態」という理想を求めたと云えるでしょう。

自然保護を貫く哲学
(朝日新聞03,12,30 元中米コスタリカ大統領ロドリゴ・カラソ氏)
「自然を破壊するのは無知と欲。今は材木ではなく空気を世界に送り出しています。収入は減ったが、選択は正しかった」とカラソ氏は笑う。「平和を望むなら、平和をおぜん立てしなければならない。
だれもが人類の一員であると互いに自覚するところから平和は生まれます。教育はそのためにある」(特派員メモ 伊藤千尋氏)  

 
修行
少欲知足
小泉首相が国会審議のなかで、幸福感についての質問に「少欲知足」と答えたといわれています。素直に歓迎いたします。
なお欲をいえば、教育基本法の見直しに、この思想を生かしていただけたら、もっと良いと思います。(スマイル草)

「テロに屈するな」という呪文(04.4.22 朝日新聞 社説 )
・・・・。このスローガンを掲げてブッシュ政権が実際にやったのは、敵対勢力をしゃにむにたたくことだった。その結果起きたのは、むしろ暴力の拡散だった。・・・・。このスローガンは、現実の複雑さから目をそらし、思考停止のまま人々を危険な賭けに引き込む呪文のように響く。・・・・。問われているのは、いかにテロの連鎖を防ぐかという知恵である。

国境 (04.5.7 朝日新聞夕刊 窓:論説委員室から)
・・・・。地球上から国境がきえつつあると言われるが、一方で宗教や民族を核にした排他主義はますます幅をきかせている。「私たち」は「欧州人」や「グローバル化」という観念によってどんどん膨らむのに、別な様々なアイデンティティーによってずたずたに分割されてもいく。意見の違う人を「反日分子」と切り捨てて、日本人を細分化する人さえいる。「私たち」の迷走はとどまるところを知らない。

 
仏大統領が虐待を批判(04.5.10 朝日新聞夕刊)
 シラク仏大統領は9日、パリを訪問したブレア英首相とともに大統領府で若者400人との対話集会に出席し、イラク人虐待問題について 「他人を辱めるほど、より攻撃的な反発をうける」と批判。
さらに「人に敬意を払うことが発展と平和のカギ」と述べた。

神は二度死んだ(04.5.18 朝日新聞  梅原 猛)
 道徳を失っているのは動機なき殺人を行う青少年のみではない。政治家も官僚も学者も芸術家も宗教心をさらさらもたず、道徳すらほとんど失いかけているのである。・・・・道徳の崩壊といわねばなるまい。・・・・・。私は、小泉八雲が口をきわめて礼賛した日本人の精神の美しさを取り戻すには、第一の神の殺害(明治維新の廃仏毀釈等)以前の日本人の道徳を取り戻さねばならないと思う。

民主主義道徳の創造(04.6.15 朝日新聞  梅原 猛)
 戦後60年間、日本人は大変重要なことをおろそかにしていたように思われる。それは平和憲法と対をなす新しい道徳を創造することである。・・・日本人は自らの手によって教育勅語に代わるべき新しい道徳を作るべきであったと思うが、政府はそのような意思をまったく示さず・・・・・・。

菅氏、自分見つめ直しに四国巡礼(04.7.16 朝日新聞)
 民主党の菅直人前代表が15日、徳島県鳴門市の四国霊場1番札所霊山寺から遍路を始めた。すげ笠に白衣、頭も短く刈り上げた。徒歩で10日間かけ、一人で高知県の室戸岬をめざす。「これまで後ろを振り返らずに走り続けてきた。今後、何をするにしても、その前に一度立ち止まって、自分を見つめ直したかった」(菅氏)

「足るを知る」 (中野孝次著 朝日文庫 2004.7.30 第1刷発行)
 足るを知るとは、あれも欲しいこれも欲しいとむやみに物欲をつのらせることの反対で、衣食住すべてにおいて人が生きてゆくに必要なだけのものがあればそれでよしとし、物欲に心を労せず、心をそれ以外のもっとたのしくなることに使うようにすることだ。
  知足者富 (足るを知る者は富む)。 ともに外なる価値(名声・財産・収入・地位など)を大切にするのではなく、そういうものは生活に必要なだけあればよしとし、それよりもはるかに大切な、わがいのちの充実のためにもっぱら生きよ、と老子は言っているのだ。

「生き方」(稲盛和夫著 サンマーク出版 2004.8.10 初版発行
                         2004.8.20 第二刷発行)
 まだ心身ともに成長過程にある少年期にこそ、「人間としてどう生きるべきか」を学び、じっくりと考える機会を与えることが必要なのではないでしょうか。
 心を磨くために必要な「六つの精進」
1.だれにも負けない努力をする
2.謙虚にして驕らず
3.反省ある日々を送る
4.生きていることに感謝する
5.善行・利他行を積む
6.感性的な悩みをしない
  人間の飽くなき欲望をベースに際限なく成長と消費を求めるやり方を改めないかぎり、有限な地球資源やエネルギーが枯渇するだけでなく、地球環境そのものが破壊されかねないからです。

「天声人語」(2004.9.19 朝日新聞)
パラリンピック・アテネ大会が開幕した。
「己に勝つことは、すべての勝利の中で最初の、そして最高のものだ」。
国際パラリンピック委員会の会長は、開会式のあいさつで、ギリシャの哲人デモクリストの言葉を引いた。様々な障害を克服して、この地に集まった人たちへの歓迎と励ましなのだろう。

「私の200万円」 (2004.9.30 朝日新聞 丸山晴美 節約アドバイ ザー)
 独立した最初の年は仕事もほとんどなく、年収200万円弱になってしまいました。でも「私には節約がある」とその状況をむしろ楽しめるようになり、その経験が現在の活動にもプラスに働いています。私を変えてくれた節約に、本当に感謝しています。これからも、たくさんの方に節約の楽しさや大切さを明るく伝えていきたいと思います。

 
「天声人語」(2004.10.15  朝日新聞)
著書「わが安売り哲学」(中内功)の出た1969年から(ダイエーは)全国へ多店舗展開を始め、翌年売り上げ1千億円を突破、72年には小売り売り上げ日本一になった。・・・・・。中内氏、そしてダイエーの歩みを振り返ると、戦後日本の「欲望」の起伏と曲折がまざまざと見えてくる。疲弊して再生の道を探る今の姿に、ひとしお苦しみを感じるのはそのせいだろう。

 
「旅で確かめたかったこと」(2004.11.14 朝日新聞 TVダイアリー
 辛坊治郎:読売テレビ解説委員)
 私には一つの信念がある。それは、人類や宗教や民族が違っても、人は人であり、そんなに違わないというものだ。・・・・。
 旅に出たきっかけは民俗学の教授のひと言だった。「愛想笑いの文化があるのは、東アジアだけである」   ・・・・・。
旅に出て、結論はすぐに出た。文化によって多少の差はあるが、コミュニケーションの基本は柔らかな笑顔であり、それは異邦人にもふんだんに向けられるものだった。・・・・・。
 人々の願いも、万国共通だ。

きょう冬至(2004.12.21 朝日新聞 素粒子)
 < 足るを知る 身のしあわせの 柚子湯かな > 石井紅洋
 
私欲追っている場合か(2005.1.15 朝日新聞 中村敦夫)
 成長の前提である資源が枯渇し、残りものを奪い合う戦争がどんどん激化している。・・・・・・・・
 「経済成長」という古い信仰を捨て、新しい価値観やライフスタイルを提示し、それを積極的に制度化すべき時がきている。政治家はすばやく動かねばならない。私欲が政治参加の動機である人々に、この巨大なテーマが扱えるだろうか。
 
いま、大学生たちになぜか「孤独学」がウケる理由
  (2005,2,18 週刊朝日 P.136〜137 )
 「気後れから数ヶ月誰とも会えず、寂しさからうつ状態になりました。
そんなとき、ふと見上げた夕日がとてもきれいで、急に一人でいることがつらくなくなったんです。ロンリネスがソリテュードに変わった瞬間でした。それ以来、一人の時間をつくることで勇気やアイデアがわいてくることに気づきました」・・創造学園大学 客員教授 津田和寿澄
 日本では「孤独」という言葉は「寂しい」「独りぼっち」といった悪いイメージでとらえられてきた。英語ではこうした孤独を「ロンリネス」と呼ぶのに対し、自ら進んで一人になる孤独を肯定的な概念として、「ソリテュード」と呼んで区別している。・・・週刊朝日 小泉耕平

  loneliness ; さびしさ、寂寞、心ぼそさ、
   in solitude ; ひとりで  ・・・・・・・・・・・注(スマイル草)

若く老いる秘訣とは(2005.2.12 朝日新聞 日野原重明)
 山口県光市の新春特別文化講演会で、私はこんなことを話しました・・・。人はほほ笑む顔を習慣的に作るように努めれば、美しい笑い顔が自然と作られます。ほほ笑む顔は誰でも一番美しい顔なのですと申し上げました。

真・善・美を金融の世界に求めて(2005.3.19 朝日新聞 be
            グッドバンカー社長 筑紫みずえさん) 
 一連の企業の不祥事を反面教師に、日本でも問われ始めた企業の社会的責任。何も新しいことではない。
「企業だって、人だって、後の世に残すことができるのは真善美だけ」そう信じてやまない。・・・・
「ちょっと高くても、環境に優しい石鹸を買う人がいる。金融の世界にも、そんな商品があったらと思う人は必ずいる」・・・・・
 99年夏。ファンドは産声を上げる。6ヶ月で2千億円を売った。

絵本に描く教育基本法(2005.5.2 朝日新聞 編集委員 氏岡真弓)
 「変えるという前に、まず読んでみませんか」。そんな思いを込め、教育基本法を暮らしの言葉で表現する絵本を2人の女性が出版した。
「11の約束 えほん 教育基本法」 ほるぷ出版03-5684-8871
     伊藤美好・池田香代子著 沢田としき絵 
 今の学校や教育の状況に不安を感じている人が「基本法を変えればすべてよくなる」と聞いて、法を読む前に、なるほど、とうなずいてしまうのが怖いと思った」と2人。 

アインシュタインのつぶやき(2005.5.8 朝日新聞 be on Sunday)
 ユダヤ人であるアインシュタインは小学生のころ、ユダヤ教に熱中した時期がある。しかし、「聖書の教えが科学的事実と合わないことを知ったとき、突然にさめた」という。一方で、ユダヤ教やキリスト教とは違う「宗教的感覚」は強く持ち続けた。「宇宙的な宗教感情は、科学的研究のもっとも強く高貴な動機である」といっている。

外交に礼儀と謙譲の心を(2005.5.30 朝日新聞 論説主幹 若宮啓文)
 日本の近代化にも儒教は生きていた。明治〜大正期に多くの会社や銀行をつくり、日本資本主義の父とされる渋沢栄一は常々「論語と算盤」を口にした。商売にも利害打算だけでなく道徳が必要という戒めは、いま両国に必要な発想に違いない。・・・・「人情を理解し、己の欲せざる所はこれは人に施さず、いわゆる相愛忠恕の道をもって相交わるにあり」
 忠恕・・・ まごころとおもいやりがあること (広辞苑)

「生きて死ぬ智慧」(文・柳沢桂子 画・堀文子 2004.10.10 初版   小学館  心訳 般若心経 科学的解釈で美しい現代語に)
    あとがき より
 私たちは、自己と他者、自分と他のものという二元的な考え方に深入りしていきます。元来、自分と対象物という見方をするところに執着が生まれ、欲の原因になります。
 私たちは原子からできています。・・・・・。一面の原子の飛び交っている空間の中に、ところどころ原子が密に存在するところがあるだけです。  あなたもありません。私もありません。けれどもそれはそこに存在するのです。物も原子の濃淡でしかありませんから、それにとらわれることもありません。

    
仏教の道徳(2005.6.21. 朝日新聞 梅原猛)
 私は現在の日本人の道徳的退廃を深く憂慮するものである。日本人の心情を千年以上培ってきた仏教の道徳を想起すべきであろう。
仏教の道徳には十善戒と六波羅蜜がある。
 (六波羅密のなかで)布施、忍辱(にんにく)とともに大乗仏教が重視するのは精進の徳である。精進というのは努力とは多少意味が違う。それは欲望を抑え、心を整えて一心不乱に仕事に励むことである。戦前の小学校には薪を背負って本を読む二宮尊徳の銅像が立てられていた。
知床の自然 世界遺産(天声人語 2005.7.20  朝日新聞 )
 ユネスコ(国連教育科学文化機関)を設立するための会議は、第二次世界大戦が終結した60年前の秋に、ロンドンで開かれた。
アトリー英首相は、演説の中で、「戦争は人の心の中で生まれるもの」と述べた。これがユネスコ憲章の全文の有名な一節となった。
「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければならない」。戦争を繰り返さないため、世界の各国は互いをよく知る必要がある、との反省が込められている。

戦争へとなだれ込んでいった時代(素粒子 2005.8.13 朝日新聞 )
戦争へとなだれ込んでいった時代、マスコミは「争って世論の先どりに狂奔した。なだれ現象的に俄然、民衆も熱狂する。あとは押せ押せである」と半藤一利さん。
 轍を踏むべからず、と自戒す。

「言葉の過不足」(朝日求人 2005.9.26 朝日新聞)
       美容ジャーナリスト 齋藤 薫
 ちなみに、日常的な決まり文句ほど長めに言う心がけも大切。ミスをした時は「すみません」で済ませずに、「本当に申し訳ございません。ご迷惑をおかけしました」と言葉を尽くす。「お疲れさま」と一言より、「どうもお疲れさまでした。暑かったでしょう」と前後に言葉を足せば、伝わる思いは何倍にもなるはず。
    
「母の言葉が原点」(2005.11.9 朝日新聞 )
       お天気キャスター 真壁京子さん
 子どものころ、不器用だった私に母は「みんなが1回で出来ることを、10回やってできるなら、あなたは10回挑戦すればいいのよ」と言いました。こんな母の言葉が、私の人生の原点かも知れません。

文化を貧しくする拝金主義(2006.1.4 朝日新聞 夕刊 新欲望論        脳科学者 茂木健一郎)
 もともと、文化を高度に発達させた人間の欲望の形は単純に割り切れるものではない。社会の誰もが金儲けに走るような、「欲望のモノカルチャー」ほど文化を貧困にすることはない。金では買えない快楽こそが真実や美へと人類を導くインスピレーションを与えてきたのである。

「男のための女性優先」(2006.2.18 朝日新聞 藤巻幸夫)
 ・・・やはりアメリカに赴任した経験が大きい。ちょっと道を譲るだけで、女性からチャーミングな笑顔と「サンキュー」の一言をもらえる快感に、目覚めてしまったのである。・・・・・。まずは形から入って、無理やりにでもレディーファーストを実践してみて欲しい。女性からの笑顔や感謝の言葉が、あなたに必ずや心の余裕を与えてくれるはずだ。
 ついでながら、これで日本女性もますますきれいになると思う。

「コミュニケーションで大切なのは」(2006 春 NHK ためしてガッテン  鈴木史朗
 私はね、いつも4つのキーワードを大切にしているんです。「明」「優」「美」「誠」。人はまず、明るいものに心が引かれますね。だから明るく! そして「優」は、優しさを持つということ。「美」は心の美しさ。また、話す相手に失礼の無いように外見に気を使うことも大切です。「誠」は、相手に誠実であることですね。

「江戸しぐさ」(2006.4.5 朝日新聞 越川禮子)
 百万都市・江戸は、言葉も習慣も異なる人々が全国から集まった異文化のるつぼでした。当然おこるあつれきやトラブルを未然に防ぎ、人々が安心して暮らせるように、江戸町方のリーダーたちは様々な手立てを工夫しました。
その一つが「江戸しぐさ」です。・・・・「肩引き」、「傘かしげ」など
すぐにできて、見ている方も気持ちよい小さなよいこと、「江戸しぐさ」
現代でも、グローバルスタンダードとして立派に通じると思いませんか?

「道徳など精神論の重視を評価」(2006.5.11 朝日新聞 吉川稲美)
 個人の自由を強調する現行法のもとで育った世代は「公の精神」が薄れ、価値判断の基準が分からず、子どもたちに何を教えていいか分からなくなっている。だから、「公共の精神を尊ぶ」ことや「道徳心を培う」ことなど、改正案が精神論を重んじている点はよかった。
 改正案には「生涯学習」の理念もうたわれており、大人も自分を培っていかなければならない。

「大人の味」(2006.10.9 朝日新聞 CM天気図 天野祐吉)
 ・・・いまの世の中、大人といえる人が少なくなってしまったんじゃないだろうか。気持ちを若くもつのはいいし、昔はよかったなんていうつもりはないが、ものの見方や考え方に、大人らしいゆとりとか落ち着きとか気くばりとかが、どんどんなくなっているような気がする。・・・・

「わたしの教育再生」(2006.11.10 朝日新聞夕刊 塩川正十郎)
 今の殺伐とした日本を変えるのに一番簡単なのは、慈悲の心と武士道の倫理を取り戻し、生かすことや。それができたら、教育基本法の改正なんていらんのや。

 
シュミット元西ドイツ首相に聞く(2006.12.5 朝日新聞)
 「私は楽観主義でも悲観主義でもない。道徳的なものに価値を置く一人の現実主義者だ」といった言葉を、さて、今の日本の政治家たちの何人の口から聞けるだろうか。

「江戸しぐさ」(2007.3.13 朝日新聞 あの人とこんな話 
         越川禮子)
 江戸しぐさにある「こぶし腰浮かせ」は、乗り合いの船などで後から乗り込んできた人のために、みんながこぶし一つ分腰を浮かせて詰め、席を譲ろうという教え。
「うかつあやまり」は足を踏んだほうだけでなく、踏まれたほうもこちらこそうっかりしてと謝る姿勢。言葉の的確さにイキな文化の薫りがする。

「ニッポン人脈記」(2007.3.16 朝日新聞夕刊 城内実)
 「昔はお互い助け合う和の精神がありました。今は、やったもん勝ち、自分さえよければという風潮です。行き過ぎた個人主義。
アメリカのまねをしすぎなんです。

「国家の品格」藤原正彦 新潮新書141  2005.11.20 発行
                          2007.2.5.   42刷    品格ある国家の指標
1.独立不羈  自らの意思に従って行動のできる独立国
2.高い道徳  日本人のDNAに染みついているかの如き
          道徳心が戦後少しずつ傷つけられ、最近では
          市場経済によりはびこった金銭至上主義に、
          徹底的に痛めつけられています。
3.美しい田園 美しい田園が保たれているということは、
          金銭市場主義に冒されていない、美しい
          情緒がその国に存在する証拠です。
4.天才の輩出 学問、文化、芸術などで、天才が輩出して
           いることです。
 日本人一人一人が美しい情緒と形を身につけ、品格ある
国家を保つことは、日本人として生まれた真の意味であり、
人類への責務と思うのです。                              

「日々是修行」(2007.4.5 朝日新聞 佐々木 閑 )
 はるか昔、遠いインドの地でお釈迦様がおつくりになった仏教の本当の姿はどうであったか、探求するうちに核心が見えてきたのだ。それは一言で言えば「修行」である。誠実に勤め励むことに人生の価値を見出す。それが仏教の本義である。


「人を恨み、仕返しをしてはいけない」(2007.5.26 朝日新聞 浄土真宗本願寺派・大谷門主 )
 「寛容を説く宗教から、非寛容な原理主義者が急増しているのはなぜか」
 「一部に富が集中し、多くは社会の隅で暮らす。原理主義の台頭は、そうした社会の不均衡も原因だ」
 そうした議論のなかで大谷門主は、釈尊の言葉とされる
「怨みに報いるに怨みを以てしたならば、ついに怨みの息むことがない」
を紹介し、仏教の「非暴力」思想を強調。

「ナイトスタンド仏教徒(日々是修行)」 (2007.6.14 朝日新聞 
 佐々木 閑
・・・・ある程度修行のテクニックを学んだ後は、自分一人で修行生活に入る。
 仕事が終わって家に帰り、晩ご飯のあと一息ついたら、書斎や寝室でナイトスタンドをつけ、一人坐って瞑想する。日々の生活の中、「修行」というものが自然に、無理なく取り入れられている。
「ナイトスタンド仏教徒」−−−アメリカを中心に世界へと広がりつつある、新しい仏教徒たちの呼び名である。

「天声人語」(2007.9.21 朝日新聞 )
 公共心や品格は、生涯を通じて育み、磨くものだ。大事な子供時代は、成長に応じて親や教師が範を垂れ、助言し、人格の離陸を見守る。そういう丁寧なやりとりが要る。検定教科書で教え込み、一律に評価するのは見当違いだろう。

「日々是修行・少しずつでもよい方向に」(2007.10.11朝日新聞)
 佐々木 閑
 たとえ最終ゴールに到達して「悟り」を開くことは無理にしても、昨日より今日、今日よりは明日と、誰もが着実に先へ進むことのできる、天下の公道である。そこには仏教特有の清々しさがある。

「通じ合えば化ける」(2008.5.10 朝日新聞夕刊)
 歴史問題の火種はくすぶるし、ギョーザ事件やチベット問題など、日本人の中国を見る目は厳しい。福田首相は7日、胡錦濤国家主席との共同記者会見で「政府や首脳同士の理解だけでは充分でない。支える国民が互いに理解し、信頼しうる関係になるか、が極めて大事」と訴えた。

「日々是修行・精神集中の効用を生かせ」(2008.9.11朝日新聞夕刊)   佐々木 閑
私は、このコラムを通じて、仏教を現代に生かす方法をあれこれ考えているが、まず第一に挙げたいのが、精神集中の効用である。
別に、足を組んで座禅しろと言うのではない。じっと一つのことを考え続ける時間がどれほど大切か、再認識すべきだと言っているのである。
新たなものを創造し、奥行きのある価値観を持ち、味わいのある人生を生きる、そういう人が増えれば日本はもっと元気になる。そのための促進剤として、「一つのことを徹底的に考える習慣」を皆で定着させていくことが必要だ。

 明かり探る場「坊主バー」(2008.11.21朝日新聞夕刊)
                         釈 源光
「いつの世も人は欲を抱くという煩悩から離れられない。でも、欲のありようというのは、出会いを通して変わるんや。価値観がバラバラになった世の中やからこそ、それぞれの人生の明かりを探る場にしたいね」       
 心の中の ともし火・灯り・灯明などの意味? 注(スマイル草)       

 うたの旅人  (2008.11.22 朝日新聞)      南こうせつ
自分らしく生きられることが幸せなのだと、今は大分県の海辺で暮らし畑を耕す。南さんは思う。
 「金をもうけて高級車に乗るのがアメリカンドリームなら、「家は漏らぬほど」という「茶の湯」の価値観に、日本人のプライドがある。
「神田川」に歌われた風景は日本人の美意識の原点だから、誰もが共感し、時を超えて歌ってくれるのではないか」

「僕は未熟、修行しないと」(2008.12.6 朝日新聞)
  俳優 平野勇樹  (ライター・尾崎由美) TVフェイス
倉本聡明脚本の{風のガーデン」(フジ系)でドラマデビュー。
演じるのは、養蜂の仕事をする青年、修。
「修行」という言葉を何度か口にした。幼い頃から役者にあこがれ、高校卒業後、本格的に志すには「どこかで修行しないと」。「18歳で極寒の地へ行くとどうなるだろう・・・・と、富良野塾へ。鍛錬や精進が好きなんです」  

日々是修行・言葉を磨く=自身を磨く(2008.12.18 朝日新聞夕刊)      佐々木 閑
 優しく正しい心を持っている人の言葉は優しく正しい。それはそうだろう。だが仏教が主張するのは、「今現在、粗暴な心に支配されている人でも、優しくて正しい言葉を使うよう努力し続ければ、やがて自分の中に優しく正しい心が生まれてくる」ということなのだ。自分の言葉を自分でコントロールしていくことが、そのまま修行になるといっているのである。

          
「オバマ米大統領就任演説」より (2009.1.21 朝日新聞夕刊)
世界のあらゆる所から集められたすべての言語と文化に形作られたのが私たちだ。
私たちは、南北戦争と人種隔離という苦しい経験をし、その暗い歴史の一章から、より強く、より結束した形で抜け出した。それがゆえに、我々は信ずる。
 古い憎悪はいつか過ぎ去ることを。
 種族的な環境は間もなく消え去ることを。
 世界がより小さくなるにつれて、共通の人間性が姿を現すことを。
そして、アメリカは、新たな平和の時代を導く役割を果たさなければならないことを。 
We are shaped by every language and culture, drawn from every end of this Earth; and because we have tasted the bitter swill of civil war and seguregation, and emerged from that dark chapter stronger and more united, we can not help but believe that the old hatreds shall someday pass; that the lines of tribe shall soon dissolve; that as the world grows smaller, our common humanity shall reveal itself; and that America must play its role in ushering in a new era of peace.

「自分から少し変わってみる。まわりが少し変わってくる。」
 (2009.1.23 朝日新聞 全面広告  UR都市機構)
 誰かにあいさつされると、今度は誰かにあいさつしたくなる。人の気持ちって、そうやって次から次へと共鳴していくものかもしれません。・・・・・・無関心という静まり返った水面に前向きな気持ちを一滴でも垂らしてあげることでそれは波紋となり、まわりの人にもゆっくりと伝わっていくものです。
 自分から「おはよう」と言ってみよう。

 
日々是修行・釈迦の遺言は二本立て(2009.2.19 朝日新聞夕刊)  佐々木 閑
 釈迦は遺言を残している。「私が死んだ後の拠り所は二つある。一つはお前たち自身。そしてもう一つは私の教えである」と言った。拠り所は、自分自身と釈迦の教え。つまり、釈迦の教えを土台にしながら、自分でしっかり考えて行動せよ、というのである。
 「立派な教え」 と 「たゆまぬ自己改良」
 釈迦の教えをもとに、独自の工夫や発想で「自分の修行」を見いだし、実践しなければならない。

 
IC NEWS No.118 相馬雪香名誉会長を偲んで
  イエンツ・ウイルヘルム(ノルウエー)
フランク・ブックマン博士(MRA提唱者)は、「人間の(持っている通常の)知恵では立ち行かない(ことが多い)。(”静かな時間”を持って) 静かに心の声に耳を傾けることで、より高い智慧とつながることができる。このやり方でのみ人類は未来に続く最善の道を見出すことができる」としばしば言われたのです。

あめはれくもり 美しいものに感動する (2009.4.26 朝日新聞)
    雁屋 哲
シュタイナー・スクールでは心を豊かにすることを大事にします。美しいものに感動する。自分で美しいものをつくろうとする。他人を尊重し、傷つけない。物欲・名誉欲にとらわれない。自分を成長するための努力を死ぬまで続ける。

5歳が秘めた我慢の心(2009.7.23 朝日新聞 ひととき 杉崎由佳)
幼稚園から、夏祭りのお便りを5歳の娘がもらってきた。縁日で売られるお菓子、アクセサリーなどが色とりどりに描かれている。・・・・・お兄ちゃんたちは「たまには買ってあげたほうがいい」といい、お友達は「うちは1個しか買わないよ」という。迷ったあげく、娘に
「どうする?」ときいてみると、「私も1個しか買わないよ」と答えた。
「ことみはね、心の中に我慢する心を持っているから」というではないか。・・・・・これからも、欲しい物は我慢することが多いかもしれない。でも、もっと大切なものを娘から教えてもらったと思った。

「禅、シンプル生活のすすめ」 桝野俊明 三笠書房
私たちは、物事がうまくいかないとき、「何かが足りない」と思ってしまいがちです。でも、今の状況を変えたいなら、何かを「得る」よりもまず「手放す」ことが先。禅的生活の基本は、ここにあります。
執着を捨てる。思い込みを捨てる。持ち物を減らす。シンプルに生きるとは、心や体の荷物を捨てることでもあります。

 
「心のおしゃれ 3項目」(2009.8.7 地域新聞 田中信生
  (米沢興譲教会主任牧師))
1. シンプル : (欲を出さない)
2. ユニーク :  (誰かと比べず、あるがままの自分を認める)
3. ハーモニー: (自分が感動して生きることで人間関係が豊か
           になる)

大企業の経営姿勢を巡る亀井氏の発言(2009.10.7 朝日新聞)
「人間を、自分たちが利益を得るための道具としか考えないような風潮あり、社会の風潮もそうなる。人間関係がばらばらになり、家族という助け合いの核も崩壊していっちゃう。改革と称する極端な市場原理、市場主義が始まって以来、家族の崩壊、家族間の殺し合いが増えてきた。そういう風潮をつくったという意味で、(経団連)に責任があると言った」
     (6日、閣議後の記者会見で)

「居場所と出番のある社会・支え合って生きていく社会」
 鳩山首相の所信表明演説(2009.10.26 朝日新聞)
私は国、地方、そして国民が一体となり、すべての人々が互いの存在をかけがえのないものだと感じあえる日本を実現するために、
また、一人ひとりが「居場所と出番」を見いだすことのできる「支え合って生きていく日本」を実現するために、その先頭に立って、全力で取り組んでまいります。

追憶の風景・新富町(東京)あきやまゆうとくたいし
朝日新聞(2010年5月18日夕刊
僕にとっては隅田川そのものが芸術。言い尽くせないほどの関東大震災・東京大空襲の悲劇と苦しみをにみこんで、それでも川は澄み、万人のために、、とうとうと流れる。
 今度、東京スカイツリーができて地元が元気になればうれしいいよね。あの塔に、僕は慰霊の心を感じるんだ。その下を隅田川が流れていく。川のように、澄んで澄んで澄み切った心。人間も、芸術もそうありたい。

2010.6.9 朝日新聞 1面 奇兵隊なぞらえ庶民派PR
奇兵隊内閣、草の根の政治ー。山口県宇部市出身の菅直人首相は8日の会見で、菅内閣を幕末の志士、長州の高杉晋作がつくった「奇兵隊」になぞらえ、自らを「庶民派宰相」とアピールした。
 01年の代表辞任をきっかけに始めた四国の遍路は「53番札所まで来ている。しばらくは後に延ばし、官邸を中心にこれこそが修行の場だという覚悟だ」と決意を語った。
「シンプルに生きる」ドミニック・ローラ著、原秋子訳
2010.7.15第2刷発行褐カ冬社
 フランスで40万部のベストセラー
シンプル主義の第1条 
嫌なことは引き受けない
 まわりが望んでいるような自分ではなく、こうありたいと思う自分になるのです・
つつましさ:シンプルな生き方を受け入れ自ら「つつましさ」を選択すると、次第に人生が「豊か」に変わっていきます。

人生の贈りもの(2011.5.11朝日新聞夕刊)外山滋比古(英文学者)
雑誌を作っていて勉強もできない。知識不充分だという意識がいつもありました。それをカバーするには、自分の頭で考えるしかない。不思議に思ったら、自分で答えを考える。そんな習慣がつきました。考えることが一種の楽しみになりました

「シンプルライフ術」大原照子2002.3.10大和書房
第5章 もう、あれこれしない!心ゆたかな時間がなにより大切

「律」に学ぶ生き方の智慧 佐々木閑著 2011.4.20 新潮選書
私たちが一番頼りにできる生き甲斐とはなにか。・・・・・・・・それは「一生涯続けることのできる、自分の好きなこと」である。
やり続けていいることの成果が蓄積していって、はっきりした姿で現れてくるなら、喜びは倍増する。
もっと言うと、その成果が、自分の死んだあとも残る恒久的なものだと、なおさら満足感は深くなる。

「生きるレッスン」(2011.5.30 ほほえみから始めよう朝日新聞)
 明川哲也 創作家
・・・・・微笑みこそが本質になるだろう。愛は境界を越えるだろう。
あふれだす愛は花や鳥や虫や猫や人や空や時と交わり、赤ん坊の微笑みのように、こちらもあちらも関係なく、周囲を幸せにするだろう。
ああ、それなら、順番を逆にして、まずは微笑むことから始めてみよう。微笑んで微笑んで微笑みまくる日々。それ自体が表現で、それ自体が至福。


米国は例外主義捨てよ(2011.9.21朝日新聞 記者有論 
ニューヨーク支局   田中 光)
米国は「例外主義」的な考え方を捨てるべきだ。そして10年
「間」忘れていた他者を尊重する気持ちを取り戻して欲しい。
それこそがテロと戦う最大の武器になるはずだ。