上の図は半径1の単位円ですが、単位円は千九百八十七〜八十八年頃に全てがそろいました。 講談社ブルーバックの矢野健太郎訳補『現代数学百科』(千九百六十八年第一刷発行)の巻末の数学公式のところに載っている単位円にも sec と cosec の二つの部分が欠けています。 私が購入している『現代数学百科』はその第二十一刷で千九百八十一年発行のものですが、その時点においても改訂はされていません。数学関係の方が訳されたとすれば我々よりも先にこの二つが欠けていることに数学者は気づいていたはずです。しかし 我々の手で過去の大数学者のやり残していた部分をかれこれ二百年後になって埋めることができたのだとすれば我々としては非常に幸運でした。単位円の海外のページには全ての三角関数が載っていることを確認でき 、また表示方法は一部異なっていても結論は我々と同じものになっています。しかし我々とどちらが先に出したものなのかは明らかではありません。 このオンライン百科事典のWikipediaは二千一年一月十五日から英語版が開始されたと言うことですので、私たちが考えていた頃にはそれを参照したくとも参照することは到底不可能なことでもありました。

 上の問題に興味が持てた方は sec、cosec の証明方法でも考えてみてください。英文のページにも証明方法は載っていませんから・・・。

ヒント : sec は図からそのままで導き出せますが cosec は cot の証明方法と同様に三角関数の数ある公式の中の一つ(90゜- α)を含む公式を使うことで証明できます。 そう書いてしまうと証明方法の半分を紹介してしまったことにもなってしまいますが・・・・。その証明方法も荒さんが考えています。