キョウジ、いわゆるワンダラーの一人だ。ワンダラーはどこのチームにも属さない走り屋

のことを言う。いわゆる「一匹狼」のことだ。彼が乗るのはハチロクレビンGTV、圧倒的

な人気のハチロク、高値で取引されており、プレミアものは1000万以上もする代物と

なってしまった。安いのでタマが悪いのでも150万円、もはや走り屋の友から、走り屋

の憧れへと変貌してしまったハチロク、乗っているだけでヒーローなのだ。キョウジもそ

んな高いハチロクに魅せつけられた一人。決して速いとはいえないエンジン、だが面

白みはある。あのフィールはハチロク限定だ。もちろん130馬力以下のハチロクは首都

高ではドンガメだが、これをちょっといじるだけであっという間にハイパワー車に迫るポ

テンシャルを手に入れる事が出来るのだ。だが、ジョニーのやり方はとてもマイナーで、

普通は4A−Gにターボを付けたり、NOSをつけて直線で負けない仕様にしたり、スーチ

ャーで性能を上げる、そしてこだわりのNAチューンと、さまざまである。キョウジはその中

でもスピード重視のターボ、そしてNOSを付けパワーアップを図った。そんなキョウジが、

改めてNAチューンの大切さを学ぶいい機会となったバトルをすることになった。

「同じハチロク乗りか、いいだろう」

キョウジはバトルを受け入れた。相手は…

「誰だ?この辺のやつじゃなさそうだけど、でも見たことあるなあ。思い出せない」

一体誰?キョウジは必死で思い出そうとしたが、中々思い出せない。そして、ようやく思い

出した。

「そうだ、????系さんって人だ。名前が覚えやすいのに、何で思い出せないんだ?」

キョウジはようやく名前を思い出した。そう、????系さんだ。

そして、いつものカウントが開始された。

「3,2,1,GO!」

バトル開始!二台のハチロクのバトルだ!

最初に前にでたのは意外にも????系さんだった。NAチューンは普通後ろから攻めて、

じわじわと近づき相手のプレッシャーを上げ、ミスを待つ、そして抜いていく、これが典型的な

NA乗りの走りだが、????系さんはその常識を打ち破るような走りだった。

キョウジは後ろから攻めるということが少ないので、少々困惑しているようだ。だが、すぐ慣れ

て、いつもの「守り」から「攻め」にスイッチを切り替えた。だが、そのスイッチが入れ替わった

時、もうバトルは終了同然だった・・・。いきなりコーナーを凄いスピードで曲がりさるそのテク

ニック、これにより一気に差が開いた。その後もコーナー続きで、そのまま走り去ってしまった

のだ…。接戦を予想していたキョウジにとってはもう何がなんだか分からなくなっていた…。

あっさり勝負を決めた????系さんは満足して、そのままある会場に向かった。ハチロク最

強決定戦にだ。その大会はキョウジが向かう大会と同じだった。となると、再びバトルができる。

キョウジは仇をとることに決めた。でも、なぜあんな突っ込みが出来るのか?

それはNAということにある。ターボは普通立ち上がり重視、NAは突っ込み重視というのが普通

だ。だが、これが反対になるとどうなるか?しかもターボの吹けあがりが遅かったら…。NA独特

のフィールの勝利であり、本来の4A−Gの勝利だった。だが、この仇をとる事に決めたキョウジ、

二回目はどうなるのか…。



あっさり終わりすぎましたかな?もうちょっと内容が濃いと良かったんですけどね、手抜きだと思わ

ないで下さいね(笑)。今度はいよいよハチロク最強決定戦、勝者は一体誰?そして、仇を取ること

が出来るのか?