ヴィクトローラきこゆ


まず、最初に花嫁!バレリー博士という初老の男性の結婚式。
それを涙ながらに物かげから見つめる女性マーガレット。
「30年前にその場所には私がいるはずだったのよ!」
研究に生涯をささげると言っていたバレリーは今、美しい花嫁を手に入れ、かたや自分には何も無い。
「こんな世は消えておしまい!」と叫ぶ彼女。

そして、冷徹なビジネスマン。主人公のレーゼンビー。
仕事もできるし女性にもまめな彼だけれど、彼は「誰も愛していない」。

そんな彼は会議に向かう途中、森のなかで玉乗りをする娘に気をとられ事故を起こし、不思議な街で目覚めます。
そこは まるで異次元。
結婚の約束をしたまま帰らない彼を ずっとウエディングドレス姿で待つデザイナーや、夫と娘を亡くした思い出の中に生きるマダム、そして玉乗りをする娘、レラ。

パニックをおこすレーゼンビー。しかも街には危機がせまっているというのです!「まもなく、シティのやつらがきて、我々は閉じ込められ死にいたる」、そのためには「船」で脱出するしかない、と。

しかし、レーゼンビーは よそもののため船に乗る資格がありません。
船に乗るために、レーゼンビーはは「白いばらを赤いばらにかえる方法を見つけること」と課題を出されます

「異次元で死にたくは無い」とその方法を探すレーゼンビー。
けれど その方法は見つかりません。
しかし彼は昔、自分を愛してくれていた母のことや 他の大切なたくさんのことを思い出します。

そして、船の出発がもうまじかに迫ったころ・・・街で彼はレラに出会います。
「君はもうすぐ星へいってしまうんだね」というのですがレラは「私はいかないの」と言います。

彼女はサーカスにいた頃、片思いの青年がいました。その青年が美しいブランコ乗りの娘と結婚することを知り、思わずブランコに細工をし・・・けれどその日はブランコに乗ったのは彼で・・・。
レラはおちていく彼をボールに乗ったままただ見ていて・・・それ以来、彼女の足はボールからはなれなくなってしまったというのです。

彼の死に まだしばられている彼女にいレーゼンビーは「いっしょに星へいこう」と言います。
いつのまにか彼女に惹かれていたのです。
そしてくちづけの瞬間、レラのほおがばら色に変わったことで 彼は課題の答えにきづくのです。

レラをつれて、出発間際の船にかけつけるレーゼンビー。

ところがそのとき。
レーゼンビーの部下やらたくさんの人々が街になだれこんできます。
そこは 異次元ではなかったのです。
異次元に思えるくらいに様子が変わっていた理由は 冒頭にでた失恋した女性が「世界を消す」ために核ミサイルを発射するといって基地に立てこもっていたので、街の人たちが避難していたせいなのでした。
そして、かわりにそこに住み着いていたのは、森の奥深く隔離されていた精神療養所の人たちだったのです。

女性がつかまり、街はもとにもどります。
人々の生活ももとにもどり、レーゼンビーも再び仕事にもどります。
ただ・・・レーゼンビーは「誰も愛していない」冷徹なビジネスマンではなく やわらい心をとりもどしていました。彼はレラや街の人たちのもとに車を走らせてあいにいくのでした・・・。
女性がつかまり、街はもとにもどります。
人々の生活ももとにもどり、レーゼンビーも再び仕事にもどります。
ただ・・・レーゼンビーは「誰も愛していない」冷徹なビジネスマンではなく やわらい心をとりもどしていました。彼はレラや街の人たちのもとに車を走らせてあいにいくのでした・・・。
                       FIN

                  ブラウザを閉じておもどりください