2006年8月24日読了
秋田書店のフォアミセス11月号掲載予定の「ずっといっしょに」の参考資料として読みました。

アンリ菅野さんが子宮がんを克服するまでの闘病記です。

ジャズ歌手のアンリさん・・・お名前は知っていたのですが、詳しい経歴を見ようと調べてみたら・・・2000年の7月にお亡くなりになっているのですね。(享年51歳)
驚きました。
ご冥福をお祈りします。

この本は、「W期の癌を6ヶ月でぶっとばしたパワフル闘病記」となっています。出版は1999年6月ですので、出版後約1年で亡くなっているのですね。

アンリさんが癌の手術後、仕事を再開し、ニューヨークにいくところで この本は終わっています。
本の締めくくりはアンリさんの力強いメッセージです。

「自分は一番身近で、一番おもしろい小説。自分の生きる目的が、まだ見つかっていない人、しり込みしている人、面倒くさいと思っている人、できないと思っている人もたくさんいるだろう。でも、みんな持っているんですよ。気がついていないだけ。自分を信じてやること。信じれば可能性が広がる。まずは自分を信じる。あきらめない!
 昔は可能性が何もなくなってしまって、何もできないと思った時期があったけど、そうじゃない。その可能性を追求していくところに人生があるんじゃないかな。ただ寝て、楽をしていてもおもしろくない。ハードがあるから楽しさがある
それをバネに楽しい人生を過ごしましょう!
みんなもがんばって。楽しくなければ生きられないから。」

全編、ややテンションが高い感じに「癌と闘う」「私は負けない、あきらめない」と書いていたアンリさんはひょっとして自分の近い死を感じていたのでしょうか。
自分が癌にかかった原因を考え、箇条書きにまとめ・・・「ストレスのせい」「生活スタイルのせい」としていたのがなんだか悲しい気がしました。
今読んでいる癌の闘病記が「癌なんてなるときゃなる」というスタイルなので、アンリさんのまじめさやひたむきさが際立って感じました。

アンリさんの最後のメッセージを 最後に噛締めました。

「女ひとりがんと闘う」 アンリ菅野

女ひとりがんと闘う―4期のがんを6か月でぶっ飛ばした仰天パワフル闘病記