新建が発表した見解、声明、呼びかけ等

■ 全国幹事会 「東京・大阪中央郵便局庁舎の保存問題に関する声明」を発表 (新建築家技術者集団全国幹事会2009年3月15日)

■ 全国幹事会 「建築業界の裏金体質を一掃しよう」 (新建築家技術者集団全国幹事会2009年3月15日)

■「東京中央郵便局庁舎の保存問題」に関する見解を発表 (新建築家技術者集団東京支部幹事会2008年7月22日)

■建築とまちづくりの職能人の倫理に関するよびかけ (新建築家技術者集団 第26回大会決定 2007年11月24日)

■建築基準法改正による混乱の解決を求める声明(新建築家技術者集団全国常任幹事会2007年9月16日)

■構造設計偽造問題についての見解(新建築家技術者集団全国常任幹事会2005年12月20日)

■イラクへの武力攻撃に反対する(新建築家技術者集団全国幹事会2003年3月22日)

■都市再生関連法の施行にあたっての見解 (新建築家技術者集団全国常任幹事会 2002年5月26日)

■建築基準法等の改正案に反対する声明 (新建築家技術者集団全国常任幹事会 2002年5月26日)

■有事法制に反対する声明 (新建築家技術者集団全国常任幹事会 2002年5月26日)

■金融公庫廃止に強く反対する(2002.3.20 新建築家技術者集団全国幹事会)

■新建築家技術者集団第23回全国大会 特別決議

■設立30周年を迎えて 21世紀の持続可能な生活空間のために
(2000.9.16 新建築家技術者集団代表幹事)

憲法違反の戦争法(ガイドライン関連法)の発動を許さず、
あくまでも撤廃を求める声明(1999.5.25 新建築家技術者集団全国常任幹事会)

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イラクへの武力攻撃に反対する(新建築家技術者集団全国幹事会2003年3月22日)

 世界中の平和を願う声が大きくなる中で、アメリカは国連による合意を放棄し国際法を無視した無法なイラク攻撃を3月20日に開始しました。日本の政府は、戦争支持の理由を何一つ示さずアメリカの独断的攻撃を無条件に追認し、国際的にも恥ずべき主体性のない態度を示しています。
 日本はすでにイージス艦をインド洋に派遣しており、さらに支援を強化するため「イラク新法」なるものを検討する動きすら報道されています。
 フセイン独裁政権による人権侵害は許されないことです。それは世界の世論でただされなければなりません。しかし、それを理由にして武力で他国を侵略することにはいかなる道理もありません。戦争になれば、子どもや老人を含む多数の人々の命が奪われることは火を見るより明らかです。
 2月15日には世界の600以上の都市で1000万人以上の人が大規模な反戦のデモンストレーションを行いました。その後世界的に反戦の世論は拡大し、アメリカでもニューヨーク市を始め139都市で武力攻撃反対の決議が行われています。日本でも毎日新聞の3月3日の世論調査によれば、84%以上の人がイラクへの武力攻撃に反対しています。
 今アメリカの無法な武力攻撃を容認したら、朝鮮半島でもアメリカによる先制攻撃があり得ると北朝鮮が考えるのは当然と言えます。それは日本を含む極東アジアに緊張を激化させ新たな戦争の危機を誘発することにつながります。
 イラクへの武力攻撃はイラク国土内の問題だけではなく、日本の国土の先行きを左右する危険をはらんでいます。
 戦争は最大の環境破壊であり、人の命を奪う最大の人権侵害です。また、イラクは最古の文明発祥の地として全人類にとってかけがいのない多数の史跡を擁し、アメリカなどの武力はこれらの遺跡を壊滅させることが強く懸念されます。
 私達新建築家技術者集団は憲章に「建築とまちづくり、生活と文化、自由のために平和を守ろう」を掲げています。
 平和な世の中で、人々の豊かな生活空間の実現に努力する私達建築家技術者は、民族の自決権を無視し、強権力を背景にした武力攻撃には断固反対します。
 私達は、無法な戦争を直ちに中止することを求め、平和を願う多くの人々と連帯することをここに表明します。

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都市再生関連法の施行にあたっての見解 新建築家技術者集団全国常任幹事会 2002年5月26日

 都市再生特別措置法及び関連する都市再開発法等の改定(都市再生関連法)は、今年3月初旬に法案が国会に提出され、充分な検討や論議を行う余裕もなく強引に国会を通過、成立した。
 都市再生法の主な内容は、既にある小泉首相を本部長とする都市再生本部を法的に認知し、@都市再生緊急整備地域の政令による指定 A民間事業者が行う事業計画提案の国土交通大臣による認定制度の創設 B認定事業に対する無利子貸付などの金融支援等の恩典 C都市再生特別地区を定め、用途、容積率、斜線制限、日影規制について適用除外とする D民間事業者による地権者2/3以上の同意による都市計画提案を可能とする E都市計画、事業認可申請の期間短縮と迅速化 等である。また、関連法として都市再開発法改定では、@再開発施行者に民間再開発会社を加える A第2種市街地再開発の施行者にも民間再開発会社を加え土地収用権を付与する 等が改定された。これらの内容は、都市再生を先導する大規模プロジェクトを具体的に国が選定し、集中的、重点的推進を諮り、民間開発資本の自由な開発活動を保証し経済の活性化を図ろうというものである。

 都市再生関連法の問題点として、私達は次の諸点を指摘しておきたい。
 第1に、住民主体のまちづくりに逆行し、政府と大資本主導のバブル型都市開発が再び行われる。
・トップダウンによる緊急整備地区の指定は、自治体の都市マスタープランとの整合性が無視され、都市計画審議会に諮ることや公聴会の開催などの制度がなく、住民参加の制度を全く否定している。
・都市再生本部に財界、大資本から提案されている大規模開発計画(280を超える)の事業計画認定が念頭に置かれている。
・見かけ上の事業採算計画によって、バブル型の過大な床供給が行われ、再び日本経済に大きな打撃を与えることとなる。
 第2に、再開発事業の公共性を否定し、大手開発資本の利益だけを優先する制度改定である。
・民間会社に権限と資金を集中し、政府方針の絶対化によって再開発事業を推進する制度となっている。
・株式会社が施行者になることを可能にし、事業費の無利子貸付や債務保証制度など民間資本の開発活動に対して至れり尽くせりの内容となっている。
・第2種市街地再開発事業の施行者を民間開発会社が可能としたことは、土地の強制収用権限まで与えることを意味し、国民の財産権を脅かすものであり、憲法を侵害するまちづくり手法である。
第3に、再生特別地区を定め従来の都市計画の規制をはずし、地方自治体の権限外で民間事業者が勝手に開発計画を立案できる改定である。
・民間事業者が権利者の2/3以上の同意をもとに独自の提案権限を持つことにより、事実上地方自治体は民間業者に従属せざるを得なくなり、地域の総合的なまちづくりビジョンからかけ離れた大規模な開発事業が行われることとなる。
・開発周辺住民のくらしや環境を大規模に改変させるまちづくりが利益優先で行われる。
第4に、事業認可のスピード化は、住民の意見や環境に対する影響など充分な検討の機会を与えず、将来にわたって禍根を残す大規模開発が横行することとなる。
・民間事業者の都市計画の提案に対して6ヵ月、再開発事業認可申請は3ヵ月以内との法制化は、期間が短かすぎ住民の意見を聞く余裕はない。
・地方自治体は、環境や住民の意見を尊重するよりも、開発事業者の時間コストを優先して決定をおろさざるを得なくなる。

 こうした問題点を持つ都市再生法を活用した今後の大規模開発事業に対して、私達は強い懸念を持つものである。
 建設市場の拡大とそれによる経済活動の活性化を目的にした都市再生関連法は、人々の暮らしを脅かし、安全で快適に住み続けられるまちづくりの視点を欠く、政府と大資本主導の強権的まちづくり手法の容認が特徴である。
 都市再生法の施行にあたって、私達は、緊急整備地域の指定や特別地区の指定をする場合は、徹底した情報公開、地域住民の意見の尊重、地域や自然環境に対する影響等従来の都市計画手続きの後退を許さないことを求めていきたい。
 私達は、木造密集地域に対する住民主体の修復型まちづくりや、地域商店、地域産業の活性化を目指したまちづくり等の取り組みこそ真の「都市再生事業」と考える。
 地域住民、NPO、自治体で取り組まれているこれらのまちづくり活動に有効な法整備と支援策の充実こそ緊急で重要なことである。



建築基準法等の改正案に反対する声明 新建築家技術者集団全国常任幹事会 2002年5月26日

 現在国会で審議されている建築基準法、都市計画法などの改正案は21世紀の都市開発に重大な悪影響を与えかねない規制緩和措置などを内容としている。
 まず第1に、容積率などの大幅な規制緩和が行われる。容積率では商業地域で1300%まで、中高層住居専用地域でも500%までの緩和をはかる。また、第1種住居地域等で建ぺい率を80%まで緩和し、さらに、低層住居専用地域以外では日影測定高さをこれまでの4mに加えて6.5mへと緩和する。その他の規制緩和も含めて、これらの措置が既存の居住地環境に新たな大規模開発のきっかけを与えこれを後押し、その結果日照権侵害や町並み崩壊などで生活環境はさらに悪化する危険がある。
 第2に、総合設計制度の規制緩和の判断は、特定行政庁が許可、認定していたものもこれをなくし、建築確認手続きで済ませられるようにして手続きの簡略化をはかるとしている。この背後には、容積率などの緩和の可否に関する都市計画決定権者等の判断が遅すぎて投資の機会をのがす時間的なリスクを開発業者に負わせているとの考えがある。この簡略化により、総合設計制度に盛り込まれる一層の容積率緩和をともなう開発行為は、住民の生活に重大な影響を及ぼす場合でも手続きのプロセスを素通りし、住民の関与はますますしにくくなるだろう。自治体の建築審査会や開発審査会の機能が形骸化するおそれもある。
 第3に、都市再生の拠点では民間事業者等による「自由度の高い都市開発」を可能とする土地利用の仕組みをつくるとしている。この場合、地域の整備方針を示すことなどにより目標となる市街地像を具体的に明らかにするが、これはあくまでも民間主導のプロジェクトが促進されるようなものでなければならないと考えられており、大規模開発を有利に促進するためのものである。
 住民等による都市計画の提案制度については、住民参加の促進をはかる可能性はあるが、住民と開発業者が同列に扱われるため実際には大企業による開発に有利にはたらくのを阻止できない点に欠陥がある。
 シックハウス問題に対応した建築材料の使用に関しても、一定の前進と評価すべき面もあるが、建築材料の製造段階での規制の強化や住宅メーカーなどの使用禁止など、「つくらない」「使用させない」点でのチェックの徹底に関しては不明確な部分が多い。
 以上、要するに今回の改正の主要な意図は、不十分な点はあっても良好な居住環境を確保するために定められた様々な基準を、大規模開発を実行しやすいように緩和しようとするものである。したがってこの改正案は、安全で住み続けられるまちづくりを願う住民や建築技術者の立場からは容認しがたく、ここに反対の意思を表明する。



有事法制に反対する声明 新建築家技術者集団全国常任幹事会 2002年5月26日

 現在、国会で審議されている有事3法案には、私たちが見過ごすことのできない危険な内容が盛り込まれている。
 「武力攻撃事態法案」では、武力攻撃される危険があると政府が認定し、法制を発動すれば、国民を総動員して戦争を遂行できるという仕組みを作ろうとしている。
そこには、国のすべての行政機関や地方自治体と、日銀、日赤、NHKなどの公的な機関、および、電気・ガス、輸送、通信などの公益的な民間企業は、武力攻撃に対処する措置、つまり戦争のための業務を実施する責務があると明記している。
また、政府が地方自治体や公的な機関や企業に、武力攻撃に対処する措置の実施を指示し、それに従わない場合、直接強制執行できる権限を定めるなど、政府に権力を集中する法案となっている。
 さらに、「自衛隊法改正案」では、自衛隊の出動時に防衛庁長官の要請で都道府県知事が土地・家屋や物資を収用し、建築・土木、医療、輸送などの関係者に自衛隊への協力を命じる現行法を強化する目的で、国民徴用のための「公用令書」の交付制度を整備し、拒否する者に対する罰則を課すなど、「武力攻撃事態法案」に合わせ、これを改悪しようとしている。
 しかも重大なことは、この法制が実際には日本の国土と国民を守る防衛的なものではなく、アメリカの軍事行動の支援に国民を動員するためのものとしか考えられない事実である。
 世界の情勢を見ても、今、日本が攻撃されるような事態の予測はなく、むしろ、アメリカに追随して遠くへ出向している自衛隊が攻撃されると、それを「国土」への攻撃とみなして世界戦争に踏みだし、日本を武力攻撃の対象にさらす危険な法制である。
以上のように、有事法制は、戦争を起こし、人権を侵害し、地方自治をつぶし、国民の生活を破壊し、情報を押さえ、法律で縛って、意識や行動を統制しようとする法制であると考える。
 「人びとのねがう豊かな生活環境と高い文化の創造」(新建築家技術者集団憲章前文)のためには、自由と平和が不可欠であると考える私たちは、基本的人権の尊守と戦争の放棄をかかげた憲法に違反する有事法制を、決して容認することはできない。
以上の理由から、有事法制の制定に強く反対し、平和を願う建築関係者や諸団体と連帯することを表明する。


金融公庫廃止に強く反対する

 政府は、平成13年12月19日に「特殊法人等整理合理化計画」を閣議決定し、住宅金融公庫(以下、公庫)については、5年以内に廃止して、利子補給を前提としないことを原則とするとともに、融資業務を平成14年度から段階的に縮小すること、また、証券化 支援業務を行う新たな独立行政法人を設置するという方針を出しました。
 公庫は、持家取得を基本に国民の住宅居住条件の改善のために設けられた政府関係機関であり、国民の住宅問題改善に大きな役割を果たしました。多くの国民が自己所有住宅や質の高い賃貸住宅に居住できる条件を整備してきました。
 公庫は現在、76兆円550万世帯の融資を引き受けており、国民の居住に大きな役割を果たしていることがわかります。そしてこの公庫利用者に対して、国庫から年間約4千億円の利子補給を行っています。
 小泉内閣の公庫の廃止の目的は、国庫からの利子補給の削減と銀行など民間金融機関の業務を増やし救済策とすることにあると考えられます。つまり国民の生活に関連する予算を削り、銀行や大企業にお金が回る機会を増やすことを目的としたものです。
 公庫の廃止が現実のものとなれば、銀行の貸し渋りや変動金利の上昇などで、若い世代の住宅を取得する可能性は大きく減じることが予想され、住宅の質の低下も心配されます。このことはまた、住宅供給量の大きな減少につながり、中小建設業・設計事務所やハウスメーカーの経営の大きなマイナスとなります。そして現在の不況下で、火に油を注ぐような役割を果たすことになるでしょう。
 また公庫は政策的融資を担ってきました。災害時やまちづくりに伴う特別融資制度、コーポラティブ融資、マンション修繕資金、そして最近では密集市街地の住宅改善に効果的な都市居住再生融資などです。利潤追求第一の民間金融機関に住宅融資を丸投げしようという方針のもとでは、このような政策的融資制度の継続はきわめて困難です。この政策的融資制度が失われるとすれば、国民の暮らしやまちづくりにとってその影響は少なくありません。
 私たち新建築家技術者集団は、国民の住む権利をないがしろにし、中小建設業などの経営を危うくし、不況の拡大に結びつく、公庫の廃止に強く反対します。
 そして、国民の立場に立った公庫の業務の改善・拡充を強く要望します。

2002年3月10日
新建築家技術者集団全国幹事会

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新建築家技術者集団第23回全国大会 特別決議

 去る9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロは、阪神大震災にならぶ多くの尊い命を奪い、全世界にみぞうの衝撃を与えた。
 人々の命と生活を守る建築と豊かな生活環境の創造に携わる私達は、想像を絶する残酷さで建築を破壊し、無垢の人命を奪い、人道と法をじゅうりんするこのテロ行為を断じて許すことはできない。私達はちゅうちょなくテロ集団を糾弾し、一日も早く犯人が法によって裁かれ、テロが根絶することを望む。
 その後、アメリカ軍とその同盟軍による報復の軍事行動がアフガニスタンで行われている。日本では、国民が危惧する問題点は解明されないまま、国会で成立した「テロ対策特別措置法」によって、自衛隊が支援行動に出動した。
 しかし、報復の軍事行動は、罪のないアフガニスタンの人々を大量に殺傷し、国土を荒廃させ、その悲惨さから、報復行動への反感を広げ、異文化の対立をあおり、テロ撲滅の国際連帯を分断し、さらなるテロに口実を与えることにさえなる。
 2001年3月、シルクロードの中心地であるバーミヤンの大仏遺跡が、イスラム急進主義者の手によって破壊され、世界中の人々に深い落胆が広がった。私達は、人類の遺産を破壊する蛮行を決して許すことは出来なかった。
 ところが今、軍事行動による容赦のない破壊でアフガニスタンの遺産地帯の危機的な状態が広がっている。報復による戦火と混乱で破壊が破壊を呼ぶという悪循環を、いまこそきっぱりと断ちきらねばならない。
 第23回大会で採択した「新建築家技術者集団憲章」の締めくくりは「建築とまちづくり、生活と文化、自由のために平和を守ろう。」(第6項)となっている。この主旨に立って、アフガニスタンにおけるアメリカ軍と同盟軍の軍事行動の即時中止と、全世界の連帯でテロを裁くことを強く要求する。

2001年11月24日
新建築家技術者集団第23回全国大会

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設立30周年を迎えて 21世紀の持続可能な生活空間のために


 新建築家技術者集団(「新建」)は来たる2000年12月に、設立30周年を迎えます。
 新建が設立された1970年はいわゆる「高度経済成長」政策の下で、大資本の利益優先の乱開発・環境汚染によって国土は荒廃し、生活環境は急速に悪化していた時期でした。また、異常な建設ブームのもとで、建築家・建築技術者は劣悪な労働条件の下で、孤立化・分断化されていました。
 そうした状況のなかで、全国各地で自主的な建築運動を開始していた建築家・建築技術者たちが、幾多の準備を積み重ねて結成した全国組織がわが「新建」でした。
 終戦直後に結成された全国組織「新日本建築家集団(NAU)」が1951年に消滅して以来じつに20年ぶりの、戦前からの民主的な建築運動の伝統を引き継ぐ全国組織結成でした。NAU消滅後もさまざまなテーマ別の建築運動、地域的な運動はありましが、建築家・建築技術者の全面的・総括的な課題や、国土やまちづくりについての住民の要求に応えられるような全国組織をのぞむ声が高まるなかで、真に民主的で持続可能な運動組織のあり方が研究され結実したのが「新建」です。
 「新建」は、より豊かな生活環境をめざす人々の願いを深く理解し、その実現につとめようとする建築家・建築技術者の組織です。さまざまな活動の積み重ねと無数の実践経験の交流の中から“地域に根ざした建築活動を日常的にすすめ、地域住民のなかに入って建築家・技術者の主体的な活動をつよめよう”そして“住む人、使う人の立場に立って、さらに、住む人、使う人とともに”建築とまちづくり活動をすすめようという基本的方向を確立してきました。
 当初『新建』としてスタートした機関誌は『建築とまちづくり』と改称し、月刊発行を実現し、内容を充実しつつ着実に281号を迎えることが出来ました。これと平行して各支部の機関誌も継続的に発行されています。さらに最近は全国事務局も支部もホームページを開き、Eメールによるニュース発行も行なっています。全国誌『建築とまちづくり』を軸としたこれらの情報ネットワークは、さらにきめ細かな活動を可能にしつつあります。
 過去の建築運動が経験したことのない30年という継続した活動が、大きな成果を生み、また同時に、次々に新しい会員、若い会員の参加を生み出していることは私たちの最大の誇りです。しかし同時に、私たち建築家・技術者が取り組むべき問題は山積しており、まだまだ十分取り組めていない点も率直に見なければなりません。
 現在、私たちは30周年を機に従来の綱領を改訂し、社会情勢の変化にあわせ「新建」の大きな発展を踏まえて、運動の新たな飛躍を実現しようとしているところです。
 いよいよ21世紀です。全国の建築家・技術者のみなさん、豊かな環境づくりと職能確立のために、ともに努力しようではありませんか。

新建築家技術者集団代表幹事 上林博雄 武基雄 本多昭一 三沢浩 田中恒子 中島明子

                                     2000年9月16日

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憲法違反の戦争法(ガイドライン関連法)の発動を許さず、
あくまでも撤廃を求める声明


 1999年5月24日、日本共産党、社民党の反対(民主党は周辺事態法のみ反対)全国各地からの反対の声にもかかわらず、自民党、自由党、公明党の賛成でガイドライン関連法が参院本会議で強行裁決されました。
 ガイドライン関連法は、アメリカが引き起こす戦争に日本国民が荷担させられることや自衛隊の海外派兵、米軍と自衛隊への軍事サービスの提供を内容とするものです。
 ガイドライン関連法は、第二次世界大戦の悲惨な体験を経て日本国民がかちとった戦争を放棄すると明記した憲法を踏み躙るものです。
 住民派のまちづくり、生活派の建築づくりをめざす新建築家技術者集団に集う私たちは、人々の暮らし・生活空間を大規模に破壊し多くの生命を奪う戦争やそれにつながる行為に従来から反対してきました。平和と国民主権を根底から揺るがすこの悪法を認めることは絶対にできません。
 建築・まちづくりは、平和な社会を前提にしてこそ成り立つものです。憲法九条と両立しないガイドライン関連法の発動を許さず、あくまでも撤廃を求めてゆくことをここに声明します。


1999年5月25日 新建築家技術者集団全国常任幹事会