カリフォルニア・ワイン紀行

手塚 代表取締役名誉相談役

8月11日
 99年8月7日の土曜から10日まで、ナショナルスチール社の取締役会でロサンゼルスの南にあるリゾート地、Laguna Niguelのリッツカールトンホテルに宿泊。事前読み合わせ会と取締役会、それにゴルフという盛りだくさんな行事を終え、11日水曜の早朝6時に同ホテルを出発する。
 ここはまさに夢のように奇麗でゴージャスなリゾートだったが、ここまでは言ってみれば仕事。本当の夏休みはこれから始まる来たカリフォルニアのワイナリー巡りである。途中渋滞があり気をもませるが、6時半過ぎにはオレンジクンティ・ジョン・ウェイン空港に着く。レンタカーを返却し7時48分発UA144便でサンフランシスコへ。9時10分SFO着。これが何と今年81回目のフライトになる。相変わらず飛行機にばかり乗っている生活だ。

 東京から来て落ち合う予定の家内は、マイレッジを使って手に入れた無料航空券を使い、全日空のポケモン・ジャンボ(夏休みシーズンはポケモンのキャラクターが胴体に書かれた機体を使っている)で9時40分到着予定である。子供たちは長野の家内の実家でいとこたちとサマーキャンプしている。
 フライトはやや遅れて10時40分に到着したが、家内は待てど暮らせど税関から出てこない。ようやく出てきたのが11時半だった。入国審査がアジア系でごったがえしていたとか。レンタカーのカウンター(離れた建物)に向かい、白のビュイックをピックアップ。ようやくお昼になってサンフランシスコ国際空港を出発する。
 一路南のサンタクルーズ方面へ向かい、17号線から1号線へ入る。午後2時近くになってサンタクルーズをすぎたところにあるAptosという街のこぎれいなショッピングセンターにあったRed Apple Cafeで昼食。ガンボ・スープとクラブサンドイッチ。ニューオリンズ地方の料理、ガンボスープはシーフード(特に蟹)のだしが効いていてなかなかイケる。

 引き続き車を走らせモントレーの街を過ぎて、モントレー半島の17マイルドライブへ。10年以上前にシリコンバレーに出張で来たついでに立ち寄ったときは季節が春で紫の花が咲き乱れて天国の様な景色だったが、夏場は乾燥しているせいかそれほど花は咲いていない。それでもゴルフ場の芝が海辺までせりでている光景は美しい。印象的な形の松がたくさんある。岩場の突端に一人凛々しくたたずむLone Cypressが印象的。このへんのゴルフ場は1プレイ200ドルと日本並みの高さだそうだ。
 17マイルドライブを抜けるとそこはもうカーメルの街の入り口。宿泊はカーメルの歴史的建造物として保存対象とされているPine Inn(築1889年)。5時ちょっと前にチェックイン。オークの壁と赤い家具が印象的である。部屋は中庭の通路に面してカフェの隣で、広いには広いのだが通路にもなっている中庭を歩く外の人通りが気になりいささか戸惑う。早速使ったバスルームの取っ手が壊れてしまい、扉が内側から開かなくなってしまう。新しく内装工事をしたばかりと言うがお粗末である。米国の新築はトラブル続きと聞くが、確かにそうかもしれない。バスはジャグジー付きで広くて気持ち良いには良いのだが。

 一休みしてから市内を散策。残念ながらほとんどの店は午後6時を過ぎて閉店。近くのスーパーで飲料水を買って夕暮れの海岸へ向かい、太平洋に静かに沈んで行く夕陽をながめる。松の生えた砂浜には、同じように日没をながめに来た観光客がまばらに集まっている。
 夕食はSan Carlos Stにある小ぢんまりとしたイタリア料理屋La Dolce Vita。「甘き人生」とでもいう意味か。2階のテラスが空いており、星空の下で食事ができるのが魅力でここにする。あたりは日没とともに寒くなってくるが、電熱ヒーターも完備されているので外でもそれほど寒くはならない。まずはイタリアの発砲酒、スプマンテで乾杯し、近くのカーメルヴァレーにあるワイナリー、Georis Vinyardの Melrotのハーフボトルを入れるが、これは香りが立ってまろやかで美味。結構良い値段(ハーフで25ドル)でもあり、相当いい作り手と見た。前菜は牛肉のカルパッチョとなすのバルサミコヴィネガーあえ。メインに烏賊のソテーとシーフードのペンネ。烏賊がモンゴウイカのように肉が厚くて食べごたえがあり、しかも柔らかくふっくら調理されていてとても美味。

 

 

次へ進む

 






日本のカイシャ、いかがなものか! copyright(c) by Shinya Okamoto, all rights reserved.
wcl   wcl-m   nin-r