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ソニーのネットワーク戦略 3. 麻倉怜士 2000.5.5
コンテンツ、プラットフォームと来る一気通貫の先が家庭と個人である。そこでは3つの、その名もネットワーク・カンパニーがネットワークを張る。 例えばホームネットワークカンパニーが、いま開発している,「1本のケーブル」と「1つのリモコン」の簡単ネットワークを「2001年」までに実現する「111計画」。これにてネットワークでなければ味わえない、操作の楽しさを実現するのだ。 逆の方向から述べると、このようにしてホームネットワーク群を確立したら、次に、コンテンツが上流から下流へ流通する垂直ネットワークを通じて、さまざまなコンテンツをそこに送り込むのである。 インフラストラクチャーの構築、フォーマット開発、そして製品の水平方向のネットワーク要素をすべての自らが開発し、さらにコンテンツ、流通、端末という垂直のストリームも構築する。つまり全方位でデジタル・ネットワークを開拓するのだ。 そんなソニー流のネットワーク展開の目的が●「パーソナル・ソリューシュン・カンパニー−−ソニーだから、楽しいことを提供する会社でありたい」(出井社長)ということだ。 これからのデジタル・ネットワーク時代には、「ソニーと常時つながる」という絆が戦略的にきわめて重要になる。 デジタル時代は、オープンネットワークで花開く。そこでは、ともすればオープン環境の下に、おなじような製品が氾濫するおそれもある。それはソニーの大嫌いなところである。ソニーは、デジタル・ネットワークのもとで、いかに他にない魅力を獲得するかに全力を注ぐ。その意味ではネットワーク時代にこそ、製品づくりにおける「ソニーらしさ」を発揮させるべき時である。 魅力あるものづくりの力は,アナログ時代以上にデジタルになったら、より求められる。イメージ、外観のデザイン、触った質感、使いやすさ、持つ誇りという点での、ソニーのアナログ時代の研鑽は、これからも、きわめて強力な製品作りの核になる。それにデジタルの部分は真似することは出来るが、感覚はその人特有のものだから、真似は決して出来ないのである。その具体例として、パソコンという差別化のきわめて難しい分野で、大胆な差別化に成功したVAIOのC1のケーススタディを追った。 多くのソニー本が”出井礼讃本”になっているが、私は虫の目からのソニー本を書いた。ぜひお手に取られんことを。
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