ハードディスクの故障を確認する

ハードディスクの故障を確認する

ハードディスクの故障は、突然データが取り出せなくなる時と、故障の初期症状が出ていたけど、気づかずに使い続けてデータが取り出せなくなることがあります。故障の初期症状が出ている時は、何となくパソコンの調子が悪いかなという程度にしか思われていないことが多く、データを簡単に取り出せない状態になってからハードディスクが壊れたことに気づくケースが多いと思います。

ハードディスクが突然死んでしまうとデータが取り出せずにどうしようもないです。ハードディスクの故障によってデータを失うことを防ぐにはバックアップが大事だと思います。しかし、故障の初期症状に気づかずにデータを紛失するケースも多いので、初期症状を知ることも大切だと思います。ハードディスクの故障の初期症状は、動作音やWindowsの起動にかかる時間、ソフトウェアでチェックすることによりハードディスクの異常が分かることがありますが、全てのハードディスクの故障が、完全に把握できるわけではないので、あくまでも参考程度にしておいてください。なおハードディスクの故障の確認やデータの救出については自己責任で行ってください。データを紛失しても当サイトでは一切責任は負えません。悪しからず。

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ソフトウェアを使う方法

ハードディスクの状態は、CrystalDiskInfoというソフトで知ることができます。ハードディスクを診断するための機能S.M.A.R.T.の情報を表示する機能があり、もしS.M.A.R.T.が異常を検知すると、健康状態が異常と表示され、以上のある項目が色分けされるようになっています。S.M.A.R.T.を確認できるソフトウェアは、他にもあります。

CrystalDiskInfo

またパソコンには、電源投入時にS.M.A.R.T.を確認する機能が付いているものがあり、S.M.A.R.T.が異常を検知すると起動時にエラーメッセージを表示するようになっているものもあります。

Windowsの管理ツールのイベントビューワーは、ハードディスクの不具合があるとログに記録されることが多いです。ハードディスクに異常がある場合は、以下のように表示されます。これは、調子の悪い外付けハードディスクをつないだ時に出た記録です。レベルがエラーとなり、ソースはDiskと書かれているものがハードディスクの故障を検知した記録ですが、ハードディスクに限らず、USBメモリやメモリカードに問題が有った場合もこの記録が残ります。記録の詳細にどのデバイスで問題があったのか記録されます。

Windows7の管理ツール

WindowsXPの管理ツール
Windows XPの管理ツール(このパソコンに壊れたハードディスクをつないだことが無いのでエラー記録がありません)

管理ツールは、デスクトップのコンピューターを右クリックして管理を開くとすぐに起動します。 管理ツールは、管理者権限のないユーザー権限の場合は起動することができない場合があります。例えば、企業などで使用しているパソコンの場合は、ソフトウェアのインストールや管理ツールなどの使用が制限されていることがあります。

管理ツールを開く

調子が悪いと思った時は、だましだまし使わずにすぐに管理者に確認してもらった方がいいです。だましだまし使ってハードディスクからデータを取り出せなくなるケースが非常に多いです。

ハードディスクの速度の低下

ハードディスクが故障すると一応データは読み出せているようだけど速度が遅くなることがあります。そういう時は、上記のソフトウェアを使う方法でハードディスクをチェックするのが無難です。ファイルの断片化が原因だろうと思って、下手にデフラグをかけてしまうと調子のハードディスクが負担をかかり、更にハードディスクを故障をひどくしてしまうことがあります。例えばファイルコピーが以前よりも遅くなっているとか、Windowsの起動に時間がかかるようになった場合は、ハードディスクの状態を確認するようにした方がいいでしょう。ただし、アンチウィルスソフトが裏で動いていたり、他のソフトを使用しているときは遅くなることがあります。

ハードディスクの動作音がいつもと違う?

ハードディスクの動作音の以上は、分かりやすいものと分かり難いものがあります。分かりやすい音は、「カコン」などという金属同士でぶつかった大きな音が連続して出ている場合です。この音が出ている場合は、ハードディスクからデータを取り出せないことが多いので、悪あがきをしないで業者に任せるかデータをあきらめる方が賢明です。ハードディスクの状態によっては、業者に任せてもデータを取り出せないケースがあります。

最近のハードディスクは、動作音が小さいものが多いので、動作音の異常に気付きにくいことが多いのです。ファイルコピーやWindowsの起動が遅いときに「ジジジ ジジジ ジジジ ・・・・」という断続的にハードディスクへアクセスする音がすることがあります。この音が出ている時は、ハードディスクの読み書きがしにくくなっている状態で、何度か同じ場所を読みにいきます。こういう時は、ハードディスクがとても熱を持つことがあります。もしこういう状態のときは、早めにデータを取り出した方がいいです。ハードディスクが熱くなるとデータを取り出しにくくなるので、なるべく冷やした方がいいという話がありますが、氷などで冷やすと結露する恐れがあります。自分でデータを取り出すと失敗する可能性があるので、業者にお願いした方が無難かもしれません。動作音でハードディスクの状態を確認する方法は、分かりやすそうで意外と分かり難いので、ファイルコピーやWindowsの起動が遅いときに音がおかしくないか確認する程度にしか使えないかもしれません。

ハードディスクの空き容量は余裕があった方がいい?

以前に、Cドライブの空き容量がぎりぎりの状態で使用されていたためにハードディスクに不良クラスターが発生してしまったケースがありました。Windowsやソフトウェアは、一時ファイルを作成します。空き容量が少なくなると、特定の領域の書き込み頻度が増え、その部分にだけ負担がかかることがあります。この状態になるとパソコンのパフォーマンスも悪くなりますが、ハードディスクの寿命を縮める原因にもなります。

最後に

パソコンの調子が悪い時に、動かなくなったわけではないからという理由でだましだまし使ってしまうケースが多いです。しかし、だましだまし使えているように見えている状態で実は重症だったということがよくあります。例えばたまにフリーズしたりWindowsが落ちてしまう、電源が落ちてしまうという症状が出ている時は、ハードディスク以外のところが壊れていることがあります。しかし、これを放置したらハードディスクに負担がかかってハードディスクが壊れることがあります。調子が悪くなった時は、だましだまし使わずに早めに対処することがいいでしょう(しつこいと言われそうだけど、本当にこれが原因でデータ救出できなくなることが多いです)。急にハードディスクが壊れた時のことを考えて普段からバックアップした方がいいです。自分は大丈夫だと過信している時ほどデータを失うトラブルに遭うことが多いと思います。

明らかに非常に悪い症状になってしまったと感じる時は、悪あがきをしないで専門の業者にお願いした方が無難だと思います。中途半端にデータを取り出そうとすると、どんどんとハードディスクが壊れてデータが取り出せなくなることが多いです。特に不良クラスターが発生している時や、ハードディスクが異常に熱くなっている時は、ハードディスクを稼働させるとデータの破壊が進行することが多いと思います。ただし、専門の業者にデータ復旧をお願いしても必ずしもデータを取り出せるとは限らないので、普段からまめにバックアップしておくことをお勧めします。またハードディスクが突然死んでデータが取り出せなくなることもあるので、バックアップは重要だと思います。ただし、完全にデータを守ることは難しく、バックアップしたメディアやデバイスが壊れることもあります。二重三重にデータをバックアップする方法もありますが、データの容量が大きくなると二重三重にバックアップすることが難しくなります。