沖縄県内には、光るキノコが数種類分布しています。キノコ(子実体)が光らないけど、倒木や落ち葉の中にいる菌糸が光るものもいます。まだ撮影できていない種がありますが、今後撮影でき次第追加していく予定です。
スズメタケ Panellus pusillus
沖縄本島北部の山中でよく見かけるスズメタケです。3~5mm位の小さなキノコですが、倒木から生えていることが多く、群生するので落ちている枝が光っているように見えることがあります。雨の降った後はよく光りますが、乾燥すると光らなくなるなります。そのためしばらく雨が降らないと光らないことが多いのです。山の中でよく見かけるキノコで、1年中見られます。
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ヤコウタケ Mycena chlorophos
竹から生えていたヤコウタケです。非常に奥まったところに生えていたので、うまく撮れませんでした。毎年梅雨時にヤコウタケが生えている場所がありますが、いつも高いところから生えてくるので写真が撮れません。木の切り株から群生している写真を見せてもらったことがありますが、未だにそのような状況に出会ったことがありません。
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シイノトモシビタケ Mycena lux-coeli
雨の多い時期に湿度が高い日が続くと、沢沿いのシイ類の倒木からシイノトモシビタケが生えてきます。雨が多くても冬はほとんど生えていません。未だに県外の方が撮られていているような群生しているところを見たことがなく、1本の倒木から多くても10本程度しか生えているところを見たことがありません。だいたい春から初夏と秋に発生することが多いです。
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ホシノヒカリタケ Mycena sp.
5月に入ってから彩元堂さんから教えていただいたホシノヒカリタケを見ました。非常に明るく、群生すると木が光っているように見えます。ホシノヒカリタケは、生きている木(樹種不明)や立ち枯れした木、倒木から生えていました。春から秋にかけて見られますが、ある程度まとまった雨が降らないと発生しないようです。
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アミヒカリタケ Mycena manipularis
広葉樹の倒木からアミヒカリタケが生えていました。群生して明るく光るので、森の中では目立ちます。キノコの柄の部分が強く光り、個体によっては傘も光ります。今までの撮影日を確認したら、2月と8月以外の月に発生していましたが、1月は発光してませんでした(人の目では認識できない明るさで発光していた可能性はあります)。
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小さな光るキノコその1(種名不明) Mycena sp. ?
生きているホソバタブから生えていた小さな光るキノコです。梅雨などの雨の多い時期に確認されています。子実体は発光せず、子実体の根本(?)の菌糸が発光しているようです。
小さな光るキノコその2(種名不明) Mycena sp. ?
彩元堂さんが見つけた小さな光るキノコです。生きているショウベンノキの幹から生えていました。
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シロヒカリタケ Pleurotus eugrammus
西表島と沖縄島で撮影したシロヒカリタケです。発光写真は採集したものを屋内で撮影したものと野外で撮影したものがあります。地面から露出したスダジイ等の広葉樹の根から生えていました。沖縄島では、梅雨明け頃から9月上旬まで見られます。子実体が小さくて発光が弱い個体が多いです。
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光る落ち葉
雨の降った後には、森の中で落ち葉が光っていることがあります。よく光っている日は、あちこちで光り、地面が星空ようになります。落ち葉に寄生した菌糸が発光し、落ち葉が光っているように見えているようです。懐中電灯を消してすぐに光っている落ち葉が見えるものとしばらく暗い状態に目が慣れないと光っているところが見えないものがあります。暗闇に慣れてくると地面に星を散りばめたようにあちこちで落ち葉が光っているのが見えます。光る落ち葉から生えている子実体は何種類かあるようです。
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光る落枝
林床で落ち葉がよく光っているときは、時々落枝が光っていることがあります。
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木の幹の一部が光ってた
彩元堂さんと一緒に夜の山へ遊びに行った時、光る落ち葉が光っていないか確認するためライトを消したら、以前ナラタケの仲間(Armillaria sp.)が生えていた木の幹の一部が光っていました。以前、その木の幹から何種類かキノコが生えていたことがあったので、何かの菌糸が光っていたのだと思われます。この木が光っているのを見つけてから半年くらいの間に樹皮がだいぶボロボロになりました。この写真を撮った時は、木が生きていました。
これと同じ種類ではないと思いますが、時々、落ちている枝が光っていたり、以前は登山道に撒いてあった木のチップが光っていたこともありました。他にススキの枯れ葉やヒカゲヘゴの落ち葉(?)の一部が光っていたこともありました。前述のホシノヒカリタケ(仮称)が生えていた倒木が光っていたこともありました。
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木の根が光ってた
沢の近くでイシカワガエルの声を聞こうと思って懐中電灯を消したら、足元で木の根が光っていました。この木に寄生している菌糸が発光していると思われます。
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ツルが光っていた
岩壁をはっているツルの一部が光っていました。このツルからハナオチバタケに似たキノコが生えていましたが、キノコの生えている部分は光っていなかったので、ツルの一部を光らせていたのは別の菌類かもしれません。その後で別のツルの発光を見つけました。このツルの近くの別のツルからナラタケの仲間(Armillaria sp.)が生えていました。
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